黄昏通信社跡地処分推進室

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棺桶の釘みたいに

パスモの IC が死んだ。
月曜日(2016-03-07)の朝、最寄り駅の自動改札にパスモをタッチさせたところ、「係員のいる改札へおまわりください」のアナウンスが流れた。前日の夕方車を返しに行くときはふつうに使えていたし、出場の時もタッチミスをした記憶はない。しかし結論から言うとこの時点でおれのパスモの IC は完全に死んでいた。駅員さんによるとこれはもう再発行するしかなく、ただ手続きには若干時間がかかるのでとりあえずお急ぎであれば駅員のいる通路で券面を見せて通ってください、とのことだった。おれはそうした。中学生、高校生ぐらいの頃は当たり前にそのようにしていた筈だが、今やるとなんとも奇妙な感じだった。パスモの印字も役に立つもんだなと思った。もっともかなり薄くなっちゃってたのでほんとに読めるのかなという気もした。


帰りに乗換駅まで来てから再発行を申請した。簡単な申込書に記入し、提出して、本人確認をクリアすると再発行整理票がもらえる。翌日以降に死んだパスモと整理票を駅の窓口に持っていくと新しいパスモを発行してもらえるのだという。翌朝少しだけ早く家を出て、窓口でふたつのアイテムを提出すると、券売機の方に回るように言われた。なるほど当たり前のことながら再発行も券売機で行うのだった。
というわけで無事にパスモの再発行が完了した。最初の確認と、再発行の申請と、実際の再発行の作業とで、ぜんぶで 15 分ぐらいだろうか。時間はとられたがお金はとられなかった。Felica の寿命(というか耐久性/故障の発生度合い)がどんなものかわからないが、これは織り込み済みなのだろう。……と考えるとパスモデポジット 500 円というのはかなり安いような気がしてきた。調べてみると、Felica LITE というやつだと小売りでもまとまった枚数なら 200 円とかで買えるらしい。それならまあそんなものかという感じもするが、それでも一度再発行するともう赤字、というぐらいの水準であるように思う。


それはそれとして、はからずもパスモがぴかぴかの新品に化けた。表面の印字もくっきりと青く、なんというか心機一転という感じだ。まあチャージの時ぐらいしか触らないのだけど、それでも毎日使うものが新しくなるのはちょっとだけテンションが上がるし、手間はとられたけどなんとなく得したなという気すらする。急に使えなくなったのだから腹を立ててもよさそうなものだが、まあ、いいか、って思っている。