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NFL 2021 -- Week 5

第2クウォーターに突入。例年のことながら、始まると早いんだよな。

Los Angeles Rams (4-1) @ Seattle Seahawks (2-3)

サーズデイナイトフットボールNFC 西地区の同地区対決。開幕から好調のラムズを、いまいち波に乗れないシーホークスが迎え撃つ。
パント、パント、パントと来てシーホークス二回目の攻撃は敵陣へ。29 ヤード地点での 4th&2 はギャンブルしどころではあったが素直にコリンズのランをコールしてスクリメージの手前で捕まって失敗。ちょっと芸がない感じで攻守交代となると、ラムズは敵陣9ヤードまで進みながらエンドゾーンインターセプトを喫してしまう。その返しのシーホークスの攻撃もインターセプトで終わり、中々得点が入らない。ようやく先制したのはシーホークスで、相手のパスインターフィアランスもあってわずか3プレイでのタッチダウンだった。対してラムズはその返し、延々とドライブを続けたが 14 プレイで 63 ヤードしか進めず FG どまり。その返しではシーホークス K マイヤーズが 35 ヤードを決められず、3-7 で折り返す。

後半はラムズのペース。シーホークスが二連続パントだったのに対してラムズは二連続でタッチダウンを決めて 16-7 と逆転する。スタフォードは時々レシーバーと合わないところは見せつつも流石は一流のパサーだし、ここ何年か怪我に苦しんできたデショーン・ジャクソンもいいレシーブを見せた。
さらにシーホークスにはつきのないことに、ウィルソンがボールを投げ捨てた時に迫ってきたディフェンスの腕に中指をぶつけてしまい指の第一関節を脱臼してしまう(発表は捻挫)。ところがここで出てきたバックアップのジーノ・スミスがいい仕事をして、うまくドライブを続けてタッチダウンを返す。いやージーノまだ NFL にいたのか。これは意外な展開だった。
しかしラムズは返しのドライブでしっかりタッチダウンに届く。ウッズへ、カップへロングパスを通し、最後はコリンズの2ヤードのラン。鮮やかな攻撃で 23-14 と再び2ポゼッションに差を広げた。
シーホークスも諦めず、その返しのドライブでフィールドゴールを決めて 23-17 とすると、その次のラムズの攻撃をパントに抑え、2:09 残して逆転タッチダウンのお膳立てを整える(タイムアウトを使い切ってしまっていたのはやや疑問手の感もあるが、まあ明らかなミスというほどでもなさそう)。しかしこの日再三いいプレイを見せたジーノ・スミスが最初のプレイでインターセプトを喫して万事休す。

ラムズの攻撃力がシーホークスを粉砕した。スタフォードは想像していたよりはるかにチームにフィットしていて、ここまでは結果を残している。正直ここまでやれるとは思っていなかった。シーホークスはただでさえもたついているところへウィルソンの負傷で苦しくなりそう。

最終スコア:LAR 26-17 SEA

  • シーホークスに面白いプレイがあった。ディクソンがロングスナップを一瞬ジャッグルして、蹴るのが遅れたパントはまともにブロックされてしまう。ところが弾かれたボールはほぼ真横にはずんでからなんと地面でコマのように回る。ディクソンはすかさず走って行ってそのボールを片手で拾い上げると、スクリメージまで上がってからもう一度ボールを蹴った。このボールは前に出てきていたリターナーの頭を越え、11 ヤード地点まで転がっていき実に 68 ヤードのロングパントとなった。いったんはフラッグが飛んだが結局ノーファールの判定となってこのプレイは成立した。いろいろ奇跡的なことが起きていて本当のこととは思えなかった。

New York Jets (1-4) @ Atlanta Falcons (2-3)

ロンドンゲーム。ロンドンはウェンブリーかトゥイッケナム、と思っていたらこれはトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われた。もしかすると想像がつくかもしれないが、トッテナム・ホットスパーFCの本拠地である。
前半は完全にファルコンズのペース。最初のドライブから FG、TD、TD と続けて得点して主導権を奪う。その間にジェッツはパントを二本蹴って三回目の攻撃ではインターセプト。これで得点されれば終わってしまうところだったが返しの攻撃でファルコンズファンブルロストでおつきあい。そのあと FG を一本ずつ蹴って 3-20 で折り返した。

後半はジェッツ KR コールマンの 65 ヤードのビッグリターンからスタート。これを RB タイ・ジョンソンがエンドゾーンに持ち込み初のタッチダウンをあげると(PAT に失敗して 9-20)、その後パントを二本ずつ蹴りあい、4Q 残り 10 分を切ってからふたたびジェッツがタッチダウン。ここはウィルソンがロングパスをばんばん投げる開き直ったオフェンスが功を奏した。さらにツーポイントコンヴァージョンに成功して 17-20 となり、意外に面白い試合になってくる。
しかしジェッツはジェッツ。返しのドライブで 3rd&13 の更新を許してしまうとそのままタッチダウンまでいかれ、ふたたび2ポゼッション差になってしまう。それでもその返しで FG まではたどり着いたが、ほとんど時間もなく、オンサイドキックにも失敗して試合終了。

最終スコア:NYJ 20-27 ATL

Miami Dolphins (1-4) @ Tampa Bay Buccaneers (4-1)

ハイライトのみ。
バッカニアーズが点を取り続けて勝ち。ドルフィンズも 3Q までは1ポゼッション差に食い下がったが、そこからはバッカニアーズタッチダウン三本を黙って見る羽目になった。最後なんて残り 7:06 からブレイン・ギャバートが出てきたのにギャバートにその残り時間を全部喰いきられる始末。ぐうの音も出ない完敗である。ブレイディはペイトリオッツ時代は意外なほどドルフィンズを苦手にしていたが(特にアウェイではよくやられていた)、いまや自身のチームがフロリダを本拠地にしているわけで、気候の差とかももう関係ないよな。ちなみにこの日のパッサーレイティングは 144.4 だったそうです。

最終スコア:MIA 17-45 TB

Tennessee Titans (3-2) @ Jacksonville Jaguars (0-5)

AFC 南の同地区対決。
前半の途中ぐらいまでは全然互角だった。なんなら最初にファンブルロストで余計な7点を失っていたジャグァーズのほうがオフェンスの内容では上ではないかと言い張れるほどだった。しかし 21-13 と離された返しのドライブで、53 ヤードの FG を K ライトがクロスバーのど真ん中にぶち当てたあたりから雲行きが怪しくなってくる。その返しにタイタンズはきっちり FG を決めて、24-13 として折り返した。

後半、先にタッチダウンをあげたのこそタイタンズだったが、ジャグァーズもタッチダウンを返して、返しのタイタンズを一歩も進ませずにスリーアンドアウトを奪うと、その返しに再び敵陣深くに攻め込む。残り5ヤードの 3rd&Goal、ローレンスが自ら持って走り、エンドゾーンに飛び込んで 31-25 と1ポゼッション差に戻した……かに見えたがレヴューの末1ヤード地点に戻されて 4th&Goal。嫌な予感しかしない。案の定、ボールを託されたカーロス・ハイドはスクリメージにすら遠く届かず、ジャグァーズは手ぶらで帰る羽目になってしまった。これが絵に描いたようなモメンタムチェンジとなってジャグァーズはこの後無得点。とどめのタッチダウンタイタンズが決め、終わってみればほぼダブルスコアの 37-19 で勝利した。

ジャグァーズはこれでレギュラーシーズン 20 連敗。NFL 記録は 26 だが、バッカニアーズがエクスパンションで加入してから最初の2シーズンに作った記録らしいのでだいぶ意味合いが違う。実質単独最下位に近い。タイタンズは今日もヘンリーが走りまくって活路を開いた。見ていて本当に楽しいランニングバックだ。

最終スコア:TEN 37-19 JAX

San Francisco 49ers (2-3) @ Arizona Cardinals (5-0)

ハイライトのみ。
カーディナルズが 1974 年以来の開幕五連勝。なんかすごい強い感じじゃないけど勝つんだよなあ。妙なチームだ。
フォーティナイナーズはトレイ・ランスが先発。ギャンブルしまくったが五回中一回しか成功せず。結果的には仇となってしまったが、特にランスみたいなまだ駆け出しの QB でなんとかしようってんならこれはこれでありなんかなとも思う。しかしガロッポロッに無理させて怪我悪化してってまったく昨季と同じパターンであほなのかな。まあ、今年はランスがいるからいいのかもしれないけど。

最終スコア:SF 10-17 ARI

New York Giants (1-4) @ Dallas Cowboys (4-1)

見てません。
ただでさえ力に差があるかなという両チームの対戦で、さらにダニエル・ジョーンズが脳震盪で途中で退がることになってしまい、ますます一方的な勝負になった。ちなみにバックアップはマイク・グレノンだったらしい。まだ NFL に居たんだな。しかしグレノンではなあ……。
カウボーイズは開幕戦でバッカニアーズに負けたもののそこから四連勝。点を取りまくり取られまくるカウボーイスタイルで、ファンは楽しかろうなと思う。

最終スコア:NYG 20-44 DAL

Buffalo Bills (4-1) @ Kansas City Chiefs (2-3)

サンデーナイトフットボール
昨年のカンファレンスチャンピオンシップで激突した両チーム。若いエース QB を迎えて全盛期を迎えようとしているチームという共通点があり、向こう数年の対戦は実に楽しみと言える。
といいつつ時間なくなっちゃったので簡単に。チーフスのオープニングドライブが短いゲインで順調に進んでいたが、レッドゾーンに入ったところで止まって FG どまり。返しでビルズはアレンが投げて走ってわりとあっさりタッチダウンまで行き、ここが今日の両チームの差であったように思える。チーフスもタッチダウンを返して一旦は逆転するが、ビルズはそのあとタッチダウンを二本あげて再逆転した。どちらもプレイが崩れてからアレンが走って逃げて時間を稼ぎ、空いたレシーバーにロングパスを通すというパターンで、これはこのチームの強いところだなと思った。もちろんこれはマホームズも得意とするパターンだけれど、アレンのほうがスクランブルとか QB キープとかのランに迫力があって、この日は 11att-59yds。まあ相手にしてみれば厄介な攻撃だろうと思う。

さておき、24-13 で折り返した後半もビルズのペースは続き、逆にチーフスは珍しくマホームズが2ドライブ連続でインターセプト(ひとつはリターンタッチダウンになった)を喫するなどやや精彩を欠いた。というわけで最終的に 38-20 の大差でビルズの勝ち。まああくまでレギュラーシーズンの試合なので通過点ではあるが、チーフスの 2-3 というのはちょっと気にかかる星ではある。なんといっても、これで AFC 西では単独最下位になってしまったのだから。

最終スコア:BUF 38-20 KC

Indianapolis Colts (1-4) @ Baltimore Ravens (4-1)

マンデーナイトフットボール
ぱっとしないコルツとど派手に勝ちまくるレイヴンズ。そんなに面白い試合にはならんだろうと正直思っていた。しかしふたを開けてみればウェンツはおそらく今季最良のパフォーマンスを見せ、ディフェンスも試合開始からレイヴンズを止めまくった。前半の最後、コルツは K ブランケンシップが 42 ヤードのタイムアップ FG を失敗したかに見えたが、相手のオフサイドで命拾い。改めて 37 ヤードを決めて 10-3 で折り返し。
後半もコルツは最初の攻撃でわずかパス二本でタッチダウンを奪い 16-3 とリードを広げると(PAT は失敗)、返しの攻撃では1ヤード地点でラマー・ジャクソンがまさかのファンブル。リターンタッチダウンは途中の横パスがイリーガルフォワードパスを取られてヌリファイされたが、結局そこで得た攻撃をウェンツがタッチダウンまで持っていって 22-3 とさらにリードを広げる(ツーポイントは失敗)。しかしレイヴンズはここからがすごかった。ラマー・ジャクソンが投げて走ってどんどんドライブを進めて、三本続けてタッチダウンを返す。その間の二本のドライブでコルツも反撃するのだが一回目は FG どまり、二回目は FG がブロックされてしまい三点しか奪えない。一方レイヴンズは三本目のタッチダウンを返してもなお二点ビハインドで残りは 39 秒しかなかったが、ツーポイントコンヴァージョンをジャクソンがアンドリューズに冷静にパスを通して成功させ、25-25 の同点に追いついた。
しかし今日のウェンツは冴えていた。その残りの 39 秒の中でパスを長短二本通し、相手の反則にも助けられながら敵陣 29 ヤードへ。タイムアップフィールドゴールのおぜん立てをする。ここは絶対に決めたかったブランケンシップ……だったが、ここも左に外してしまう。前半最後の命拾いした分も含めればこの日四回目のキック失敗となり、試合は延長戦に持ち込まれた。
こうなればモメンタムはレイヴンズ。最後のドライブ、ジャクソンは一本もパスを失敗せずエンドゾーンまでたどり着いた。

最終スコア:IND 25-[OT]-31 BAL

Other Games

NE(2-3) 25-22 HOU(1-4):これは珍しいスコアで、25 点も 22 点もあり得なくはないが比較的なりづらい。調べてみると両チームとも PAT をキッカーが外していて(NE は1回、HOU は2回)、ふたを開けてみるとなんだそんなことか、ではある。ともあれペイトリオッツが地味な試合を逆転でものにした。マック・ジョーンズもまあまあのスタッツだったようだが、それよりデイヴィス・ミルズの 21/29-312yds-3TD/0INT というのはかなりよくて、なにがあったんだろう。次以降もちょっとだけ気にかけたい。
DEN(3-2) 19-27 PIT(2-3)スティーラーズが連敗を止める。ブロンコズはやっぱり弱い相手に勝ってただけなのか。
DET(0-5) 17-19 MIN(2-3):ゴフは応援したくなると書いたし頑張ってほしいとも思うが、もちろんヴァイキングズ戦以外でそうしてほしい。この日はヴァイキングズの勝ちムードだったが最後の三分弱で一気に 11 点取られてまくられて泡食った。それでも残り 0:37 で再逆転したので結果オーーライッ。ともあれやっと二勝目だ~。ugly win でもなんでも勝ってほしい。ゴフはこの日はインターセプト1、ファンブルロスト1。ファンブルロストは五試合で四つ目らしい。
NO(3-2) 33-22 WAS(2-3):セインツが勝って白星先行。ハイニキーはだんだんスタッツが悪くなっている気がする。それでも 4Q 後半で 27-22 まで追い上げたが、逆に突き放されてしまった。
GB(4-1) 25-[OT]-22 CIN(3-2):あんなこと書いたがこれ NE-HOU と全く同じスコアだな。今回は GB が PAT のミス一回、CIN はタッチダウン三本でそのうち一本がツーポイントという内訳。しかしこれ最後まじでぐだぐだで、レギュラータイムの最後は三本続けて、オーヴァータイムでも二本続けて FG 失敗があったそうだ。クロズビーが 36 ヤード外す→マクファーソンが 56 ヤード外す→クロズビーが 51 ヤード外す→(オーヴァータイム)クロズビーが 40 ヤード外す→マクファーソンが 49 ヤード外す、だったとのこと。最後はクロズビーが四度目の正直で決めたそうだが、こんなことある?? 風はかなり強かった、とのこと。バローが試合後「喉の挫傷」の疑いで病院に運ばれたが、すぐに退院したらしい。
PHI(2-3) 21-18 CAR(2-3):二年目ジェイレン・ハーツ率いるイーグルズがダーノルド復讐団を討伐する。当のハーツのスタッツ自体は微妙だったっぽいが、それを言うならサム(ダーノルド)は 3INT と悲惨なものだった。三連勝の後二連敗で、ちょっとずるずる行ってしまいそう。
CLE(3-2) 42-47 LAC(4-1):こんなん笑うでしょさすがに。4Q だけでタッチダウンが二本対四本の 15-26 という、一試合のスコアみたいになっている。最後はチャージャーズが時間を食って FG を蹴りたかったところ、ブラウンズディフェンスが RB エクラーをダウンさせずにエンドゾーンまで連行してわざと得点させて反撃の時間を残す、という漫画みたいなシチュエイションもあったらしい。そこらへんも含めてめちゃくちゃ見たかったな。
CHI(3-2) 20-9 LV(3-2):ベアーズが地味に白星先行。フィールズちゃんと見たことないので全然わからん。この日は 12/20-111yds-1-0 だからスタッツとしては全然たいしたことない。ところでこれより日付的には後だったはずだけど、グルーデンがレイダーズの HC をクビになった。過去の差別的なメールがいろいろ掘り起こされたらしい。報道だけ見る限りでは辞任やむなしかなという感じもするが、本当のところはメールの具体的な内容を見ないとなんとも言えなくもある。