黄昏通信社跡地処分推進室

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処女作

息子が自由帳に突然小説のようなものを書いた、と妻がわざわざ写真を撮ってメールで送ってくれた。どうも最初は「小学一年で習う漢字」を使って文章を書く、という趣旨だったらしいのだが、あきらかに途中からそれを逸脱して文章を書くことそのものだけが目的になっている。途中を引用する。

田んぼが川のちかくにあるというじょうほうは耳にしたのはせんせいだけだった。そこからどうやってくらすにひろかったのか? なぞはとけた。ラインでひろまったのた! だいたいラインでひろまるか? そこでみんなにきいてみた。するとラインかきたらラインをたすというどうさでひろまったようだ。
(引用者註:濁点の欠落は原文ママ

「なぞはとけた。」と言いながら急に「だいたいラインでひろまるか?」と自分でつっこむあたりがたまらなくよい。
普段はおてつだいにっきを書くのですら苦心している有様なのに、誰にも頼まれないのに二頁にわたって文章を書いたというのが、なんとも不思議だし少し嬉しい。もしかするとこの子は、おれと同じような虫*1を身体の中に飼っているかも知れないのだ。

*1:ここに書いたような。→http://d.hatena.ne.jp/natroun/20070223#p2