黄昏通信社跡地処分推進室

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小田急本気出す(修正あり:2016-03-04)

各社ダイヤ改正の時期であり、小田急線も例にもれず 03-26 から新しいダイヤでの運行になる。が、今年は少し大きな変更になりそうだ。なにしろ快速急行を平日に 45 本増発するというのだ。さすがにちょっと二度見するような数字ではないだろうか。


小田急線ダイヤ改正2016 | 小田急電鉄


快速急行は新宿を出たあと代々木上原、下北沢と止まって、その次の停車駅が実に 16 駅先の新百合ヶ丘という小田急が誇る快速列車だ。が、現在のダイヤでは日中だと1時間に3本の割合でしか走っておらず、沿線住民にとってもそれほど親しい存在ではない。それがちょうど二倍、10 分に1本の頻度に増えるのだから、まあ主力になると言っていいだろう。しかし、下北沢〜新百合ヶ丘間の利用客にとってみれば、乗れる電車が大幅に減ることになってしまう。特に急行停車駅の利用客には影響が大きい。(新宿発の急行は 20 分に1本になるようだ。)


それを解消するために、今回のダイヤ改正では快速急行多摩急行千代田線からの直通急行をセットにして運行するようだ。すなわち、新宿を発った快速急行のうち藤沢行きは代々木上原多摩急行千代田線からの直通急行と接続する。これによって、下北沢〜新百合ヶ丘間の急行停車駅の利用者は新宿から快速急行多摩急行千代田線からの直通急行と乗り継ぐことでおおむね従来同様の時間で移動できる。千代田線方面から新百合ヶ丘以遠に向かう利用客にとっては利便性が大きく増す。というか、従来はどの電車も満遍なく新宿から近いうちは混んでいてだんだん空いていっていたのを、比較的近距離の利用客向けの列車と長距離向けの列車とを分けて、少しでも混雑度を下げようということではあるのだろう。


従来は多摩急行(停車駅が異なるが、やはり千代田線からの直通の急行)は区間準急とセットで運行されていた。新宿から区間準急→多摩急行と乗り継げば新宿から出る急行とおおむね同等に機能する……というコンセプトだったと思うのだが、利用客がどこまでそれを理解していたか。会社側も少なくともそれを知らせるのに熱心だったとは言い難く、自分はある時突然気付くまでそのことを知らなかった。しかも新宿駅区間準急に乗るためには地下ホーム(各駅停車のホーム)に行かなければならない。さらに、代々木上原を過ぎたあとはほぼ各駅停車になるのだが、日中 10 分に一本でまあまあ機能している各駅停車に 30 分に一本梅ヶ丘から唐木田までの各駅停車が入るというのもどうも効果的とは言い難く、つまりあまり上手く行っていない感じはしていた。今回の改正で区間準急は姿を消すとのことだが、妥当としかコメントできない。


今回の改正で、やっと梅ヶ丘〜登戸の複々線が真価を発揮するダイヤになると思う。もちろん最終形は現在工事中の代々木上原〜梅ヶ丘間の複々線化が完成してからなのだろうが、今回の改正でもその片鱗は見られることになりそうだ。自分の利用に関して言えば少なくとも日常では不便になることはあっても便利になることはないのだが、どう変わるのかはちょっと注目したい。


修正(2016-03-04):「多摩急行」を修正。多摩急行向ヶ丘遊園に停まらないので、最初書いていたような運用だと向ヶ丘遊園に住む人にとってはかなりのサービス低下になってしまう。