黄昏通信社跡地処分推進室

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NFL 2017 -- Week 3

Los Angeles Rams (2-1) @ San Francisco 49ers (0-3)

サーズデイナイトフットボール。今年もカラーラッシュやってるみたいで、フォーティナイナーズの黒地に赤の背番号のユニはなかなかよかった。NFC 西地区の同地区対決。
最初の1プレイ目がインターセプトという、波乱を予感させる立ち上がりになる。ホイヤーが右サイド、フラットに走ったレシーバーに投じたパスはややターンボールになったこともあるが完全に待ちかまえていた CB に簡単に取られてしまう。リターンタッチダウンこそぎりぎりで阻止したものの、次のプレイでラムズタッチダウンをあげた。7-0。
これまで2試合 FG の得点しか無かったフォーティナイナーズは、ここでようやく初タッチダウンを決める。ホイヤーが 3rd&9 から自分で走って決めたのだが、なにかの間違いみたいにぽっかりと前が空いていて、実際なにかの間違いだったのかもしれない。これで 7-7 となる。これが壮絶な殴り合いのスタートだった、と言えるかもしれない。
返しのドライブで2本目のタッチダウンをあげたラムズは、FG も追加して 17-7 とリードする。フォーティナイナーズはその次のドライブで地道に敵陣まで入りながらパント。ところがこれを PR オースティンが両手に入れながら真下に落としてしまうプロらしからぬミスで落としてしまい、フォーティナイナーズは敵陣 12 ヤードでの 1st ダウンを得る。しかしこれは FG 止まりで、あとあとこれが利いてくる。この後フォーティナイナーズがもう一本 FG を追加し、ラムズはガーリーが左隅にタッチダウンを決めて 24-13 で折り返した。


ラムズは後半最初のドライブで相手陣 1 ヤードの 1st&goal を得たがフォーティナイナーズディフェンスが踏ん張って FG にとどめる。と、返しのドライブでガーソーンがサイドラインのはるか外にあるボールをダイビングキャッチ、これがチャレンジの末キャッチと認められて敵陣へ。最後は 4th&1 からハイドがエンドゾーンに飛び込んで 27-20 と久々に1ポゼッセションまで差を詰める。
詰められると逃げるラムズはゴフがウォトキンズへタッチダウンパスを通して 34-20 と再び2ポゼッション差に開く。返しのドライブではホイヤーがグッドウィンへ 50 ヤードのロングパスを決めて一気に敵陣に入ると、最後はセレックへの短いパスでタッチダウン。しかしここは PAT を K グールドが左へ外してしまい、8点差が残ってしまった。この1点が最後の最後に祟ることになる。
ラムズはゴフからもう一度ウォトキンズにタッチダウンパスが通る。これはエンドゾーンのかなり手前でタックルされたのだが、ウォトキンズがディフェンスの身体の上を這うように手を伸ばしてタッチダウンにしたすごいプレイだった。これで 41-26 とまたしても2ポゼッション差をつける。
かなり苦しくなったフォーティナイナーズだがあきらめない。ホイヤーが今度はガーソーンに 59 ヤードのロングパスをヒットして一気にレッドゾーンに入ると、最後は3ヤード地点の 3rd&goal からテイラーへのパス。フラットに一瞬出てすぐ内に切れ込むルートランニングが見事で、41-33。
残り 5:08、フォーティナイナーズは普通に深くキックオフを蹴りこむ。KR はクーパーで、ボールをつかむや猛然とリターンを始めるが、カバーチームにブロックされた瞬間にまさかのファンブル! それもボールがスポーンと飛び出す漫画みたいなファンブルで、これをフォーティナイナーズがカバーする。思いがけない敵陣からの攻撃、最後は1ヤード地点で 4th&goal。祈るようにハイドにボールを託すと、ここはオフェンスラインが押し勝ってタッチダウン。1Q 以来ようやく再び手が届く点差まで詰めてきたが、あの PAT 失敗のためにツーポイントコンヴァージョンが必要になる。ホイヤー、スナップを受けて、左サイドのテイラーへ、テイラーはフラットから戻ってくる先ほどと左右逆のルートを走ったが、今度はディフェンスがしっかりついていた。ああ、しかも外を守っている選手は誰もいなかったのだ。そのままフラットに走っていればがら空きだった。41-39。
もちろんフォーティナイナーズオンサイドキックを蹴る。ところがこれが絶妙な高さに跳ね上がり、10 ヤードを越えてからフォーティナイナーズの選手の頭上に落ちてくる完璧なキック。これをカバーして、ミッドフィールドからラストドライブにホイヤーが挑むことになる。
しかしそこまでだった。3rd&10 からホイヤーが左サイドのテイラーにパスを通して 1st ダウンを更新したが、テイラーがパスコースに出るときにディフェンスを押してパスインターフィアランス。やり直しの 3rd&20 からもう一度更新できる力はフォーティナイナーズには残されていなかった。
ラムズはなんとか逃げきった。ごっつぁんのタッチダウンでリードしてから攻撃の手を緩めず、最後までリードを許さなかったのは立派だ。しかし 50 ヤード以上のロングパスを二度も許したのはよろしくない。最後完全にモメンタムが相手に渡っていたのに守りきったのは素晴らしかった。
フォーティナイナーズはここまでやったのに届かなかった。なにが足りなかったのかといえば、逃したチャンスが多すぎたことに尽きるのだけど、しかしこの負け方は全く勝ち運に見放されているとしか思えない。そもそもこれで 0-3 だが、今季この後も長々とたたりそうな負けであるようにも思えた。


最終スコア:LAR 41-39 SF

Denver Broncos (1-2) @ Buffalo Bills (2-1)

見たんだけど書いてる暇無いので簡単に。
ビルズが堅い守りで2勝目をあげた。前半は 13-13 と全くの互角だったけど、後半はブロンコスがシーミアンのインターセプトとかで自滅した印象。
ビルズはいいとこばかり出た感じもあったけど、テイラーが意外とパスオフェンスでそれなりの形を作れていたのと、ここぞというところで足を見せたり、走ると見せかけて投げたりと緩急が利くようになっていて、いつもこんな試合ができるならなかなか面白いと思う。
ブロンコスはまあシーミアンに毎試合完璧なクォーターバッキングも望めないわけで、こういう試合もあるかなというところだろう。ジャマール・チャールズがところどころでいい走りを見せていて、チームにフィットしてきた感があるのは好材料かな。

  • シーホークスにいた K スティーヴン・ホーシュカが昨年あんまりよくなくてカットされて、ビルズに来ていた。衰えた様子はなく、この日は 55, 53 ヤードを含む 4/4。これはなかなかいい契約だったのではないかな。



最終スコア:DEN 16-26 BUF

Oakland Raiders (2-1) @ Washington Redskins (2-1)

サンデーナイトフットボール
先攻のレイダーズは、しかしいきなりカーが一本目のパスをインターセプトされてしまう。1対1と見てクーパーに投じたパスだったが、セイフティはプレイアクションに釣られておらず、ボールもやや短かったためあっさり取られてしまった。レッドスキンズは返しのドライブをカズンズがきっちりタッチダウンまで持っていって 0-7 とリードする。
このあとはカーがプレッシャーに苦しみ、前半はほとんどファーストダウンも更新できない。2Q に入ってから、レッドスキンズはカズンズが今度は中央に走った TE デイヴィスに完璧なタイミングと角度のパスを投じてタッチダウン。ただまっすぐ奥へ走るのに近いルートだったが、ミスマッチとパスの正確さでタッチダウンになった。0-14 で折り返し。


レッドスキンズは後半最初のドライブでもタッチダウンをあげる。オフェンスラインがよく時間を稼いでカズンズが右奥へ走りこんだ WR ドクトソンにロングパス。CB アマーソンがよくついていて一旦はボールに手をかけたが弾いてしまうと、それをドクトソンがもぎとるようにキャッチしてそのままタッチダウンした。これで 0-21 となり、試合の大勢は決してしまった。
レイダーズは後半パントのマフからタッチダウンを一本返し、FG も追加したがそこまで。レッドスキンズも FG を2本追加して大きく差は詰めさせず、10-27 と得点差もそれなりにあったがそれ以上に完勝という印象だった。
レッドスキンズはカズンズがとにかくよく、25/30-365yds-3TD-0INT とほぼ完璧なスタッツで、そりゃ勝つわという内容。オフェンスラインもカズンズをよく守った。
レイダーズはカーが序盤からプレッシャーを受けて被サック4。スタッツは 19/31-118yds-1TD-2INT とぼろぼろで、1本目のパスがインターセプトになってしまったことと、2回目のドライブで早々と2回もサックされてしまったことで最初から最後までリズムに乗れなかった。オフェンスラインはパスプロテクションもランブロックも冴えず、リンチは 6att-18yds とほとんどなにもしてないようなスタッツ。こちらはこちらでそりゃ負けるよねというところ。


最終スコア:OAK 10-27 WAS

Dallas Cowboys (2-1) @ Arizona Cardinals (1-2)

マンデーナイトフットボール
開幕戦快勝のあと、ブロンコスにこてんぱんにやられたカウボーイズ。一方のカーディナルズも1勝1敗で来ている。
これも時間がないので簡単に。カーディナルズが前半は圧倒的にボールを支配して、ヤーデイジでも大きく上回ったものの、2本目のタッチダウンをあげられず、FG 失敗もあって同点で折り返すことになってしまった。
後半も 3Q までは互角で、逆転された後も一旦はすぐに追いつくが、4Q に入ってからプレスコットがバトラーへの 37 ヤードのタッチダウンパスを決めると、最後はエリオットの今季初のタッチダウンランで駄目を押した。


最終スコア:DAL 28-17 ARI

Other Games

BAL(1-2) 7-44 JAX(2-1):ロンドン・ゲームはまさかのジャグァーズ圧勝劇。これなにがあったのまじで。Week 1 といいすごい勝ち方するので謎過ぎる。ボートルズは 20/31-244yds-4TD-0INT とたぶんキャリアハイだろうなってスタッツで、Week 1 で大暴れしたフォーネットは 17att-59yds に終わった。レイヴンズはフラッコが 8/18-28yds-0TD-2INT とほんとうに箸にも棒にもかからない数字で惨敗。あるか、ジャグァーズ!?
NO(1-2) 34-13 CAR(2-1):セインツ片目が開く。これ負けたら相当厳しいシーズンになること間違いなしだったのでとにかくも勝ってよかった。ブリーズは 22/29-220yds-3TD-0INT と素晴らしい数字。まあこのチームの問題は常にディフェンスだからブリーズのスタッツ見てもしょうがないんだけど。ピーターソンは 9att-33yds と微妙な数字。逆にパンサーズはニュートンタッチダウンインターセプト3で試合を壊した。
PIT(2-1) 17[OT]23 CHI(1-2):ベアーズも初日。アップセットが続きますな。トルビスキーの出番かなんても言われてたけど今日もグレノンで、とにかくランプレイが出まくって勝ったようだ。ハワードが 23att-138yds、コーエンが 17att-78yds。そりゃ勝つわという数字である。オーヴァータイムのタッチダウンも 74 ヤードを全部ランで4回走っただけでとっている。意味がわからん。スティーラーズはスタッツ見てると 17 点どまりってこたなさそうなんだが、ファンブルスト2回が効いたか。
ATL(3-0) 30-26 DET(2-1):連勝対決はファルコンズがぎりぎり勝利。ライアンがインターセプト3本も放ってやばかったがライオンズも攻めあぐねたようだった。最後はスタフォードが自陣 11 ヤードから残り 12 秒でタッチダウンまで持っていったかに見えたがオフィシャルリプレイでコールリバース、で 10 秒のランアウトでそのまま試合終了だったとのこと。
CLE(0-3) 28-31 IND(1-2):連敗対決はコルツが勝って初日。前半に 28 点の固め打ちでそのまま逃げ切った。今週も QB はブリセットで、17/24-259yds-1TD-0INT なのでかなりまともに試合を作れている。一方カイザーはインターセプト三本と散々で、4Q にタッチダウン二本返して3点差まで迫ったがそうなる前にもう少しなんとかしたかったところ。とはいえ Week 1 といい常識的な点差に収まっているし、昨年よりはよほど勝てそうな雰囲気がある。
TB(1-1) 17-34 MIN(2-1):スコア見て、よし圧勝じゃん、やっぱブラッドフォード頼りになるな、と思ってスタッツ見たら普通にキーナムだった。おう、おれは信じてたぜ、ケイス、なんたってルーキーイヤーから見てんだから。数字自体も 25/33-369yds-3TD-0INT と普通にばけもん。クックも 97 ヤード走っていて、もう言うことなし。バッカニアーズはウィンストンが3インターセプトとのこと。
HOU(1-2) 33-36 NE(2-1):あれ、頑張ったなテキサンズペイトリオッツは最後の最後、残り 0:23 でブレイディが5本目のタッチダウンパスを決めて逆転したとのこと。スタッツは 25/35-378yds-5TD-0INT でさすがにバケモンである。もう 1000 ヤードに乗ってしまった。テキサンズは 4Q に FG 二本で逆転したが、守りきれなかった。ウォトスンはタッチダウン2本にインターセプト2本。
MIA(1-1) 6-20 NYJ(1-2):ジェッツが同地区のライバル相手の試合で初勝利。相手のエース RB アジャイーを 11att-15yds と完璧に抑えこんだのが大きく、快勝と言っていい内容。この日もマカウンが投げ、RB は三人をほぼ均等に併用するというスタイルで、面白いことは面白いが来季以降どうするんだって感じもある。機会をうかがって QB をドラフトなりトレードなりする、という感じだろうか。ドルフィンズは上記の通りランが完封され、カトラーも 26/44-220yds と冴えず、ガービッジタイムに一本返したにとどまった。
NYG(0-3) 24-27 PHI(2-1)ジャイアンツは 3Q まで0点で、4Q に入ってから三ポゼッション連続でタッチダウンを決めると、タッチダウンを返されて追いつかれ、FG で突き放し、また追いつかれ、最後 61 ヤードのタイムアップフィールドゴールを決められて負けた。この 4Q は見てたら面白かっただろうなあ。とはいえ負けは負け、三連敗スタートとなってしまった。イーグルズはルーキー K エリオットが 61 ヤードを決める大仕事をやってのけたが、案外こういうのはルーキーの方が強かったりする印象もある。
SEA(1-2) 27-33 TEN(2-1):なんとタイタンズの勝ち。と驚くほどでもないかもしれない、と思う程度にはタイタンズは力をつけてきた。シーホークスは少しずつ少しずつ普通のチームになっていってしまっている印象を受ける。
CIN(0-3) 24[OT]27 GB(2-1):4Q 残り 3:46 からのドライブでパッカーズは同点タッチダウンをあげてオーヴァータイムに持ち込み、先攻のベンガルズの攻撃をスリーアンドアウトに切って、返しの攻撃であっさり FG を決めて逆転勝ち。
KC(3-0) 24-10 LAC(0-3):チーフスが勢いのままに三連勝。いや強いぜ。チャージャーズはリヴァーズが 20/40 とふるわず、特に出だしは4回の攻撃のうち3回でインターセプトを喫して試合を作れなかった。それでも 3Q までは1タッチダウン差で粘っていたものの、4Q 残り 2:00 でハントに 69 ヤードの独走タッチダウンを決められて万事休す。今年もプレイオフは厳しそう。
(たぶん更新おわり)