黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

NFL 2019 -- Week 1

いよいよシーズン開幕。

今年最大のルール変更はなんといっても「パスインターフィアランスに対してチャレンジできるようになったこと」。これまで NFL では反則にはチャレンジできないという鉄の掟があったが、それが緩和されることになった。昨季の NFC カンファレンス・チャンピオンシップ、セインツの“奪われた勝利”が原因になっているのはまちがいなく、はたしてこれが適切な対応になるかどうかはわからないところはあるのだが、とにかくやってみようというのはいかにもアメスポらしいフットワークの軽さと思う。

というわけで、はじめよう。

Green Bay Packers (1-0) @ Chicago Bears (0-1)

開幕戦は昨季のスーパーボウルに絡んだチームが登場することが多いが、今年は NFL 最古のライバルであるこの二チームが選ばれた。NFL が今年で百周年ということで、この二チームも長い長いライバル関係を持っている。ちなみに今回がポストシーズン含めて 199 回目の対戦なので、今季のもう一試合でちょうど 200 回対戦することになるわけだ。
ディフェンシヴな試合になった。特に序盤パッカーズはオフェンスでほとんどなにもできず、試合開始から二本連続マイナスヤードで攻撃を終える。自陣深いところからの苦しいパントがあまり飛ばず、さらに反則(それもアウトオヴバウンズオンキックというしょぼい反則)で自陣からの攻撃を許してしまう。しかしベアーズも攻めあぐね、16 ヤードしか進めずに FG を決めて 0-3 と先制した。
パッカーズは四回目の攻撃で数少ないチャンスをものにする。ロジャーズがヴァルデス-スキャントリングへ 49 ヤードのロングパスを通すと、そのあともぽんぽんと短いパスを三本決めてタッチダウン。これまでさんざん苦しんでいたのがうそのようにあっさりエンドゾーンまでたどり着いたが、結果的にはこれが両チーム通じてこの試合唯一のタッチダウンとなった。このまま 7-3 で折り返し。
ベアーズは後半二度にわたって敵陣に入ったが得点できず。特に二回目は残り二分強で 16 ヤードまで攻め込んで 1st ダウンを得たが、そこから時間を喰うでもなくぽんぽんとパスを投げて最後はエンドゾーンインターセプトを喫した。この時点で 10-3 になっていたのであんまり早くタッチダウンを決めても最後 FG までたどり着かれたら結局負けなので、時間を使い切るつもりでタッチダウンを狙うべきだったように思う。とはいえどうせ取れなかったのだから関係ないといえば関係ないか。

両軍5サックずつと QB には受難の試合となったが、数少ないチャンスをきっちりものにしたパッカーズが開幕戦勝利を手にした。ロジャーズは 18/30-203yds で平凡だったが、それでもタッチダウンパスを決めてインターセプトがなかったのだから悪くもない。トラビスキーはさらに悪く、26/45-228yds-0TD-1INT だったがまあこれだけオフェンスラインがやられてはというところだろう。

最終スコア:GB 10-3 CHI

Los Angeles Rams (1-0) @ Carolina Panthers (0-1)

見てません。ラムズが序盤からリードして逃げ切り勝ち。ゴフは 23/39-186yds-1TD-1INT とはなはだ微妙な数字だったがガーリーが 14att-97yds とか走ってカバー。パンサーズはマキャフリイが大活躍で、走っては 19att-128yds、レシーヴでも 10rec-81yds でスクリメージからのトータルが 209 ヤードとパンサーズのオフェンスのヤーデイジの半分以上をひとりで稼いだ。死んじゃうぜこんなことしてたら。

最終スコア:LAR 30-27 CAR

Kansas City Chiefs (1-0) @ Jacksonville Jaguars (0-1)

これも見てません。
ニック・フォールズはこの試合がジャグァーズでのデビュー戦になったが、1Q に左鎖骨を骨折してあえなく退場、そのまま IR 入りとなった。利き手ではないとはいえ今季戻ってこられるかは微妙なところだ。来られたとしてもその時フォールズに出番があるかはまた別の話になる。代わって投げたのはルーキーのガードナー・ミンシュー、大学時代はまるっきり無名のところから二回の転校でのし上がり、エース QB の不慮の死で回ってきた先発で活躍、今年のドラフト六巡で NFL 入りした変わり種とか。これが 22/25-275yds-2TD-1INT と堂々たるスタッツで試合を面白くしたようだ。とはいえ結果はチーフスが相変わらずのオフェンスでがつがつ得点を重ねて快勝。マホームズは 25/33-378yds-3TD-0INT と完璧なスタッツで、こりゃ今年もチーフスやりそうだなーという感じ。

フォールズはバックアップで大活躍してキャリアを重ねてきて、やっと主役になった年の一週目に怪我とはほんとうについていない。なんとか復帰してチームを救ってほしい。それはそれとして、こうなればミンシューにも頑張ってもらいたいものだとも思う。これはまさに千載一遇のチャンスだ。どこまで通用するだろうか。

最終スコア:KC 40-26 JAX

Indianapolis Colts (0-1) @ Los Angeles Chargers (1-0)

アンドリュー・ラックが突然の引退を表明し、ジェイコビー・ブリセットが急遽スターターをつとめることになったコルツ。ブリセットがそこそこやれることはわかっているが、最初からラックが居ないとわかっていればブリセットを、少なくとも無条件でスターターにすることはなかっただろうとも思う。
チャージャーズが二回目の攻撃でタッチダウンをあげるところから試合が動く。残り4ヤードで FG を蹴ったら相手の反則(アンネセサリイラフネス)で 1st ダウン更新という、チャージャーズにしてみればたなぼたタッチダウンだった。返しのドライブでコルツもすぐにタッチダウンを返すが、ヴィナティエリが PAT に失敗して 6-7。さらに返しのドライブでチャージャーズはリヴァーズがキーナン・アレンへロングパスを二本通して6プレイでタッチダウン。6-14 とリードを広げた。このあとチャージャーズが FG を決め、コルツはヴィナティエリが 46 ヤードを外して 6-17 となって折り返し。

後半コルツはヴィナティエリが今度こそ FG を決めて 9-17 と反撃開始。チャージャーズは RB エクラーが自陣で短いパスを受けて 55 ヤード走り抜きリードを広げるも、コルツも返しのドライブの2プレイ目で RB マーロン・マックが 60 ヤード以上ぶちぬいてタッチダウン。両軍の RB が印象的な走りを見せて 16-24 となる。
このあとチャージャーズの PR キングがパントをマフり、コルツは絶好の同点機を迎えるが、エンドゾーンを陥れることはできない。11 ヤード地点から FG を狙ったもののヴィナティエリがまさかのこの日三度目となる no good。16-24 のままとなってしまった。
チャージャーズはリヴァーズがとどめのドライブを開始する。いいときのリヴァーズらしくテンポよく敵陣に入るが、最後の最後エンドゾーンのアレンに向かって投じられたボールをコルツ DB フッカーが右手をめいっぱい伸ばして片手インターセプト。逆にコルツがここから同点を目指す攻撃を開始した。途中 3rd&22 などありつつブリセットが冷静にパスを二本決めて更新すると、敵陣に入っても勢い衰えず、14 プレイ約八分を費やして T.Y.ヒルトンへのタッチダウンパスで〆てみせた。思惑通りツーポイントも決めて、とうとうコルツが 24-24 の同点に追いついた。

残り 40 秒強をチャージャーズは活かせず試合はオーヴァータイムへ。けっこう嫌な流れだったがコイントスに勝ったのが大きかった。もちろん先攻を選び、リヴァーズが今度こそゲームを終わらせる。立て続けに二本長めのパスを決めて素早く敵陣に入ると、そこからは RB たちが仕事をした。最後はエクラーが7ヤードを駆け抜けてエンドゾーンに踏み込み、裏の攻撃を与えずに試合を終わらせた。
チャージャーズはもたついたなという印象だが、最後勝ちきる辺りは昨季からの勢いというべきか。メルヴィン・ゴードンが未だ契約ならず不在だったが、エクラーとジャクソンがよくその穴を埋めてくれた。リヴァーズもエンドゾーンインターセプトこそあったものの総じていい出来で、こんな感じでも前半に勝ちが重なれば調子に乗れることだろう。

最終スコア:IND 24-[OT]-30 LAC

Pittsburg Steelers (0-1) @ New England Patriots (1-0)

見てませんけどサンデーナイトフットボールペイトリオッツが快勝。まじかーってぐらい圧勝。グロンカウスキーもいないけどどこ吹く風である。攻めてはトム・ブレイディ (42) が 341 ヤード投げてタッチダウン3つ、守ってはロスリスバーガーになにもさせずに勝った。序盤わりともたつくことが多いチームだけにこのロケットスタートには若干の驚きもあるが、でもまあ力で言えばこれぐらいはという気もする。
スティーラーズはちょっとやられすぎで、ベルがいなくなった RB には今年もジェイムズ・コナーを据えているがこの日は機能せず 10att-21yds、ロスリスバーガーが投げまくって 27/47-276yds。まあこんなこともある……ぐらいに思えていればいいのだけど。

最終スコア:PIT 3-33 NE

Houston Texans (0-1) @ New Orleans Saints (1-0)

マンデーナイトその1。これは面白かった。
前半はテキサンズのペース。セインツはブリーズがゴール前まで迫りながらインターセプト放ったりと冴えなくて、対するテキサンズはウォトスンが好調、一本目は自ら 21 ヤード走ってエンドゾーン左隅に飛び込み、二本目はホプキンズへのパスを通し 14-3 とリードする。セインツは前半終了間際にもう一本 FG を返すべく敵陣まで攻め入るが、審判による不可解な残り時間のランオフなどもあって 56 ヤードのアテンプトになってしまい決まらず、14-3 で折り返す。
後半は一転セインツのペース。後半開始から3ドライブ連続でタッチダウンまでたどり着き、一気に逆転してしまう。この間にテキサンズタッチダウンを一本返しているがそれでも 21-24。さらにセインツは FG を一本追加して 21-27 とリードを広げ、この時点で残り時間は 0:50 となっていた。しかしテキサンズはここから見事な攻撃を見せる。タッチバックで自陣 25 ヤードヤードからの攻撃を、ウォトスンがホプキンズへロングパスを通して一気に 38 ヤード進んで敵陣に入り、その次のプレイで今度はケニー・スティルズへ 37 ヤードのパスを通してタッチダウンにしてしまう。フェアベイアンが一度 PAT を失敗してひやっとしたもののセインツの反則で蹴り直しになり、二度目はさすがに決めて 28-27。
だが、37 秒あればなんとかしてしまうのがエリート QB のエリートたるゆえんである。タイムアウトは残りひとつ、当然ソフトに守るテキサンズディフェンスに対しブリーズは素直に浅いところへパスを通す。パスを決めてスパイク、パスを決めてスパイクと繰り返して残り 0:06、フィールドポジションはぎりぎり敵陣に入ったところの 49 ヤード地点。ブリーズは右サイドのテッド・ジン Jr. へ9ヤードのパスを通し、虎の子のタイムアウトを切った。残り時間は2秒、あとは K ウィル・ラッツの脚に賭けるしかない。ラッツが蹴ったボールはまっすぐゴールに向かって飛んでいき、バーを越えた。

セインツにしてみれば命拾いした試合で、ブリーズとラッツは素晴らしい仕事をした。前半終了間際のランオフはのちに審判が誤りを認めていて、それがなければもう3点取れていた可能性はそれなりに高い。セインツが勝って審判団もほっとしていることだろう。テキサンズは惜しい試合を落としたが、それよりも一本目のタッチダウンでウォトスンがもろに横から地面に落ちたのが気になる。あれを続けていればシーズンのどこかで故障する可能性は高い。

最終スコア:HOU 28-30 NO

Denver Broncos (0-1) @ Oakland Raiders (1-0)

マンデーナイト、その2。これ西海岸時間なんだろうから東海岸の人は最後まで見てられないんだろうな。
ひさしぶりにいいカーを見たという感じだった。特に二本目のタッチダウンをあげたドライブ、すごくよかった。前半を 0-14 で折り返し、後半にもタッチダウンを一本追加して逃げ切り勝ち。スタッツも 22/26-259yds-1TD-0INT だからかなりよい。
ブロンコスはフラッコがところどころ流石スーパーボウルリング持ちだなという鋭いパスを見せたものの、スタッツの割にはヤードが稼げず1タッチダウンどまり。こんなもんかなとも思うが。

最終スコア:DEN 16-24 OAK

Other Games

TEN(1-0) 43-13 CLE(0-1):今年は謎に下馬評の高いクリーヴランド・ブラウンズ、期待に反して大敗。異常に開幕戦に弱いチームでもあり、これで昨年の引き分けを挟んで 14 連敗となった。メイフィールドが被サック5というのはちょっと気になるところ。インターセプト3は 4Q にまとめて喫したらしいので展開的にはやむを得ないところか。タイタンズはオフェンスもディフェンスも噛み合って快勝。マリオタがタッチダウンパス三本決めていい出だし。今年は二年ぶりのプレイオフを狙えるかも。
BAL(1-0) 59-10 MIA(0-1):レイヴンズがど圧勝。前半だけで 42 点取ってドルフィンズを粉砕、後半は完封して蒲鉾にしてしまった(蒲鉾?)。ラマジャク、17/20-324yds-5TD-0INT ということでパッサーレイティング満点です。優勝です。ランは三回しかしてなくて(計6ヤード)、これはラマージャクソン 2.0 か。最後は RG3 が出てきてタッチダウンパス決めたみたい。ドルフィンズは伝説の男フィッツパトリックが先発するも、14/29 と苦戦。今年もプレイオフは遠そう。
ATL(0-1) 12-28 MIN(1-0):はい勝ち。1Q にパントブロック→タッチダウンインターセプトタッチダウンとあっという間に 14 点先制して、そこで試合を決めてしまった感じ。カズンズはどういうわけか 10 回しか投げず、8/10-98yds-1TD-0INT とかでちょっと謎だが、まあジマーさんが石橋を叩いて渡ったということなのだろう。ファルコンズはライアンがインターセプト二本と乱調で、4Q にタッチダウン二本返しただけ。
BUF(1-0) 17-16 NYJ(0-1):ビルズが大逆転勝ち。3Q 途中まで 0-16 だったが、そこから FG とタッチダウン二本を重ねてぴったり逆転した。敵地でこれをやるのはまあまあ難しい。ジョッシュッ・アレンは 24/37-254yds-1TD-2INT とスタッツだけ見るとあまりよくもない。ダーノルドも 28/41-175yds-1-0 なのでまあ似たり寄ったりというところか。
WAS(0-1) 27-32 PHI(1-0):イーグルズも大逆転勝ち。こちらは 17-0 からの逆転とのこと。レッドスキンズはケイス(・キーナム)が 380 ヤード投げて奮闘するがランが合計 28 ヤードとかでこれはかなり苦しかっただろう。

CIN(0-1) 20-21 SEA(1-0)シーホークスは渋い勝ち方。めちゃくちゃ得点力あるとか防御力あるとかじゃなくてもとにかく星を稼ぐんだよね。ベンガルズはドルトンが 400 ヤード以上投げたけど勝ちに結びつかず。
DET(0-0-1) 27[OT]27 ARI(0-0-1):開幕週から引き分けるやつら。4Q 途中までライオンズが 18 点リードしていたが、そこからカーディナルズが猛チャージを見せた。カイラー・マレーは被サック5ながら必死に投げて 29/54-308yds-2TD-1INT。18 点差を追いついたことを考えると上出来だろう。
NYG(0-1) 17-35 DAL(1-0)プレスコットがパッサーレイティング満点で勝ち。今週満点ふたりかよ。ジャイアンツは結局イーライが投げて、30/44-306yds-1TD-0INT だから悪くなく、バークリーも 11att-120yds とめちゃくちゃ走っていて、これで 17 点というのはいかにも少ない。
SF(1-0) 31-17 TB(0-1):ターンオーバー合戦はフォーティナイナーズが勝ち。単純にターンオーバー数も 2-4 だし、フォーティナイナーズインターセプトリターンタッチダウンがふたつ。ジミー・ガロッポッロは2シーズンぶりの勝利を挙げた。スタッツ自体は 18/27-166yds-1-1 と平凡だったがひとつ勝ててだいぶ気が楽になるのではないだろうか。一方ウィンストンは 20/36-194yds-1TD-3INT でこちらは明らかに悪い。さすがに首が涼しそう。