黄昏通信社跡地処分推進室

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メーデー、メーデー

労働者の日である。ほんとうにめっきりストもなくなったよな……とぼんやり思うが、自分が子供の頃にはすでに実際にストまで突入する事例はかなり減っていたように思う。ストの予告がされることはあったが、期限までには妥結することが多かったのではないだろうか。ちょっと調べた感じでは件数のデータしか出てこなかったのだが、日本でのストライキの件数は 70 年代中盤がピークで、そこからはガクンと減ってずっと右肩下がりだ。感覚的にはさもありなんと思う。バブルの頃に激減して、そこからは不況続きで減りっぱなし、という感じらしい。言われてみれば当たり前だが、ストライキは好況の時ほど有効な戦術で不況だと効きづらい。あとは労使間の対話が増えたからみたいなことがおれが調べたページには書かれていたが、それよりはやはり、特に 00 年代半ば以降は労働者の分断というのが大きいのだろうと思う。雇用形態による分断と、急速に広がっていった新自由主義的性向は少なくともストライキのような過激な手段からは労働者を遠ざけた。もちろん、ストライキだけが要求を通す手段ではないというか、あくまで最後の手段として認識すべきものではあるのだろうけど、ストライキがなくなった世界は前よりいいものではあり得ないのだろうな、とも漠然と思う。