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NFL 2016 -- Wildcard Playoff Preview

AFC

Miami Dolphins (10-6; AFC #6/Wildcard) @ Pittsburgh Steelers (10-6; AFC #3/North)

まあピッツバーグだろ、というのが正直なところ。マイアミがタネヒル抜きで勝つ場面が想像できん。というかはっきり言ってタネヒルが居ても勝つところはあんまり想像できない。今季は序盤しかタネヒルを観てないので中盤以降なんであんなに勝ってたのかよくわからんのだ(しかも中盤以降は負けた二試合だけ観た)。気がついたら 10 勝してて本当にびっくりした。しかし PIT には勝てないだろう。ロスリスバーガーはエリートクオーターバックだし、ディフェンスはタフガイぞろいだし、ピッツバーグはたぶん氷点下だ。マイアミの連中は凍りつくだろう。ちょっと激しいヒットを受けたらぱりん!だ。それでも奇跡があるとすれば、アジャイが 200 ヤード以上走ることだ。そしてマット・ムーアがインターセプトされないこと。そのふたつは最低条件で、それをクリアしたからといって勝てるとは限らない。ムーアはこの大舞台で自分の存在価値を改めて証明しなければならないし、それは厳しい戦いになるはず。つまり、ピッツバーグの勝ちだ。

Oakland Raiders (12-4; AFC #5/Wildcard) @ Houston Texans (9-7; AFC #4/South)

デレック・カーが健在ならこのカードは「オークランド」と秒で断言していただろう。だがカーはいない。ていうかカーが怪我してなければ今ごろオークランドの連中は BYE でふんぞり返ってたはずだ。西海岸で海風とかに吹かれてたはずだ。春のような日ざしを浴びて。そしてマグロインも肩を傷めた。この試合はルーキーのクックが投げる。今季初先発だ。プレイオフがシーズン初先発になる QB は史上二人目だという。一人目は忘れもしない 2012 シーズンのジョー・ウェブ(MIN)だ。ウェブがどうだったかおれに聞く奴はころす。オフェンスで勝ってきたチームが新人 QB で勝てるほど NFL はあまくはない。だがクックにはこの上なく貴重な経験になるだろう。おれは完全にオークランドがもはや負けたていで語っているが、ヒューストンも決め手に欠くことおびただしいチームではある。今季のタッチダウン数は 25 で、これはシーズン 16 試合になってからのプレイオフ進出チームの中で最少なのだそうだ。そりゃオスワイラーもベンチに下げられるというものだ。サヴェジの脳しんとうのおかげでこの試合はオスワイラーが投げるらしいが、ヒューストンファンはどっちに転んでも気が気じゃないだろう。しかしヒューストンのディフェンスは今季リーグトップだった。ディフェンスはスーパーボウルをもたらす……古い古い格言だ。知らないものはいない。なのにこのチームはあまりに過小評価されている。ここも堅い守りで、ヒューストンが勝つ。

NFC

Detroit Lions (9-7; NFC #5/Wildcard) @ Seattle Seahawks (10-5-1; NFC #3/West)

これはシアトルだろう。デトロイトがもし地区優勝していればわからなかったが、まあ優勝していればそもそもシアトルと当たってないわけだ。しかも先週結果的にはほぼ無意味だったヘイルメリーなんか決めちゃったのでオカルト的にはだだ下がりである。ヤバゾー五匹である。スタフォードの中指の怪我も痛い。シアトルは例によって後半ぐっと調子を上げてきて、ピート・キャロルはあんな顔してピーキング上手いよなあと毎年感心する次第である。顔は全く関係ないが。ウィルソンの足もだいたいよさそうだし、ディフェンスも相変わらずいい。普通にやって普通に勝つとおもう。デトロイトにチャンスがあるとすれば、うっかり先制して 14 点ぐらいリードできた場合だ。こうなればキャッチアップのために空中戦になって点のとりあいになる。点を取られる以上にスタフォードが点を稼げば勝てるだろう。あるいはゼナーのランが 100 ヤード出るみたいな展開ならスタフォードが無茶しなくてもよくなるが、たぶんそんなことにはならない。シアトルが勝つ。

New York Giants (11-5; NFC #5/Wildcard) @ Green Bay Packers (10-6; NFC #4/North)

これが今週四試合のうちだんぜん一番面白いし、一番どう転ぶかわからないカードだ。ジャイアンツは今季は明らかにディフェンスで勝ってきた。グリーンベイはなんのかんのと言ってもロジャーズのチームだ。途中まで四勝六敗だったのにロジャーズがひとこと「ラン・ザ・テーブル」とか言ったらそこから六連勝である。完全に意味がわからない。あいつはまほうつかいにちがいない。めちゃくちゃ調子のいいまほうつかいだ。今年勝ちに勝ってきたジャイアンツディフェンスがまほうつかいを止められるかということだ。ある程度は止められるような気はする。止められたとして、問題はジャイアンツのオフェンスだ。イーライ・マニング。スタッツを見れば見るほど不思議な気持ちにさせられるクオーターバックだ。まあこいつもある種のまほうつかいなのだと思う。キャリアのパッサーレイティングは 83.6、これは二流に近い数字だ。だがポストシーズンは八勝三敗。三回緒戦で負けて、二回スーパーボウルを制している。もう 35 歳だし、年々プレイオフ進出頻度が下がってるのであと何回も出られないだろう。オデル・ベッカム Jr.と組んでプレイオフに進むのは初めてだ。ポストシーズンでイーライはパッカーズに2勝0敗で、どちらも@グリーンベイだ。ここは願望も込めて、ジャイアンツが勝つ。


プレヴューは以上だ。みんなもポストシーズンを楽しんでくれ。それじゃあまた。