黄昏通信社跡地処分推進室

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NFL 2020 -- Week 10

BYE: ジェッツ(0-9)、チーフス(8-1)、カウボーイズ(2-7)、ファルコンズ(3-6)。
どのチームもそろそろ休みたいところではあろうか。

Indianapolis Colts (6-3) @ Tennessee Titans (6-3)

サーズデイナイトフットボールAFC 南地区の同地区対決。
前半は点の取り合いになり、ひとつのドライブで二回ギャンブルを試みたコルツが二回目で失敗して得点機を逃し、そのぶん劣って 13-17 で折り返し。後半もコルツは最初のドライブを1ヤード地点まで行きながらまたギャンブルに失敗して逃しいやなムードだったが、返しのドライブをパントに抑えると、タイタンズ P ダニエルのパントが完全に当たり損ねで右サイドラインに出てしまいわずか 17 ヤードしか飛ばず、コルツは労せずしてタッチダウンを奪った。これで 20-17 と逆転すると、タイタンズは次の攻撃もスリーアンドアウトとなり、今度はパントがブロックされてしまう。リターンタッチダウンで 27-17。タイタンズはその次の攻撃ではレッドゾーンまで攻め込みながらゴストカウスキーがフィールドゴールを決められず。コルツは返しの攻撃でリヴァーズがピットマンへのロングパスを通してレッドゾーンに入ると、しっかりタッチダウンを奪って試合を決めた。
とにかく 3Q のスペシャルチームのミス三連発に尽きる試合で、明らかにここまでの力の差はなかった。モメンタムというのは怖いものだと思う。これで両チームは星が並び、直対はコルツの先勝となった。リヴァーズも新天地でいい感じで仕事ができていて、この地区はなかなか面白くなって来たと思う。

最終スコア:IND 34-17 TEN

  • この試合はジータスで見てたのだけど、アナウンサーが解説の村田氏に「フィリップ・リヴァーズっていうのはどういうクウォーターバックなんですか」って聞いてたのに対して村田氏が「動きがめちゃめちゃ遅い」って答えてて笑ってしまった。いやまあそうなんだけどさ。(そのあと他のこともちゃんと語ってました。)

Philadelphia Eagles (3-5-1) @ New York Giants (3-7)

見てません。みんな目が離せない、NFC 東の同地区対決。
前回対戦はイーグルズが終了間際のタッチダウンパスで逆転勝ちしたが、今回は地元のジャイアンツが先制して一度も並ばせずに逃げ切り勝ち。もしかすると今季一番の勝ち方ではないかな。これで直対がイーヴンになってゲーム差も 0.5 なのでまったくわからなくなった。まあそれを言ったら他の2チームもわからんけど、主戦 QB のいない他の2チームよりはこっちの2チームの方が目があるかな。

最終スコア:PHI 17-27 NYG

Tanpa Bay Buccaneers (7-3) @ Carolina Panthers (3-7)

見てません。NFC 南の同地区対決はバッカニアーズが後半突き放して快勝。前半は 17-17 だったのだが。ただ試合全体のスタッツ見てみるとトータルヤードがバッカニアーズは 500 を超えてるのに対してパンサーズは 200 も行ってなくて、そりゃ勝負にならんよな。おまけに 4Q にはブリッジウォーターが膝やって退場して(右膝なので例の怪我とは反対だが、ステータスは uncertain とのこと)、踏んだり蹴ったり。現実問題として四連敗で 3-7 になったので、プレイオフ戦線からも脱落と言ってよかろう。
バッカニアーズはブレイディが気持ちよく点を取りまくって快勝。このままならプレイオフは行けそう。なんとなく当たり前みたいになってるけど、40 過ぎてずーっと在籍してた覇権チームから違うカンファレンスのチームにいきなり移ってこれだけの結果残すのはすごいよねえ。ここにいてあの低鱈苦だった蟹はなんだったんだって話にもなるんだけど。

最終スコア:TB 46-23 CAR

Cincinatti Bengals (2-6-1) @ Pittsburg Steelers (9-0)

見てません。スティーラーズがなんの意外性もなく全勝を守る。つえーな、まじで。ハイライト見ててもロスリスバーガーがなんか楽しそうに投げてるもんな。ひさびさにスーパーボウルも狙えそうで、手術受けてよかったというところだろうか。
ベンガルズは今季はこんなもんであろう。バロウも今年は修行の年ということになりそう。

最終スコア:CIN 10-36 PIT

Seattle Seahawks (6-3) @ Los Angeles Rams (6-3)

NFC 西の同地区対決。今季は初めての対戦で、1ゲーム差なのでラムズが勝てば地区内順位は入れ替わる。両チームの対戦は直近ではラムズの 4-1 で、HC がマクヴェイになってからはラムズがかなり分がいい。
この日もラムズがいい試合運びをした。試合開始からゴフの短いパスを中心に攻撃を組み立て、フィールドゴールタッチダウンタッチダウンと一気に攻める。シーホークスタッチダウンフィールドゴールと応酬して 10-17 となり、その次のラムズの攻撃と返しのシーホークスの攻撃がこの試合の転換点となる。自陣 33 ヤード、ゴフはポケット内でまだ余裕があると思いレシーバーを探すが、実際には背後から CB アダムズに迫られており、テイクバックした右腕をはたかれてファンブル。これをリードにリカバーされてターンオーバーとなってしまう。ところがその返し、ウィルソンがエンドゾーンのディスリーに投じたパスをすぽっとインターセプトされ、これでちゃら。ウィルソンの目の前は広く空いており走れば簡単に 1st ダウンが取れる状況だったので、ここはおそらく単純に走るべきだったか。それでもマイヤーズが前半終了間際に 61 ヤードのフィールドゴールを放り込み、13-17 で折り返した。
後半も先に点を取ったのはラムズ。ゴフが短いパスをすいすい決めて 88 ヤードのタッチダウンドライブを完成させて 13-23 とすると、そこからはひたすら守りの試合になっていく。ドナルドを中心にウィルソンにプレッシャーをかけて仕事をさせない。そしてウィルソンのこの日二本目のインターセプトは痛恨だった。敵陣 43 ヤード、もう少しでフィールドゴール圏内まで行けるというところでの右サイドライン際の TE オルセンへのパス、明らかにインターセプトを狙っていた CB ウィリアムズが素早く前に入りボールを奪い取った。これで反撃する時間がなくなったシーホークスは、残り三分半でもう一回回ってきた攻撃権で敵陣 11 ヤードまで攻め入りながらフィールドゴールで帰るといういかにも中途半端な攻撃をしてしまい、まあどっちみち最後オンサイドキックは失敗だったのだけど、これだとたとえ成功しても 20 秒しか残らない。ビハインドが 10 点だったのだからセオリー通り FG 圏内に入ったら即蹴るのが正解だったのだろう。
ともあれラムズ会心の勝利で地区首位に立った。強いときは本当に強いのだが負ける時もコロッと負けるチームで強いのか弱いのかよくわからないが、とにかくこの日は強かった。シーホークスは RB を欠いて持ち前の攻撃力が発揮できず、あとウィルソンのインターセプトもいささか不用意だった(特に一本目)。

最終スコア:SEA 16-23 LAR

Baltimore Ravens (6-3) @ New England Patriots (4-5)

サンデーナイトは小雨の降る中開始され、最後は大雨といっていいほどひどい雨になった。風もそこそこ強く、かなりの悪コンディションでの試合となった。
レイヴンズがランと短いパスで刻んで 13 プレイ 94 ヤードのロングドライブを成功させて先制。ペイトリオッツもすかさず返しのドライブでタッチダウンを返すと、レイヴンズは次の攻撃では敵陣6ヤード地点で止まってフィールドゴール。その返し、ペイトリオッツは敵陣 24 ヤード地点でタイムアウトまで使ってのスペシャルプレイ。左サイドの WR ジェイコビー・マイヤーズから右奥の RB バークヘッドへのパスがものの見事に決まってタッチダウン。10-13 で折り返す。
後半最初のドライブでもペイトリオッツタッチダウン。ハリスのランでビッグゲインをふたつ続けて、最後はニュートンが4ヤードを軽々と持ち込んだ。これで 10-20 とリードが広がる。返しのドライブ、レイヴンズは自陣 48 ヤードの 4th&1 でギャンブルするが、センターのスナップが低く、イングラムはボールを抑えるのが精いっぱいだった。ターンオーバー。後にして思えばこれは痛いミスだった。ペイトリオッツフィールドゴールを加え、10-23 までリードを広げた。返しのドライブでレイヴンズはジャクソンがしぶとくドライブをつなぎ、今度はギャンブルにも成功する。最後はジャクソンがスニード五世に鋭いタッチダウンパスを決めて、17-23 と再び1ポゼッション差に詰め寄った。
しかしこのあと雨が強くなり、おたがいパントを蹴りあう展開になる。その中でペイトリオッツは上手く時間を費い、レイヴンズの最後の攻撃は自陣 17 ヤード地点から、タイムアウトなし、残り時間 1:04。強い雨で遠くがけぶって見えるほどの状況ではさしものジャクソンもなすすべなく、ほとんど前進できないまま試合を終えた。
ペイトリオッツ会心の勝利で、悪天候も味方したとはいえこれしかないという勝ちパターンに相手を引きずりこんで勝った印象。なんだかんだ言って地力のあるチームだ。プレイオフは星勘定的には苦しいがまだ全く諦めていないことがよくわかる試合だった。今後も不気味だ。
レイヴンズは少し勢いが落ちてきたのが気になるところだが、こちらも力があるのはわかったのでそこまで心配しなくてもいいのかもしれない。普通にやれればプレイオフには行けることだろう。

最終スコア:BAL 17-23 NE

Minnesota Vikings (4-5) @ Chicago Bears (5-5)

マンデーナイトは NFC 北の同地区対決。
ヴァイキングズはオープニングドライブで敵陣まで入りながらカイル・ルドルフがファンブルロスト。なんとキャリア初なんだそうで、これは責められないというか化け物みたいな記録だ。ともあれ攻守が入れ替わるが、2プレイ目で今度はフォールズがインターセプトを喫する。ハリソン・スミスは二週連続のインターセプトとなった。ターンオーバーがちゃらになり、ヴァイキングズはそのままドライブを続けて最後はカズンズからシーレンへのタッチダウンパス。こういう難しいパスを通せるのがカズンズのすごいところではある。返しのドライブでベアーズは 70 ヤード進むがフィールドゴール。前半このあとはベアーズのフィールドゴール一本だけで、7-6 と地味に折り返し。
後半はキックオフリターンでビッグプレイ。KR コーダレル・パターソンがエンドゾーンから果敢にリターンし、右寄りを駆け上がりながら素晴らしいステップを切ってカバーチームを次々にすり抜けていく。最後は K ベイリーを右から抜いて、あとはもう誰もいない。104 ヤードのキックオフリターンタッチダウンとなった。これで 7-13 とベアーズが逆転した。パターソンは元ヴァイキングズ、背が高くてガタイのいいレシーバーで、KR としての才能は素晴らしくこれがキャリア8本目のキックオフリターンタッチダウンとなり、リーグ記録に並んだ。個人的には大好きな選手なんだけど、なにもここで並ばなくてもいいじゃん!! とは思わなくもない。ともあれおめでとう。ここまで来たら新記録まで行ってほしいね。
ヴァイキングズはこのあとベアーズ PR ハリスがパントをマフってチャンスを得るが、1ヤードしか進めずフィールドゴールのみ。次の次のドライブでも 60 ヤード進んだがフィールドゴール。それでもディフェンスがベアーズの攻撃をずっとスリーアンドアウトに抑え続けていたため 13-13 の同点となり、さらに次の攻撃でまたしてもカズンズがシーレンへタッチダウンパスを通してとうと 19-13 とヴァイキングズが勝ち越す。ただし PAT はスナップミスでベイリーがボールを蹴れず、コルクウィットが諦めずにエンドゾーンへボールを放り込んだがさすがに取れず失敗。LS カッティングの調子が悪いようで、ちょっと心配。
このあとはベアーズの反撃がパント、ギャンブル失敗、ギャンブル失敗で試合終了。結局オフェンスではタッチダウンが取れなかった。フォールズがスターターになってから 2-4 で、直近は四連敗。あっという間に五割に戻ってしまった。5-1 の時は「まあこっから五割でもプレイオフ行けるやろ」と書いたが、今やその時の皮算用を果たすためには逆に 5-1 が必要になっている。フォールズにまた火が点くときは来るのだろうか。
ヴァイキングズは同地区三連戦を三連勝して、4-5 ながら地区内 3-1 というよくわからない数字になった。万が一プレイオフ争いに絡めることがあれば意味のある数字だが、おそらくは関係ないだろう。それでも同地区対戦に勝つのはいつだって気分がいい。カズンズはマンデーナイト 10 試合目で初勝利とのこと。

最終スコア:MIN 19-13 CHI

Other Games

HOU(2-7) 7-10 CLE(6-3):君ら二時間半なにしていたのだ、と言いたくもなるようなロースコアゲーム。ブラウンズが数少ないチャンスをきっちりものにして勝ち。
JAX(1-8) 20-24 GB(7-2)パッカーズ意外な相手に苦戦。最後はきっちり逆転したがひやっとしたことだろう。
WAS(2-7) 27-30 DET(4-5):ライオンズがさよならフィールドゴールで勝ち。がんばれアレックス・スミス。
DEN(3-6) 12-37 LV(6-3):レイダーズ圧勝。というか、ブロンコスのドリュー・ロックがインターセプト四本。そりゃあかんわ。今季のはじめの頃はロックに未来を託せそうな気がしていたが、怪我して戻ってきてからどうにも冴えない。
BUF(7-3) 30-32 ARI(6-3):これハイライトだけ見たけどめちゃくちゃ面白かった~。終盤ビルズが逆転したところであと 0:32 とかで4点ビハインドタイムアウトふたつ、どう考えても逆転無理っしょという状況なんだけどこっからパス三本で敵陣に入って、完全に崩れたプレイから破れかぶれでマレーがエンドゾーンに向けて投げたパスをホプキンズがぴったりキャッチしてタッチダウン。うおーありえねええー。これで NFC 西は 6-3 で3チーム並んだことになる。熱い!
LAC(2-7) 21-29 MIA(6-3):ルーキー QB 対決はタンゴヴァイロアが勝利。スタッツそこまですごいわけじゃないんだけどいい試合するよな。ハーバートは六試合連続マルチタッチダウンパスというルーキーのリーグ記録を打ち立てたそうだが、また負けた。持ってない。
SF(4-6) 13-27 NO(7-2):セインツが快勝……というか、フォーティナイナーズの自滅。インターセプト二本、パントのマフが二回ではさすがに。セインツはブリーズが投げ飛ばされるみたいにサックされて、後半は出場できなかった。肋骨が左右合わせて五本折れており復帰時期は未定とのこと。ただし IR 入りを迷っている状況らしいので、三週間いくかどうかというところなのかもしれない。いずれにせよその間蟹とテイサム・ヒルが投げるかと思うと申し訳ないが最高にワクワクする。