黄昏通信社跡地処分推進室

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妻は午前中からお出かけ。残されたわれわれはだらだらと過ごして、お昼も食パン/コストコパンに昨日のロティサリーチキンを挟んで超適当に済ませる(とはいえおいしかった)。午後になって(い)は帰り、14 時前に義母が娘を預かりに来てくれて、さて、おれと息子が残される。どうしよう。息子は自転車で出かけたいと言い、おれは図書館で予約してた本が来ていたので、とりあえずふたりで自転車で図書館に行くことにする。図書館で区の地図を見て、出かけるところを決めるという作戦だ。本を借りて、地図を見て息子の言うには「川のそばに行きたい」。時刻は 15 時過ぎ、一番近い川ならおそらく目黒川だがそれではつまらないので多摩川に行きたいという。行けるか? でも無理そうなら引き返してくればいい。「じゃあ、行けるところまで行ってみよう。」「うん!」


いつも渡る道をずうっと南下して、坂を上り、下り、大きな道に出て西に折れる。そこから少し行ってふたたび南へ……曲がるはずが、どうもいまやり過ごした交差点が曲がるところだったっぽい。すぐ先に交番があったので訊いてみると、案の定その通り。ちょっと引き返して、南へ。
まっすぐ行って旧道に突き当たり、そこで休憩することにした。グミキャンディとチョコレートビスケットを買ってエネルギー補給する。走り始めてから 40 分ぐらい、おそらく半分は来ていて、息子はまだまだ意気軒昂。これは行けそう。
また西に折れ、ぐっと坂を下って旧道から本道に合流する。ここまで来ればあとひと駅だ。高速道路沿いに行こうとしかけて間違っていることに気づき、元の道に戻る。もう一度長い坂をくだると、大きな町が見えてきた。二子玉川だ。高島屋の前を通りすぎて、少し先の右側に見える緩い坂を下って行くと土手が見える。土手の切れめを抜ければ河川敷だ。着いた!


川の少なくともおれたちが着いた側は、護岸ががっちりされていて水は引き込まれていたもののあまり川らしい雰囲気はなくむしろ池みたいだった。もう少し土手から離れると一応流れには触れられたが、流れは緩く水もぬるくてあまり面白みはない。それでも魚釣りをしている人を何人か見かけて、一番近くにいた人は小さな魚を釣り上げていた。してみるとやはりここは川なのだ。奥多摩から羽田まで流れている多摩川なのだ。
おれはほとんど座って休んでいたが、息子はなにやらうろちょろして変な木切れを拾ったり水辺に近づいてみたり電車に歓声をあげたりしていた。30 分ほどは居ただろうか。


しかしそろそろ日が暮れる。帰らなければならない。モティヴェイションの下がる帰り道はつらい。ましていきなり二本の坂を登るのだ。案の定一本目の坂で息子がぐずりはじめ、もう走れない休憩するなんか食べたいというので少し早いかと思いつつもコンビニに入り、またお菓子を買い込む。と、食べてもいないうちから元気が出て、2本目の坂を登りきってしまった。その勢いで行きに休憩したベンチまで行って休憩する。こうなればもう大丈夫だろう。
そこからしっかり道を間違え、北に折れるべきところを通り過ぎて反対側で本道に合流してしまうが、これは戻ってもしょうがないのでそのまま東へ。一番最初にずうっと南下した道に行き当たったので今度こそ北に折れ、ずうーっと北上して坂を上り、下り、そこまで来ればほとんど家に着いたも同然だった。出発してからおよそ三時間半、無事に帰り着くことができた。


突発的な思いつきでいきなり行ったが、それだけにすごく楽しかった。息子も終始わくわくしていたようで、着いた時も興奮していたし、帰ってきた時もやりとげたという面持ちだった。結果的には時間もどんぴしゃで、これはなかなかよかったな。もちろんもっと早く行けばもっと長く遊べただろうけど、まあそれはよかろう。またこんなようなことができればいいなあと思う。