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前向きに考えよう

前向き駐車ってどっち向きかわからない、という話を先日どこかのブログで見かけて、そういえば少し前に姉にも同じことを聞かれたのを思い出した。聞かれたときには不意を打たれたような気がしたけど、考えてみると「前向き駐車」という表現は馬鹿げていて、だってあらゆる駐車は止めるときに前向きか出すときに前向きかのどちらかだ。そしてこの言葉にはそれがどちらかの情報が含まれていない。前とか後ろとかいう言葉は相対的に過ぎる。口語としては「頭から突っ込む」という表現があって、この方がずっとどちら向きかは把握しやすい。


一応、実用的には、ふつう車を駐める人は出す時にすんなり出たいので「出すときに前を向いている」止め方をしたい。それが標準の止め方で、あえてそうでない止め方をさせたい時に「前向き駐車」という表示が出ている。だからそれを見たら、ふつうと逆に頭から突っ込んで止めればよい……というような「どっちかわかんなくなってもとりあえず対処はできる」方法を姉には伝えたと記憶しているけど、これは大して意味のない情報であったろうと思う。車を運転しない人がこれを知っていてもあまり役に立たない。(運転する人は言われんでもわかるだろう)


さてそれで、どういう場合に前向き駐車をうながすのだろうか。車はふつう前輪しか左右に向かないから、車を曲げながら駐車する場合には前向きと後ろ向きは対称にはならない。なので、駐車場の形状によっては前向きの方が止めやすいとか止めにくいとかいうことはあり得る。あり得るが、まあ常識的にはそんな形状にはしないだろう。おそらくは単純に、後ろ向きに止めようとすると切り返しが難しくて時間がかかったりするとか他の車との接触が発生しがちとか、それぐらいの事情なのではないか。これはたぶん敢えて調べない方がよさそうではあるんだけど、でも知っておきたい気もする。