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NFL 2018 -- Week 5

BYE WEEK はベアーズ(3-1)、バッカニアーズ(2-2)。バッカニアーズは休めて嬉しいかもしれん。

Indianapolis Colts (1-4) @ New England Patriots (3-2)

サーズデイナイトフットボール
ジュリアン・エデルマンが復帰してようやくレシーバーの駒がまともにそろったペイトリオッツ。ちなみに PED でした。薬物、ダメ、ゼッタイ。ともあれ前半は完全にペイトリオッツのペースだった。最初のドライブでタッチダウンを奪うと、1Q のうちにもうひとつ、2Q にも一本追加して 3-24 で折り返す。
前半なにもできなかったコルツは後半反撃し、3Q にはタッチダウンを返してブレイディから2ドライブ続けてインターセプトを奪い取り意地を見せたが、ラックもインターセプトを喫するなどして大きく差を詰めるには至らず、24-38 の大差で試合終了。
ペイトリオッツはようやくエンジンがかかってきたが、この時点で 3-2 なら上等だろう。プレイオフはまあ行けるんじゃないかというところ。コルツは依然出口が見えない。このまま沈んでいくのだろうか。


最終スコア:IND 24-38 NE

Minnesota Vikings (2-2-1) @ Philadelphia Eagles (2-3)

相手が落とした勝ちを拾った、という感じではあっただろうか。
ビルズに負けておかしくなったヴァイキングズ、崩壊している守備をどこまで立て直せるかが鍵になる。イーグルズはウェンツが復帰していきなり勝ったまではよかったが、前週なぜかタイタンズにやられたりしていてまだ本調子とは言い難い。
オープニングドライブ、ヴァイキングズはこれまでよくなかったランプレイをうまく使って敵陣深く攻め込む。残り 10 ヤードで決めきれず、でもまあ FG で先制……と思いきや K ベイリーが 28 ヤードを外してしまう。あまりよくない滑り出しになった。
次のドライブでヴァイキングズは FG で先制。返しのドライブではウェンツにロングパスを決められてレッドゾーンに入られるが、タッチダウンは許さず FG で 3-3 の同点にとどめる。続くドライブ、みたびヴァイキングズは敵陣深くまで入るが、またしてもベイリーが FG を外してしまい、得点以上に嫌な展開になっていく。
返しのイーグルズの攻撃、アジャイーのランを中心に前進してヴァイキングズ陣内に入り、もう少しで FG 圏内というところ。ここで大きく流れを変えるプレイが出る。ヴァイキングズのウェザリーがウェンツに迫り、ウェンツが投げかけていたボールが力なく前方に上がってしまう。そのボールを真正面にいたリンバル・ジョセフが簡単にキャッチし、エンドゾーンへ向かってひた走った。ディフェンスラインと言えばいわゆる動けるデブが多いものだが、ジョセフは普通にもさもさ走り中々見ない眺めになった。しかし他のディフェンダーもよくついていってしっかりジョセフを守り、ジョセフは 63 ヤードのキャリア初となるリターンタッチダウンを決めた。10-3。
こうなるとモメンタムはヴァイキングズに傾き、次のドライブでも敵陣へ。ここでよくわからないラフィングザパサー(トム・ブレイディルールが発動した?)があってドライブが続くと、最後はカズンズがシーレンへえげつないパスを決めてタッチダウン。カズンズのこういうところでの正確さはちょっと気持ち悪いほどで、高い金払って連れて来た甲斐はあるなと思わされる。というわけで 17-3 となって折り返した。


後半はイーグルズの攻撃から。ハーフタイムを挟んで立て直せたか、うまくランを使って前進する。ヴァイキングズは前週よりましにはなったがまだタックルが甘い。再びレッドゾーンまで入られ、さらにゴール前1ヤードまで迫られ、今度こそだめかと思われたがジェイ・アジャイーがまさかのファンブル(しかも自分でこぼす)。ごっちゃんのターンオーバーで、ここも無失点で切り抜ける。
返しの攻撃、カズンズはエンドゾーンでプレッシャーを受けて倒される直前に右サイドへロングパスを投じる。普通やっちゃ駄目なやつだがここはちょうどディフェンスを抜いたシーレンのところにどんぴしゃで飛んでいき、ランアフターキャッチであわやタッチダウンまで行けるかというゲインになって 68 ヤード前進。最後はゴール前2ヤードまで迫ったがタッチダウンならず、それでも 20-3 とリードを広げて3ポゼッションにまで差を広げた。
しかしここから流れはイーグルズに傾き始める。返しのドライブではウェンツがロングパスを二本通して FG まで持って行き 20-6。その次のヴァイキングズの攻撃はスリーアンドアウトに終わり、再びイーグルズのドライブ。ここは 4th&1 をギャンブルしてウェンツがジェフリーにパスを通して無事更新すると、最後は RB スモールウッドへの浮かせたパスが決まってタッチダウン。ここでイーグルズはツーポイントコンヴァージョンを狙い、成功させる。20-14 となり、これがあとあと効いてくる。
返しのドライブ、ヴァイキングズは痛恨のファンブルロスト。左サイドに立たせた RB ロック・トーマスへのスイングパスだったが、これがタイミングが少し合わずトーマスは落としてしまう。これがバックパスだったためフェンブルとなり、イーグルズにカバーされてしまった。
ヴァイキングズ陣 30 ヤード地点からの攻撃に対し、ヴァイキングズ守備陣は得点を許さない。パスをカットし、ウェンツに強烈なプレッシャーをかけてインテンショナルグラウンディングを誘う。結局 4th&20 となり、パントを蹴らざるを得なくなった。
その次の攻撃でヴァイキングズは久々の得点をあげる。マレーのランを積極的にコールして前進し、敵陣 34 ヤード地点まで侵入すると、FG を選択した。この日すでに二本失敗しているダン・ベイリーに賭けるのは勇気が要ったことと思うが、ベイリーが重圧をはねかえしてこの日一番長い FG を決めた。23-14 で残り 2:47 となり、ヴァイキングズはかなり勝ちに近づいた。
2ポゼッション差となり、イーグルズは最低でもタッチダウンと FG、そしてその間にオンサイドキックを決めなければならない。ヴァイキングズはどれかひとつでも止めればいい。時間を使うならタッチダウンはくれてやる、という守り方をする。イーグルズはそれならいただこう、と中央へのミドルパスを連投してくる。ここでヴァイキングズにとって誤算だったのはエンドゾーンでセンデイホがアンネセサリイラフネスを取られたことで、これで一気に1ヤードまで来られてしまうが、とにかく一分半は使わせた。
オンサイドキック。右を向いてから振り向いての左サイドへのキックはやや高くバウンドしてシーレンのところへ。シーレンは手に入れかけて前にこぼしてしまうが、幸い近くに落ちたので飛びついて自らリカバー。選手が山のように折り重なったが、審判の手はイーグルズ側に上がった。


というわけで、薄氷の勝利ではあった。ジョセフのタッチダウン、アジャイーのファンブル、どちらもかなり運がよく、それがあって2点差であるからあまり勝った気はしない。それでも勝ちは勝ち、最後に取らせたタッチダウンも含めて失点 21 だから守備の崩壊にもひとまず歯止めがかかったか。
イーグルズは逆にツキがなかったが、それを乗り越えられるほどの攻撃力は発揮できなかった。試合後にはアジャイーが ACL 断裂でシーズンアウトであることも発覚し、勝敗も 2-3 となった。まだ苦しいシーズンは続きそうだ。


最終スコア:MIN 23-21 PHI

Los Angels Rams (5-0) @ Seattle Seahawks (2-3)

あんまりちゃんと見られなかったのだがこの試合は面白かった。
前半はおたがいタッチダウン二本と FG 一本で 17-17。後半に入ってからもタッチダウンの奪い合いになり、シーホークスラムズシーホークスラムズ、とタッチダウンが決まる。ところがラムズの二本目は PAT のキックが決まらず、シーホークスが図らずも 30-31 と一点リードする。
シーホークスの次の攻撃は自陣に釘付けにされてパント。ラムズは返しのドライブでゴフがロングパスを立て続けに決めて軽々と敵陣に入るが、このあとガーリーのラン、ウッズのジェットスウィープとコールして1ヤード、-3 ヤードで 3rd&12 となる。結局更新できずにフィールドゴールとなり、それでも逆転して 33-31、だがまだ時間は充分に残っていた。
シーホークスの次のドライブ、ウィルソンからタイラー・ロケットへ 44 ヤードのロングパスが通り、敵陣 32 ヤード地点まで進む。もう FG も蹴れる距離だがまだ四分半残っていて、もう少し進みたい、もう少し時間を喰いたい状況。だがここからがよくない。フォルススタート、ホールディングと続けて反則を犯し、自ら FG 圏外に退いてしまう。結局残り三分半でパントを蹴った。
ラムズはガーリーのランを四回続けてコール。一回目は 1st ダウン、二回目でも8ヤード、しかし三回目で1ヤードどまり、四回目でも inches が残り 4th ダウンとなる。まだ自陣 42 ヤードで残りは 1:38、シーホークスタイムアウトは無い。悩ましい状況だったがラムズのプレイコールは QB ラン。ゴフが身体を投げ出すようにスクリメージを超えると、そのままファーストダウンになっていた。


これでラムズは開幕から五連勝。正直できすぎではないかと思うほどだが戦力的には昨年の力を維持してなお余りあるというところなので驚くには値しないのだろう。繰り返すがプレイオフに最も近いチームだ。
シーホークスラムズ相手にこの試合ができるのだから弱いはずはないのだが、どうも一歩足りない試合が続いていて歯がゆい。今年もプレイオフ争いぎりぎりぐらいになりそうな感じ。


最終スコア:LAR 33-31 SEA

Dallas Cowboys (2-3) @ Houston Texans (2-3)

サンデーナイトフットボール
おたがいタッチダウン一本ずつとオフェンスに決め手を欠き、16-16 でオーヴァータイムへ。OT では先攻のカウボーイズが敵陣 42 ヤードまで行きながら 3rd&1 をエリオットのランで更新できずパント。返しのテキサンズ、自陣での短いパスをとったホプキンズが素晴らしいランアフターキャッチを見せて 49 ヤードゲイン、これで一気に FG 圏内に入り、そのままフェアベアンが FG を決めて勝った。
カウボーイズプレスコットが 18/29-208yds-1TD-2INT といまひとつで、エリオットも 20att-54yds と抑えこまれてしまった。攻撃の両軸が機能しなければ敗れるのもやむなしというところではあろう。テキサンズはウォトスンが 33/44-375yds-1TD-1INT とかなりの数字を稼いだ割には得点に結びついておらず、もう少し楽に勝ててもよかった試合。それでも三連敗の後連勝できたことは今季の希望につながろう。


最終スコア:DAL 16-[OT]-19 HOU

Washington Redskins (2-2) @ New Orleans Saints (4-1)

マンデーナイトフットボール
ドリュー・ブリーズが NFL の歴代パッシングヤード記録を更新した。ペイトン・マニングを抜き去っての記録達成で、稀代のパサーとしてまたひとつ記録を刻んだことになる。ブレイディが二つ歳上であることとブリーズ自身まだしばらく投げるだろうことを考えると当分は破られない記録になるかもしれない。次に届くとしたらスタどんあたりだろうか。
試合の方もセインツが一方的に点を取りまくって圧勝した。記録更新のパスではトレクウォン・スミスががら空きのワイドオープンになっていたことに象徴されるようにレッドスキンズは特に守備で集中を欠き、点差が広がってオフェンスも手詰まりになっていった。
セインツは開幕からの好調をキープ。守備が怪しいところもあるので読みづらいが、プレイオフ行くぐらいまでならどうにかなりそうな感じ。レッドスキンズは Week 3 までよかったのにこの負け方はかなり悪く、ちょっとわからなくなってきた。NFC 東は今季一番のぐだ地区なのでなんとかなりそうにも思うが、つまづいてたイーグルズに付け入る隙を与えてしまったかな。


最終スコア:WAS 19-43 NO

Atlanta Falcons (1-4) @ Pittsburg Steelers (2-2-1)

この試合は見られず。
ロスリスバーガーが好調で、でだしからふたつのドライブで続けてタッチダウンをあげ、後半にも三つ追加した(タッチダウンパスは三本)。RB コナーも 21att-110yds-2TD と文句なしのスタッツでそりゃ勝つわというところ。
ファルコンズは守備が相変わらずいまひとつのようで、それでオフェンスが調子悪いとこんな風にどうしようもない試合になってしまう。やはりオフェンス任せで安定した成績をあげるのは難しいのかもしれない。苦しいシーズンになりそうだ。


最終スコア:ATL 13-41 PIT

Other Games

TEN(3-2) 12-13 BUF(2-3):両 QB がよくなくてロースコアゲーム。ジョッシュッ・アレンに至っては 10/19-82yds-0TD-1INT と完全に負け試合のスタッツだが、この試合唯一のタッチダウンを自ら 14 ヤードスクランブルして決めて、堂々勝ち投手となった。このスクランブルは映像見たけど素晴らしかったです。
NYG(1-4) 31-33 CAR(3-1):パンサーズ K ガノーが 63 ヤードのさよなら FG を決めてパンサーズが三勝目。ジャイアンツは OBJ からバークリーへのタッチダウンパスという必殺技まで繰り出してリードしたのに最後の最後で守りきれなかった。これで今季はかなり苦しくなった。どうしても勝ちたかった試合だった。
MIA(3-2) 17-27 CIN(4-1):前半 14-0 からベンガルズが逆転勝ち。どうもよくわからん。
BAL(3-2) 9-[OT]-12 CLE(2-2-1):ブラウンズが今季三度目のオーヴァータイムの末二勝目。
GB(2-2-1) 23-31 DET(2-3)パッカーズ、K クロズビーが FG を四本外して負け。ちょっと心配。クロズビーは 2012 シーズンだかにも極度の不振に陥ったことがあって、それでもパッカーズはクビにしなかったのだけど、今季はどうなるか。
JAX(3-2) 14-30 KC(5-0)マホームズ-チーフス、無傷の五連勝。つえーなあ。もっともこの日は本人のスタッツは 22/38-313yds-0TD-2INT といまいちだったらしい。ボートルズ 2.0 はそれに輪をかけてひどく、33/61-430yds-1TD-4INT。完全に空回りである。ちょっと見てみたかった気もする。まあこんなこともあるし、そう気にしなくてもいい敗戦とは思うが。
DEN(2-3) 16-34 NYJ(2-3):これジェッツ勝つんかよ。クロウウェルが 200 ヤード以上走ったとのこと。キーナムはわりといいスタッツだったけど、噛み合わないなあ。
OAK(1-4) 10-26 LAC(3-2)チャージャーズが快勝。Week 3 には酷評したけどその後二連勝。
ARI(1-4) 28-18 SF(1-4)カーディナルズ今季初勝利。これで全敗のチームがなくなった。