黄昏通信社跡地処分推進室

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栗城史多氏のこと

素人が書くべきことではないようにも思うのだが、それでもちょっと書いておきたいので、書く。


……と前置きして長々と書いていたのだが、どうもまとまらないので諦める。


まったく印象だけで書くと、栗城氏はある時期から後はある種自ら破滅へ向かっていたのではないか、と思う。スポンサーがたくさんついていたから引くに引けなくなった、という言説には微妙に違和感がある。まして、誰かが止めるべきだったんじゃないか、という意見には異議を唱えたい気持ちがある。


栗城氏については一応存在は知っていた。エベレストに何度も挑んでいるということもちらっと見たことがあった。ただ詳しい活動については全く追っていなかった。指を切断する事故の後のブログを読んでからは、あまり追う価値がない人だ、というような漠然としたカテゴリの中に入れていた。栗城氏は重度の凍傷で壊死した指の再生を諦めず、実際に切断するまで一年以上真っ黒な指をそのままにしていたのだ。その行動はおれの理解を超えていた。


型破りでユニークな人だったのだろうと思う。話は面白かったとか講演で勇気をもらったとかそういう話も多く目にした。多分その通り人間的な魅力があった人なのだろう。一方で、走り続けずにいられない人でもあったのではないだろうか。自分が破滅に向かっていることを理解していなかったわけではないのではないか。


これを書くに先立って読んだもの:
増田:20180509110346
自己顕示欲充足システムに飲み込まれる登山者と事故の危険性 〜インターネットの普及による山行への影響について『ヤマレコ』を事例にして〜
“賛否両論の登山家”栗城史多さんとは何者だったのか
問われているのは「登山の信頼」なんじゃないですかね?
「賛否両論」の裏側にあったもの