黄昏通信社跡地処分推進室

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ピョンチャンオリンピック(その9)

  • スピードスケート女子 500m、小平奈緒は先に滑って終わってみれば圧勝の金メダル。これ以上プレッシャーがかかる状況はないというレースで力を出し切って優勝したのは本当に素晴らしい。年齢的にもあまり伸びしろがなさそうに思われる歳になってから力をつけてワールドカップで無敵の二桁連勝を続けるまで強くなったというのもなかなかないキャリアに思える。とてもよかった。
  • アイスホッケー女子順位決定予備戦、対スウェーデン戦。例によってゴールが遠く、1-1 のままオーヴァータイムに突入したが、パワープレイが終わった直後に床亜矢可が放ったロングシュートが決まって勝ち。すごく球足が速いわけじゃなかったが完璧なところに飛んだ。そうそうこういうの! ここで負ければ韓国・北朝鮮合同チームとの再戦が待っていたわけで、申し訳ないけどそうなるよりはやはりスイスと再戦できるほうがずっといい。大きな一勝だった。
  • スキー男子大回転、100 人以上エントリしてるらしくてすっごい時間かかってた。他の競技では見ていないような国の選手も多数参戦していて、参入障壁は一番低いのかも。わからないでもない。
  • スキー男子エアリアル、決勝1本目から見たのだけど、ほぼ全員「BACK FULL-DOUBLE FULL-FULL」を飛んでいて、観戦する側としては率直に言ってちょっとつまらない。そのあとの2本目、3本目も「BACK DOUBLE FULL-FULL-FULL」もしくは「BACK FULL-FULL-DOUBLE FULL」がほとんどだった。要するにどれも後方三回転四回ひねりで、どの回転を二回ひねりにするかの違いしかない*1。三回転五回ひねりに挑戦する選手もふたりいたが、ふたりとも失敗して敗退していた。技の難度としては完全にほぼ限界に達していて、多様性を尊ぶはずの競技が煮詰まりきった状況になってしまっている。以前どうだったかなと思って日記を検索してみたら、おれは八年前のヴァンクーヴァーの時点で若干袋小路に入りつつある競技だという印象を受けたと書いている。さすがになんとかしないとまずいのではないだろうか。なにをどうするべきものかは見当もつかないが……。
    • それはそれとして、競技や選手を貶めるつもりは一切ない。ウクライナアブラメンコと中国の賈宗洋による金メダル争いは実に熱かった。ほんとうにきわどい差で、どちらが金でもまったくおかしくなかった。ふたりとも見事な演技だった。
    • あと、リアクションが大げさなコーチが多くて面白かった。風を確かめるために必ずひとりジャンプ台のそばにコーチが立っていて、だいたいカメラがそのコーチのリアクションを抜くんだけど、選手よりよっぽど派手にガッツポーズしたり悔しがったりしてた。

*1:もちろん跳ぶ側にとってみればそれは大きな違いで、解説でも丁寧に説明してくれていたのだが、部外者からすれば……というところ。