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NFL 2016 -- Week 4

今週から Bye があります。イーグルス(3-0) とパッカーズ(2-1)。 イーグルズはやりたかっただろうなあ。

Miami Dolphins (1-3) @ Cincinatti Bengals (2-2)

サーズデイナイトフットボール
ベンガルズが最初のドライブで FG を決めて先制するが、返しのドライブのわずか2プレイ目でドルフィンズが反撃。タネヒルが少し時間を稼ぐと、左奥でがら空きになっているケニー・スティルズを見つけてそこへロングパス。これがあっさり通ってそのままタッチダウンとなり、7-3 と逆転した。
しかしベンガルズは 1Q のうちにドルトンが A.J.グリーンに 51 ヤードのロングパスを強引に通すと、その後もずうずうしくグリーン、グリーンとパスを続けてタッチダウンして再逆転する。このあとドルフィンズは二度と得点にたどり着くことなく、ファンブルロストとインターセプトを一回ずつ献上すると、あとはパントを蹴り続けた。
ベンガルズタッチダウンはそれっきりだったが、敵陣深くまでは何度も攻め入り、その都度ヌージェントが FG を決めてじわじわと差を広げた。A.J.グリーンがレシーブ 10 回 173 ヤードとシェア五割超え。ドルトンも 22/31-296yds-1TD-0INT と堂々たる数字だった。

  • これサーズデイナイトなのでナイキのカラーラッシュだったんだけど、準備されてた色がオレンジと白で、しかもホームのベンガルズが白を選んだので、ベンガルズは上下白に虎縞のヘルメット、ドルフィンズは上下オレンジでヘルメットだけ白ということになっていた。なぜ選ばせたし。



最終スコア:MIA 7-22 CIN

Indianapolis Colts (1-3) @ Jacksonville Jaguars (1-3)

日本時間で日曜日の夜に始まったのではてな、と思っていたらロンドン巡業だった。
お世辞にも調子が良さそうには見えないコルツと、通常営業になりつつある三連敗スタートのジャグァーズという、同地区対決とはいえなにもこいつら連れて行かなくても感のにじみ出るカードだったが、試合は結構面白い展開になった。
コルツの自陣でのインターセプトをきっかけにつかんだチャンスを、ジャグァーズはきっちりタッチダウンまで持っていって 0-7 と先制する。コルツの反撃は二回続けて FG で、ジャグァーズのドライブ。イェルドンのランとボートルズの短いパスがうまくかみ合い、さらにコルツの反則も絡めて敵陣深くに攻め入る。最後は1ヤード地点からボートルズがオプションのラン。ディフェンスの動きを見切って自ら走るとあっさりタッチダウンになって、ボートルズはそのままボールをスタンドにパントキックで放り込んだ。反則取られるかと思ったけどロンドンだからかお咎めなし。さらに前半残り 1:06 からコルツの反則3回で FG に届き、6-17 で折り返し。
後半も FG を二本決めて差を広げるジャグァーズに対して、コルツは 4Q に入ってからようやく反撃開始。フランク・ゴアが最後の1ヤードを走り抜いてタッチダウンを決めると、次のドライブではラックが T.Y.ヒルトンに短いパスを決めてタッチダウン。一気に 20-23 と差を詰める。
逃げきりたいジャグァーズは返しのドライブでハーンズが値千金のタッチダウン。短いパスを取ってどこまで走れるか、というプレイだったが、右のサイドライン沿いから中央へ切れ込んで、あれよあれよという間にエンドゾーンまで行ってしまった。
しかしコルツも諦めない。ジャグァーズ守備陣のカバーミスをラックが見逃さず、64 ヤードのタッチダウンパスをドーセットに通して再び 27-30 の三点差に詰め寄ると、返しのジャグァーズの攻撃をスリーアンドアウトで終わらせて、三点を追う最後のドライブに入る。とりあえず FG までたどり着ければ……というシリーズだったが、敵陣に入った直後の 4th&1 からラックの投じたごく短いパスがしっかりカットされて万事急須。おそらくスクランブルでファーストダウンが取れた状況で、このあたりに不調が表れているとは言えようか。
ジャグァーズは二年連続ロンドンで勝利をあげ、今季はこれが初勝利ともなった。AFC 南はテキサンズが 3-1 であとは 1-3 とぐだぐだなので、まだまだチャンスはありそうだ。


最終スコア:IND 27-30 JAX

Cleveland Browns (0-4) @ Washington Redskins (2-2)

ブラウンズはこの日もルーキーのコーディ・ケスラーが先発。今季初めて二試合連続で同じ QB が先発することができた。
試合はまずレッドスキンズが主導権を握る。最初のドライブと次のドライブで二本続けてカズンズから TE リードへのタッチダウンパスが決まって早くも 0-14。しかしこの日はブラウンズもすぐに反撃した。返しのドライブで 81 ヤード進んでクロウウェルのタッチダウンランにつなげて 7-14 と迫ると、カズンズのパスを CB テイラーがインターセプト。そのままサイドライン際を駆け上がり、一気に残り 12 ヤード地点からの攻撃権を得る。ケスラーはプライヤーにキャリア初となる9ヤードのタッチダウンパスをヒット、14-14 の同点とした。前半はその後おたがい FG を一本ずつ決めて、17-17 で折り返す。
後半はクリーヴランドのペースで始まる。最初のドライブで FG を決めて勝ち越し、返しのレッドスキンズの攻撃はパントに追いこんで、次のドライブではクロウウェルのランとケスラーのパスがうまく噛み合って敵陣深くまで攻め入ることに成功する。残り 16 ヤードのファーストダウン、ブラウンズのプレイコールは FB ジョンソンのラン。しかしこれが最悪のファンブルレッドスキンズにリカバーを許し、折角ここまでつなげたドライブを不意にしてしまう。
ここで返しのドライブをカズンズが 91 ヤード運んで逆転タッチダウンにつなげ、レッドスキンズがふたたび 20-24 と逆転すると、ブラウンズはその次のドライブでまさかのファンブルロスト。最後はケスラーがインターセプトを喫して3ドライブ連続のターンオーバーを献上すると、とどめのタッチダウンを奪われてそのままゲームエンドとなった。
ブラウンズは中盤までは互角以上の戦いをしていただけに、勝負どころでの連続ファンブルが本当に痛かった。最後はケスラーもインターセプトがあったが、この展開で誰が彼を責められようか。
レッドスキンズは前週に続いて苦しい展開をひっくり返し、ちょっとエンジンがかかってきた。NFC 東地区はかなり厳しい争いになりそうだ。


最終スコア:CLE 20-31 WAS

Detroit Lions (1-3) @ Chicago Bears (1-3)

NFC 北地区で苦戦する両チーム。
ベアーズはカトラーの傷が癒えず今週もホイヤーが先発。そのホイヤー、相変わらず強引なパスをずどんずどんと投げ込むが、1Q にはそれが吉と出て同じドライブで 3rd ダウンを二回更新、最後はロールアウトして右に流れながらいきなりエディ・ロイヤルにずどんと投げてタッチダウン。0-7 と先制した。
ライオンズは今日も元気にスタどんが先発。1Q はまったくさっぱりでパントの連発だったが、2Q の半ばぐらいからようやく調子が出てくる。プレイターの 50 ヤードの FG でやっと3点返すと、前半終了間際には敵陣 21 ヤードまで進む。ところが左サイドライン際のテイトに投じたパスがすっぽりインターセプトされてタイムアップ。3-7 で折り返すことになった。
後半先にチャンスをつかんだのはライオンズ。ゴール前1ヤードまで迫るが、そこからランを2回続けてタッチダウンが奪えず、結局 FG になってそれでも 6-7 と追い上げる。
ホイヤーは 4Q の頭にロイヤルに 62 ヤードのパスを通す。パスプロテクションがよく保ってじっくり奥を見られたところでロイヤルが DB を抜いていて、プレイも判断もとてもよかった。ランアフターキャッチで 40 ヤードぐらいは追加したかな。その後2プレイぐらいでホイヤーは TE ミラーにタッチダウンパスを通し、6-14 と再び差を広げた。
その後ベアーズが FG を一本加えて 6-17 とするが、ライオンズも反撃。時間は使ってしまうが確実なインバウンズのパスを次々に決めて敵陣に入り、そのままゴール前まで迫る。しかしここでもサイドライン際のボールディンに向けて投げたパスがインターセプトされてしまう。
返しのドライブをライオンズはタイムアウトを3回使い切りながらスリーアンドアウトにしとめると、残り2分弱でベアーズ P オドネルが蹴ったパントを PR ロバーツが見事なステップでパントリターンタッチダウン! ツーポイントも決めて 14-17、これで一気に試合はわからなくなった。
……かに見えたが、2分を切っていてタイムアウトがなかったためライオンズはオンサイドキックを蹴るしかなく、マーティンのゴロキックは普通に 10 ヤード届かず終了。辛うじてベアーズが逃げ切った。

  • スタフォードとホイヤーはいずれも 2009 年に NFL 入りしているが、スタフォードはドラフト全体1位(あのライオンズ 0-16 の翌年だ)、ホイヤーはドラフト外入団。スタフォードはライオンズ一筋で、ホイヤーはベアーズが6チーム目*1。とまあ非常に対照的なふたりであるよ、みたいなのが現地映像で紹介されていた。そういえばたしかアレックス・スミスとフィッツパトリックがドラフトの同期、みたいな話もあったと思う。ほんのひと握りのトップたちの中にも、さまざまなキャリアがある。



最終スコア:DET 14-17 CHI

Kansas City Chiefs (2-2) @ Pittsburgh Steelers (3-1)

サンデー・ナイト・フットボールは虐殺劇。パントパントで迎えたチーフスの2回目のドライブ、ウェアがファンブルしたボールを奪われたのがけちのつきはじめ。返しのドライブをスティーラーズがしっかりタッチダウンにすると、チーフスはインターセプト、名手ダスティン・コルクィットのパントのショート(23 ヤードでアウトオブバウンズ)、と次々にミスを重ね、それらをことごとくタッチダウンにされてしまい 1Q にして 0-22 と大量リードを許した。
こうなると元々大量得点をする方でもないチーフスには苦しく、守備もこの日はやられっぱなしで 2Q、3Q、4Q と追加のタッチダウンを取られ続けた。前半最後に狙った FG は雨の中左のポールに直撃して外れ、0-29 で折り返し。結局チーフスは後半すこし緩んだところでタッチダウンを2本返すのが精一杯。14-43 の大敗となった。得点にあまり意味はないが、43 失点はアンディ・リード体制で最大失点とのこと。
スティーラーズロスリスバーガーが絶好調で 22/27-300yds-5TD と投げまくった。前週かなりこっぴどくイーグルズにやられていたが、攻守ともきっちり立て直してくるのはさすがとしか言いようがない。


最終スコア:KC 14-43 PIT

New York Giants (2-2) @ Minnesota Vikings (4-0)

マンデーナイトフットボールに満を持してミネソタヴァイキングズが登場。必ずしも好調のチーム同士が当たるもんでもないので、2-1 対 3-0 なら望外のカードと言ってもいいかも知れない。
ジャイアンツは最初のドライブで FG レンジ直前まで行きながらパントに終わる。ヴァイキングズもフィールドポジションが悪くあえなくパント。ところがこれを PR ハリスが手に入れながら落球し、ヴァイキングズにリカバーされてしまう。敵陣からの攻撃をブラッドフォードは手堅く進め、最後はマット・アジアタの二季ぶりのタッチダウンヴァイキングズが 0-7 と先制する。
2Q にはブラッドフォードから TE カイル・ルドルフへのタッチダウンパスがずどんと通って 0-14。CB がついてたけど投げりゃなんとか取るだろみたいないささか強引なパスだったが、流石ルドルフさんというナイスキャッチだった。
パント続きのジャイアンツだったが、前半最後のドライブでチャンスを得る。短いパスとランをうまく組み合わせて敵陣に入り、3rd&4 を相手の反則で労せず更新する幸運もあってゴール前に迫る。しかし想定より時間を使いすぎていて、 17 ヤードまで迫ったところで残り時間が 0:06。結局 FG にとどまり、3-14 で折り返した。
3Q に入ってから、ヴァイキングズは FG 失敗の後次の FG には成功して再び 3-17 と 14 点差に広げる。
ジャイアンツの反撃はようやく 4Q の頭で、自陣 29 ヤードからイーライ・マニングの投じたごく短いパスを、取ったパーキンズが右へ左へ素晴らしいコース取りで走って一気に 67 ヤードゲインしてゴール前へ。これを押し込んでやっとこの試合初のタッチダウンをあげた。
しかし反撃はここまで。ヴァイキングズは返しのドライブでブラッドフォードがぽんぽんとパスを決めて、今度はマッキノンがタッチダウンして 10-24。この得点のまま試合終了となった。


最終スコア:NYG 10-24 MIN

Other Games

CAR(1-3) 33-48 ATL(3-1):パンサーズが崩れ始めた。ライアンに 503 ヤード投げられて 48 失点。ディフェンスが持ち味の筈のチームがこれではいかんともしがたい。フリオ・ジョーンズは 300 ヤードレシーブを記録して、これはフランチャイズレコードとのこと。ニュートンは脳震とうの疑いで 4Q に退いた。
TEN(1-3) 20-27 HOU(3-1):J.J.ワットが傷めた背中の手術でシーズンアウトとなったテキサンズだが、先週の夢に出そうな負け方から脱却することができた。3Q までで 20-20 からパントリターンタッチダウンであげた7点が決勝点というのはあまりいい勝ち方ではないが、まあ今の時点では勝ち星そのものが大事ではあろう。
BUF(2-2) 16-0 NE(3-1):ビルズが完封勝ち。ジェイコビー・ブリセットを3回サックし、205 ヤードに抑え込んだ。タイロッド・六年契約・テイラーは 27/39-246yds-1TD-0INT、ランで 5att-28yds。今季では一番いいスタッツかな。ペイトリオッツもまあ、ブレイディのいない間に 3-1 ならむしろ笑いが止まらないだろう。
SEA(3-1) 27-17 NYJ(1-3):おれたちのジェッツ、ホームでシーホークスにぼこぼこにされる。ううむ。フィッツパトリックがインターセプトを3本喫した。前週からは半減したが、半減して3本というあたりなんといってよいか。シーホークスはウィルソンが左膝にニーブレイスを着けて元気に出場、前半はパッサーレイティング満点のパフォーマンスだったそうな。致命的な故障とかしないといいけど。グレアムが6キャッチで 113 ヤードとようやくシアトルに馴染んできた感がある。

  • C.J.スピラーはラン2回で 12 ヤード、レシーヴ2回で5ヤード、タッチダウン1回。タッチダウンは幸先がいいけど、果たしてこのチームで必要とされるか、ちょっとわからない。

OAK(3-1) 28-27 BAL(3-1):レイダーズが競り勝つ。今季1点差試合は二勝目で、この勝負強さは素晴らしい。しかしテイクアウェイひとつあったとはいえトータルネットヤードが 261 ヤードでよく 28 点も取ったなあ。レイヴンズは今季初黒星。スタッツだけ見てるとどう見てもこっちが勝ってそう。
DEN(4-0) 27-7 TB(1-3):シーミアンが前半最後に退き、パクストン・リンチがその後を引き継いで勝ち。普通に勝っちゃうのほんとすごいよな。やはりアメフトはディフェンスである。「強いディフェンスと特定の選手に依存しないオフェンスの組み合わせ」が最強。
DAL(3-1) 24-17 SF(1-3):新人コンビで順調に勝ち進むカウボーイズ。ロモさんも6年契約の2年目とかだからすごい微妙な立場になっちゃってるなプレスコット。オズワイラーみたいな「移籍ゴール」が果たせるだろうか。フォーティナイナーズはこの日もキャパニックの出番はなくギャバートが投げた。
NO(1-3) 35-34 SD(1-3)チャージャーズ暁に死す(←いみなし)。またしても一点差で敗れて 1-3 となった。セインツはやっと片目が開いた。
LA(3-1) 17-13 ARI(1-3):どうしちゃったんだカーディナルズ……と思ったけどスタッツ見たらターンオーバー5本とかでこれはひどい。先週も5本ぐらいやらかしてた気がする。パーマーが脳震盪で途中退場、代わって出てきたスタントンがパス 11 本でインターセプト2本投げたとのこと。やばい。
(更新終わり:2016-10-13)