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NFL 2015 -- Week 17

レギュラーシーズンはこれで終わり! 年々早くなる!

New England Patriots (12-4) @ Miami Dolphins (6-10)

ドルフィンズが最終週で意地を見せ、今季同地区相手の初勝利。先行して追いつかれ、また引き離して追いつかれという展開だったが、4Q に 10 点挙げて突き放した。タネヒルは 350 ヤード投げてタッチダウン二本、インターセプトなしと中々のスタッツ。しかし遅過ぎる。ブレイディは 12/21-134yds と低調で、最後はガロポロが出ていた。
とにかく怪我人の多過ぎるペイトリオッツとはいえ、ドルフィンズに負けるのは想定外だったのでは。まあ第一シードでも第二シードでもそう変わらないような気もするので負け自体にさしたる意味はないが、チームのモメンタム的にはちと不安ではある。RB スティーブン・ジャクソンも 14att-35yds とあまり走れていない。


最終スコア:NE 10-20 MIA

New York Jets (10-6) @ Buffalo Bills (8-8)

ジェッツが敗れてプレイオフを逃す。この日は特に前半風が強く、1Q に風下に居たジェッツは自陣4ヤード地点からのパントで 21 ヤードしか戻せず、返しのドライブを簡単にタッチダウンにされてしまう。2Q にもタッチダウンを追加されて 0-14 とされると、そこからは必死に追い上げたが最後までリードを奪うことはできなかった。2Q にはバロックが 40 ヤードのフィールドゴールを外しており、それも地味に響いた。
フィッツパトリックはここ五連勝中にインターセプトが一本しかなかったのに、この日は最後の3回の攻撃権ですべてインターセプトを献上してしまった。全体のスタッツも 16/37-181yds-2TD-3INT と悲惨のひとことで、強風の影響はあったにしてもこれは自滅ではあろう。11 年目のキャリア、6チーム目で初めてつかんだプレイオフ出場のチャンスを自らの手でつぶしてしまった。心中察するに余りある。それでも人生は続くし、GM は来年もフィッツパトリックでと言ってくれているらしい。来季はあまりにも先だし、またプレイオフを狙えるかなんて誰にもわからないけれど。
ビルズはこれでジェッツをスイープ。レックス・ライアンは自らを切ったチームを存分に見返したことになった。プレイオフには、これで 16 年連続進みそびれた。


最終スコア:NYJ 17-22 BUF

Tampa Bay Buccaneers (6-10) @ Carolina Panthers (15-1)

パンサーズが前半から大きくリード、そのままバッカニアーズを寄せつけず、堂々の第一シードを確保した。逆に言えばこれだけ勝っててもまだ決まってなかったわけで、中々に恐ろしくはある。ニュートンは 21/26-293yds-2TD と絶好調で、さらにランでも二本タッチダウンをあげた。プレイオフへ向けて視界良好というところか。
バッカニアーズは最後失速して四連敗してしまったが、悪夢の week 1 からよく立ち直って健闘したと思う。ウィンストンの成績も一年目としては上出来だ。それだけに、何故このタイミングでラヴィー・スミス HC の首を切るのか正直わからないし、だから低迷するんだよとは思ってしまう。


最終スコア:TB 10-38 CAR

Oakland Raiders (7-9) @ Kansas City Chiefs (11-5)

チーフスが逃げ切り。1Q に 14 点、3Q に9点取って 2Q と 4Q は無得点というちょっと妙な得点経過だった。逆にレイダーズは 2Q に 10 点、4Q には7点返して最後も残り 1:34 から攻撃権を得たが、自陣 11 ヤード地点から 13 ヤードしか進めずにタイムアップ。
チーフス 10 連勝でレギュラーシーズンを締めくくった。5連敗から 10 連勝は NFL 史上初の快挙であり、1-5 からプレイオフに進んだチームも史上二例目ということだ。まったく記録的なシーズンだった。地区優勝には届かなかったが、最高のモメンタムでプレイオフに突入する。
レイダーズは惜しいところで五割に届かなかったが、カーが二年目に大きな進境を見せたし、大いに希望を見いだせたシーズンになったと思う。来季が本当に楽しみだ。


最終スコア:OAK 17-23 KC

San Diego Chargers (4-12) @ Denver Broncos (12-4)

ブロンコスの試合開始直後の2プレイ目、デメアリアス・トーマスが自陣でボールを受けてから延々とディフェンスをすり抜けてタッチダウンをあげた時にはこの試合どうなってしまうのかと思ったが、その後はチャージャーズも気合いの入ったプレイを見せて競った試合になる。面白かったのは 3Q にとうとうペイトン・マニングが出てきたところで、ことさらすごいパスを決めたりしたわけでもなかったのだが最初のドライブであっさり逆転タッチダウンまで持って行っていて、なんというか流石という感じはあった。
チャージャーズは 4Q にも再度リヴァーズがワイドオープンのウィリアムズへロングパスを通して逆転タッチダウンとなるが、その後同点に追いつかれ、最後はリヴァーズが自陣でインターセプトを喫して万事急須。
ブロンコスはこの勝利とペイトリオッツの敗戦によって半ば棚ぼたの第一シードが転がりこんできた。とはいえ直対で勝っていたからこその第一シードなので意義はある。現実的にはスティーラーズが勝ち上がってきそうでかえって厄介みたいなところもあるが。あとは QB をどうするかが悩ましい。ただ、今日後半にマニングを出した以上は今年まではマニングでいくべきなのだろう。
チャージャーズは悲惨なシーズンとなった。怪我人が多く、特にオフェンスラインが深刻な状況だったらしい。おかげで常時リヴァーズにプレッシャーがかかり、ランの獲得ヤードはリーグ最下位。地区内対戦に六戦全敗するという屈辱的な記録を残して現本拠地最後のシーズンを終えることになってしまった。


最終スコア:SD 20-27 DEN

Minnesota Vikings (11-5) @ Green Bay Packers (10-6)

最終週のサンデーナイトフットボール
結局 Week 16 までで星が並び、直接対決で優勝を決めることになった両チームだが、今週その状況になった地区はここだけ。最終週はすべて同地区対決が組まれているのだがなかなかままならないもんである。逆に言えば一試合でもあれば上出来なのかも知れない。
ヴァイキングズの最初のドライブは自陣 38 ヤード地点で止まるが、ここでフェイクパントを仕掛け、これが見事に決まり敵陣 21 ヤードまで一気に攻め込む。しかしそこからは1ヤードも進めずにフィールドゴールで先制した。返しのドライブでパッカーズもレッドゾーンまで攻め込んだが、ここはヴァイキングズディフェンスが踏ん張ってやはりフィールドゴール。前半はこの後ヴァイキングズがもう一本フィールドゴールを追加するにとどまり、6-3 で折り返す。
後半最初のパッカーズの攻撃はスリーアンドアウト。直後のヴァイキングズの攻撃、シーレンのジェットスウィープで 26 ヤード前進すると、最後はピーターソンに三回連続持たせてこの試合初めてのタッチダウン。13-3 とリードを広げたが、この次の攻撃でブリッジウォーターがサックされそうになりながら左手に持ち替えて無理矢理投げたパスを LB ハイドにインターセプトされてしまう。このインターセプトは右から来たボールを逆手に差し出した右手一本で受け止めていて、ちょっとあり得ないプレイだった。
ところが返しのドライブで 3rd&12 からパスを投げようとしたロジャーズの腕に DE グリフェンの腕が届く。ボールは前に転がったが判定はファンブル。素早く反応してボールを拾い上げたマナリンに対しパッカーズオフェンスはロジャーズ以外誰も動かず、そのままリターンタッチダウン。判定自体は微妙だったが覆らず、リードは 20-3 に広がった。
パッカーズはここから猛反撃を開始する。返しのドライブで早速タッチダウンを返すと、ヴァイキングズの攻撃をパントにとどめ、次のドライブではフィールドゴールを決めて7点差に詰める。さらにヴァイキングズパターソンのキックオフリターンをなんと K クロズビーがファンブルフォース。これで同点を目指す攻撃権を得る。
しかし敵陣 10 ヤードまで攻め込んでから、ロジャーズは最後の一本を決められない。最後は 4th&13 まで下げられてからジョーンズに投じたパスが CB ローズにインターセプトされた。
ヴァイキングズは六年ぶりの地区優勝。その時の QB はブレット・ファーヴ……ということなので、六年という時間以上に長い間があったという感じなのではないだろうか。その間にはポンダーで一度プレイオフに進んでいるが、そのポンダーももはやチームにはなく、今季は二年目の HC が二年目のクオーターバックと作り上げたチームが地区優勝に届いた。一年ではまだなんとも言えないが、確実によい方向へ進んでいることは確かだろう。
パッカーズは敗れたりとは言え七年連続でプレイオフに進むこととなった。ロジャーズの調子が戻り切らず、オフェンスには不安が残るところだが、それでも 10-6 できるのだから大したものではある。個人的な印象としては、プレイオフでどれほどやれるかもっとも想像のつかないチーム。


最終スコア:MIN 20-13 GB

Other Games

NO(7-9) 20-17 ATL(8-8):セインツが意地を見せて二桁敗戦を回避。まあ 17 点に抑えれば勝てるよね。チームとしての課題ははっきりしているので、それなんとかしようとしかいいようがないのだが、ここ二年全然できてないのはなんなのか。ファルコンズは中盤からがっくり失速したのが謎だった。明らかにもっと力はあるので、来季はもっと上にいても全然おかしくない。
PIT(10-6) 28-12 CLE(3-13)スティーラーズは先週レイヴンズに煮え湯を飲まされて終わったかに思われたがジェッツが転んだためプレイオフに進んだ。ロスリスバーガーが負傷で戦列を離れて順調さを欠いたにしてはしぶとく粘ったシーズンだった。プレイオフでもベンガルズ相手なら勝ちそうな気はする。ブラウンズはオースティン・デイヴィスが投げたらしい。マンゼルは脳震盪プロトコルで日曜日に再検査という状況だったらしいのだが土曜日にラスベガスのカジノに遊びに行くという離れ業を見せ(しかも自宅で犬と過ごしてるみたいな体の写真を Instagram に上げてたらしい。おもしろすぎる)オーナーぶち切れ。今度こそブラウンズでの命運は尽きたようだ。まー想像をはるかに上回る阿呆だったなというのが正直な感想で、あまり試合を見ることもなかったけれどいくら実力本位のプロの世界でもさすがにこれはないよねーというほかない。それでも今季は些かの進境を見せていて、これは奴のオリジナルなタッチダウンだな、と思えるパスもあったりしたので惜しいと思わないこともない。まあ、思わないこともない、程度だけど。ブラウンズはまた QB を獲ってやり直しになりそう。
JAX(5-11) 6-30 HOU(9-7)テキサンズが圧勝して自力で地区優勝とプレイオフ進出を決めた。戻ってきたホイヤーがスタッツこそそこそこながらしっかり試合を作ったようだ。初戦はチーフスと対戦する。ジャグァーズは結局終わってみれば 5-11 だが、二週間前までは地区優勝の目があったのも一応事実。ボートルズの進境と併せて希望の持てるシーズンではあったと思う。
TEN(3-13) 24-30 IND(8-8):コルツが勝ってなんとか星を五分に戻した。ラックがこれほど長く戦列を離れては苦しいのは当然で、バックアップのハッセルベックはいい仕事をしたのだがさすがに 40 歳、試合を重ねるごとに怪我が増えて最後は戦線離脱する羽目になってしまった。流石に今季が最後だろうか。急遽補強したフリーマンとリンドリーはなんとふたりともタッチダウンパスを一本ずつ決めるという活躍ぶりだったそうで、中でも先発したフリーマンは公式も「The biggest surprise was how well Freeman played in his first NFL start in 26 months.」とべたぼめ。さすがに草生える。一方で Tennessee Titans はドラ1決定とのこと。あれ? 今年もドラ1だったのでは? とか言ってはいけない。今は大事な再建の時なのだ。マリオタを助ける選手をどんどん獲ろう。
PHI(7-9) 35-30 NYG(6-10):ケリーの去ったイーグルズが最後は勝ち。まあなんだったんでしょうねえ今季は。ブラッドフォードはブラッドフォードのままだったし、マレーはまったく活躍できなかったし。来季仕切り直すにしてもブラッドフォードではやらんだろうし、さりとてドラフトの順位も低く、どうしたものかという。ジャイアンツは最後三連敗でシーズンを終えて終わってみれば昨季と同じ 6-10、内容はよくなったがプレイオフにも遠く届かずコフリンが辞任、とさんざんな終盤になった。ベッカム Jr. が相当すごいレシーバーであることははっきりしたので、来年こそは久々のプレイオフに届いて欲しい。
DET(7-9) 24-16 CHI(6-10):北地区3位決定戦、ライオンズが勝ち。

BAL(5-11) 16-24 CIN(12-4)ベンガルズがドルトン抜きでも勝ってシーズンを 12-4 で終える。3チーム並んだがこれだと第3シードにしかなれない。レイヴンズは前半僅差での負けがこんだのが痛かった。おまけにフラッコまで怪我した。もう少しやれる力はあるチームだったと思う。
WAS(9-7) 34-23 DAL(4-12)レッドスキンズが最終戦も勝って勝ち越しを決める。カズンズはシーズンパッシングヤードのフランチャイズレコードを更新した。シーズン開幕が迫った時期の RG3 からカズンズへの切り替えはかなりのリスクに思えたが、結果的には飛躍のシーズンとなった。カウボーイズはロモの怪我がすべてで、まあバックアップ大事よね、というお話。
SEA(10-6) 36-6 ARI(13-3)シーホークスがシーズン最終戦を圧勝。カーディナルズにしてみれば消化試合だったので勝敗自体はさておき、前半 30-6 は圧勝と言ってよく、シーホークスはいいモメンタムでプレイオフに進めることになった。カーディナルズにしても、まあある程度織り込み済みというところか。最後は同志ジャクソンとドリュー・スタントンで投げ合ってたらしく、そこはちょっと見たかったかも。
STL(7-9) 16-[OT]-19 SF(5-11)ラムズなんでここで負けるんだよフォーティナイナーズに……。まああまりにもラムズらしいつかみどころのなさとは言えるけど。結局今季も負け越して、ほぼ指定席の 7-9 に収まった。プレイオフに進んだ同地区の2チーム相手に計 3-1 というのは本当に立派なのだが、どうもムラが多いのは相変わらずだ。ただ、イーグルズから来たフォールズが期待外れであった一方、ケイス(・キーナム)はどうやらめどが立ちそうな感じで、ディフェンスも力があり、来年こそは楽しみなチームと言える。