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NFL 2019 -- Wildcard Playoff

この一週も明けずにポストシーズンに入る感じがとても好きなのだが、これはなかなか説明しづらいかも。

Buffalo Bills (10-6;AFC #5(East)) @ Houston Texans (10-6;AFC #4(South))

ビルズは惜しかった。オープニングドライブでアレンが 42 ヤードのランを見せ、ゴール前ではジョン・ブラウンからアレンへのパスで鮮やかに7点先制。その後も FG を重ねて 16-0 までリードを広げる。一方的な展開に思われたが、その直後からテキサンズのオフェンスがようやく目覚めてタッチダウン、FG、タッチダウンと決めてあっという間に 16-19 と逆転する。返しのドライブ、ビルズは一旦敵陣 25 ヤードまで進むも反則で下げられ、4th&23 をギャンブル失敗。これで完全に終わったかと思われたが、返しのドライブで 4th&1 をディフェンスが執念で止め、三点を追うラストドライブに持ち込む。残り時間は 1:16 だったがアレンがスクランブルで 20 ヤード稼ぎ、そこからもパスを鋭く決めて FG 圏内へ。K ホーシュカが 47 ヤードをきっちり決めて、試合はオーヴァータイムへもつれこんだ。
オーヴァータイムはパントを一本ずつ蹴り合ったあと、ワトソンが 3rd&18 で苦しまぎれにチェックダウンに投げたパスが、ディフェンスが三人集まって微妙にタックルが甘くなってしまい 1st ダウン。その後敵陣に入ってから、ワトソンがディフェンスふたりに猛烈なタックルを浴びながら倒れずパスを通すスーパープレイ。これで 10 ヤード地点まで進むと、あとはフェアベイアンが FG を軽々入れて試合を決めた。

ビルズは本当にもったいない試合だった。今季はディフェンスが堅く、思ったよりはアレンがやれていて、大変いいチームだったと思う。来季も楽しみ。テキサンズは相変わらずとらえどころがないが、苦しい展開を勝ちきったことはモメンタムをもたらしてくれるかな。

最終スコア:BUF 19-[OT]-22 HOU

Tennessee Titans (9-7;AFC #6(South)) @ New England Patriots (12-4;AFC #3(East))

第6シードのタイタンズがアップセット。序盤に RB デリック・ヘンリーをとにかくフィーチャーしてタッチダウンを二本奪うと、ペイトリオッツの三回のチャンスをタッチダウン一本に抑える。特に三回目は1ヤード地点で 1st&Goal という絶体絶命の危機だったが、ここで取らせなかったのが大きかった。後半はおたがいよく守ってほとんど最後まで 0-0、最後残り 30 秒弱でタイタンズは攻撃権を手放してしまうが、ここでの P ブレット・カーンのパントが絶品で、20 ヤード地点に落ちてから面白いぐらい前方に転がって、1ヤード地点でカバーに成功。最後はブレイディのパスがインターセプトとなり万事休す。ちなみにリターンタッチダウンしちゃったのだが、しなければ勝ち確定だったし、タッチダウン決まって7点差からなぜかツーポイントに行くし、万事休すといいつつタイタンズの選択は最悪だったことは付記しておく。

ペイトリオッツの力が落ちていることを感じさせられる一戦だった。ブレイディは今季限りで契約が切れる。本人は来年もやる気充分のようだが、まずは再契約がされるかは見ものだ。タイタンズは堅い守りとデリック・ヘンリーのごりごりランで勝利の道をこじ開けた。会心の勝利であったろうと思う。

最終スコア:TEN 20-13 NE

Minnesota Vikings (10-6;NFC #6(North)) @ New Orleans Saints (13-3;NFC #3(South))

こちらも第6シードのヴァイキングズがアップセット。最初のドライブの3プレイ目でシーレンがいきなりファンブルロストしてしまうが、失点は FG の3点にとどめ、すぐに返しのドライブで同点に追いつく。2Q にはなんとテイサム・ヒルにまさかの 50 ヤードのロングパスを決められタッチダウンを奪われるが、FG を返して 6-10 としたあと、DB ハリスがブリーズからインターセプトを奪ったプレイを足がかりにタッチダウンを返して 13-10 と逆転した。前半終了間際、セインツはキックオフリターンで敵陣まで入ると、ブリーズがロングパスをトーマスへ通して 43 ヤードの FG をセットアップする。しかしこれはルッツが決められず 13-10 で折り返し。

後半はパントを蹴りあったあとヴァイキングズに追加点。自陣 36 ヤードと好位置からの攻撃で、カズンズがシーレンへの一気のロングパスでレッドゾーンまで入ると最後はクックの1ヤードのランでタッチダウン。20-10 とリードを広げる。逃げ切りたいヴァイキングズだったがセインツも甘くはない。4Q に入ってから、ブリーズがミドルパスを何本か決めて敵陣に入ると、最後は左サイドライン際に走りこんだテイサム・ヒルへ 20 ヤードのタッチダウンパス。これで 20-17 となる。次のセインツのドライブ、テイサム・ヒルをフィーチャーしてショートパスとランでヴァイキングズ陣 20 ヤード地点まで攻め入る。しかしここでハンターのパスラッシュが届き、ブリーズがファンブル。これをヴァイキングズがリカバーし、ターンオーバーとなった。残り 4:18、ヴァイキングズは時間を使い切れば勝ちだったが、なにもできずにスリーアンドアウト。ちょうどツーミニッツウォーニングのタイミングで攻撃権をセインツに渡してしまう。ブリーズは短いパスを立て続けに通し、しっかり FG をセットアップした。ラッツが 49 ヤードを今度は決めて、20-20 となって試合はオーヴァータイムにもつれこむ。

オーヴァータイムはコイントスに勝ったヴァイキングズが先攻を選ぶ。後半ほとんど出ていなかったクックのランがこのドライブは結構出て、敵陣に入ったところでカズンズがロングパスをシーレンに決める! これで残り2ヤードの 1st&Goal を作ると、クックのランは二回続けて止められたものの、3rd&4 から左コーナーに走ったルドルフにカズンズがふわっと浮かせたパスを通し、サドンデスで勝負を決めた。

二年前のニューオーリンズ・ミラクルに続いて、ヴァイキングズがセインツをプレイオフで下した。正直相性がいい理由があるとも思えないのだが、セインツ側はやりにくさみたいなものはもしかすると抱えているのかもしれないという気もする。

最終スコア:MIN 26-[OT]-20 NO

Seattle Seahawks (11-5;NFC #5(West)) @ Philadelphia Eagles (9-7;NFC #4(East))

シーホークスがレギュラーシーズンと同じスコアでイーグルズに勝つ。イーグルズは前半でウェンツがヘルメット・トゥ・ヘルメットのヒットを受けて退くと、そのまま試合には戻れなかった。ジョッシュッ・マカウンが 40 歳にしてプレイオフデビューを果たしたが、エンドゾーンが遠かった。

イーグルズは最後の最後まで怪我人に泣かされた。ついにウェンツまでやられてしまうとはツキがなさ過ぎる。シーホークスも怪我人の数では引けを取らないが、ウィルソンが生き残っているのはやはり大きい。

最終スコア:SEA 17-9 PHI