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NFL 2021 -- Week 8

これで半分。BYE はレイヴンズ(5-2)とレイダーズ(5-2)。

Green Bay Packers (7-1) @ Arizona Cardinals (7-1)

サーズデイナイトフットボール
もともと面白いカードではあったが、NFC の首位争いになるとは組んだ方もその時には思わなかったのではないだろうか。
先制したのはカーディナルズで、比較的いいフィールドポジションからの攻撃を活かしたが、返しのドライブでパッカーズタッチダウンを返す。A.J.ディロンのランがよく出て、この日は全体を通してもディロンとジョーンズのランが比較的よく出ていた印象だった(ふたりで 31 回 137 ヤード)。その後パッカーズのパントを PR ムーアがマフ(指に当ててしまっていた)。パッカーズは3ヤード地点からの攻撃を得るが、ここはカーディナルズ守備がよく頑張って1ヤードも進ませずに FG でとどめた。10-7 で折り返す。

後半はマレーがインターセプトを喰らうところからスタート。これもレシーバーがはじいたのでついていなかったが、ともあれ自陣 14 ヤード地点でのインターセプトは大きく、ここはあっさりタッチダウンを奪われた。この後はタッチダウンを交互に取りあう展開になって、二本ずつ取り合って 24-21。さらにパッカーズエンドゾーンへ迫るドライブを進め、カーディナルズのパスインターフィアランスで1ヤード地点での 1st&Goal を得る。次のプレイでタッチダウン……かに思われたがレヴューの結果届いておらず 2nd ダウン。次も届かず、ディレイでパッカーズは5ヤード下げられての 3rd ダウン、ロジャーズがスクランブルするもまたしても1ヤード手前で止められる。4th&Goal、もちろんギャンブルしたが、パスが通らず、カーディナルズは逆転を目指す 99 ヤードのドライブを開始する。残り時間は三分強、タイムアウトはふたつ。充分逆転可能な条件だ。果たしてマレーはロングパスを交えて敵陣深く攻め入り、とうとう 1st&Goal まで持っていく。1プレイ目はランで3ヤード。そして2プレイ目、右のフェードに走った A.J.グリーンに対しマレーはパスを投じるが、グリーンはまったく振り返らず、カバーしていた CB ダグラスが出した手にボールが当たる。小さく奥へ跳ねたボールをダグラスがしっかりキャッチし、突然試合が終わった。

ターンオーヴァーが0対3。終わってみればカーディナルズのターンオーヴァーが全て痛いところで出ていて、試合の結果を左右してしまった。しかしゴールラインぎりぎりで二回も守り切るハートも見せて、いい試合をした。開幕からの連勝は七で止まり、フランチャイズレコード更新はならなかったが、今季の強さは本物だ。ポストシーズンで再戦があるかもしれない。パッカーズは、まあ強いな。よほどのことがない限りプレイオフまでは行くだろう。ロジャーズがリングを置き土産にできるか。

最終スコア:GB 24-21 ARI

San Francisco 49ers (3-4) @ Chicago Bears (3-5)

これはフォーティナイナーズのほうが強いのか。わりと点の取り合いで途中まで競っていたが、後半は開始から3ドライブ連続でタッチダウンをあげたフォーティナイナーズが突き放した。ガロッポロッさん、この日は調子もよかったしコンディションもよさそうだった。

最終スコア:SF 33-22 CHI

Miami Dolphins (1-7) @ Buffalo Bills (5-2)

AFC 東の同地区対決。
力の上でもチーム状態でもビルズがはっきり上。しかも地元。それがいい勝負になるのだからわからない。前半はエンドゾーンが遠いじりじりした展開で、お互いタッチダウンはあげられず 3-3 で折り返し。後半もパントパントの後、ようやくアレン先輩がこの試合初のタッチダウンパスを決めて 3-10 とリードする。次の攻撃でもアレンがステフォン・ディッグズにタッチダウンパスを通して 3-17 とリードを広げた。よかったのはこの返しのドライブですかさずドルフィンズタッチダウンを返した後ツーポイントコンヴァージョンを狙ったこと。正しい選択は報われて点差は六点になる。しかしそのさらに返し、ビルズはフィールドゴールまでたどり着いてきっちり再び2ポゼッション差に戻した。ここで実質的には勝負あり。最後はインターセプトからだめ押しのタッチダウンまで入ったがまあこれはあってもなくても同じ。
ビルズがもたついたというのが実際のところだろうが、見ていた感じドルフィンズが頑張ったなという印象ではあった。特に 4Q にタッチダウンを返してツーポイントを決めたところまではよかった。そこで止まるのが、力の差ではあるのだろう。

最終スコア:MIA 11-26 BUF

Jacksonville Jaguars (1-7) @ Seattle Seahawks (3-5)

見てません。ジーノ・スミスが自身とチームの連敗を止めた。スターターとしての勝利ということであれば 2014 年以来だそうだ。次週が BYE なので、あるいはその次の週にはウィルソンが戻ってこられるかもしれない。ウィルソンが力を出せる状態なら 3-5 からなら充分巻き返せるだろう。
ジャグァーズは今季はもう育成モードなのでローレンスが少しでもいい試合を作ってくれればというところか。あとは怪我とかなければ、かな。

最終スコア:JAX 7-31 SEA

Tampa Bay Buccaneers (6-2) @ New Orleans Saints (5-2)

ハイライトのみ。これはアップセットと言っていいかな。セインツがシーソーゲームを制して勝ち。驚いたのは蟹が前半途中で負傷退場して、そこからシーミアンが投げていたこと。スタッツは 16/29-159yds-1-0 で正直大したことないのだがちゃんと試合を作って勝ったのだから大したものだろう。ていうかシーミアンまだ NFL にいたのか。バッカニアーズはブレイディがインターセプト二本にファンブルロスト一回とやらかし、さすがに負け。

最終スコア:TB 27-36 NO

Dallas Cowboys (6-1) @ Minnesota Vikings (3-4)

サンデーナイトフットボール
ヴァイキングズファンとしてはひたすらがっかりの試合だった。相手はプレスコットがふくらはぎの怪我で出られず、五年目のほとんど実績のないクーパー・ラッシュが先発。2017 年にたった三本だけパスを投げていて、それが NFL での実績のすべてという選手である。侮る心算はなかっただろうが、さりとて負ける気も正直していなかっただろう。
オープニングドライブはよかった。カズンズが長いパスを二本決めて8プレイでタッチダウン。これがヴァイキングズ最初で最後のタッチダウンになってしまうとも知らずにおれは喜んでいた。それでも前半はリードして折り返した。ザーラインが 43 ヤードの FG を外したのと、ラッシュがインターセプトを喫したこともあってカウボーイズは三点どまり。ヴァイキングズもぱっとしなかったがそれでも FG を一本追加して 3-10 で折り返した。
ところが後半最初のカウボーイズの攻撃で、3プレイ目にタッチダウンを奪われてしまう。中央奥へ走ったウィルソンへのロングパスで、さしてなんということもないパスに見えたが誰もついていなかったし誰も追いつけなかった。これで同点。この後ヴァイキングズの攻撃はパント、FG、パント、パント、パント、FG と決め手を欠き、もたつくカウボーイズをまったく突き放すことができない。二本目の FG を決めた時点でやっと 13-16 という有様で、この日は攻撃に精彩を欠いた。
それでも残り三分弱を守り切れれば勝ちだったが、ラッシュ先輩がパスを二本続けて通してあっという間に FG 圏内に入られてしまう。ここで値千金のアンソニー・バーのファンブルフォース!……と見せかけてハリソン・スミスの反則があってヌリファイされ、3rd&16 を作ったのにディレイで 3rd&11 にされる→今日はおおむね抑え込んできたエリオットにショートパスから 15 ヤードゲインされる、という信じられないようなコンボで 1st&Goal まで持っていかれると、最後はラッシュからアマリ・クーパーへ完璧なデリバリーのパスが飛んでタッチダウン。20-16 ととうとうカウボーイズが逆転した。
返しで 47 秒残っていたがタイムアウトがなかったのでまあどうにもならず、そのまま試合終了。ラッシュおめでとう! ぐらいしか言うことがない。まあ 20 点は多い失点ではないのだけど、それでも後半最初のタッチダウンは悔やまれたし、最後もよりによってここでエリオットにゲインされてしまうかというあたりが、今のこのチームの圧倒的な勝負弱さなのだろう。オフェンスも後半に行くほど手が詰まった感じはあって、もう少しロングパスを投げてもよかったかな。
以上。解散!

最終スコア:DAL 20-16 MIN

New York Giants (2-6) @ Kansas City Chiefs (4-4)

マンデーナイトフットボール
ジャイアンツが意外な健闘を見せた。先制こそ許したものの2ポゼッション以上は離されずについていき、後半に入ってからは一旦は逆転。結局そのあと FG を二本続けて決められて負けてしまったが、チーフスもひやひやしただろう。マホームズは 29/48-275yds-1TD/1INT と悪くもないがよくもないという成績で、チームとしてもターンオーヴァーが多いのは今季苦戦している原因ではあろう。この日もケルシーがファンブルロストしていて、チーム全体では 19 となりリーグワーストを走っている。

最終スコア:NYG 17-20 KC

Other Games

CIN(5-3) 31-34 NYJ(2-5):これジェッツ勝つの?? 相変わらずわからねえチームだな。先週ウィルソンが怪我して、リリーフに出てきてさっぱりだったマイク・ホワイトがこの日はそのままスターターだったんだけど 4Q に 17 点取って大逆転アップセットである。スタッツは 37/45-405yds-3TD/2INT とかで微妙だが、まぐれで 400 ヤード投げられるもんでもないかな。ベンガルズはバロウの唯一のインターセプトが致命傷になったっぽい。お気の毒様。
PIT(4-3) 15-10 CLE(4-4):昨季はあんなことがあったわけだが、なんだかんだ言ってこのヘッド・トゥ・ヘッドはスティーラーズが強い。この日は前半 3-3 という渋い折り返しから後半タッチダウン二本決めて勝ち。K ボズウェルが前半終了近くにトリックプレイからパスを投げようとしたところで激しいヒットを受けて後半はアウトとなり、後半のタッチダウン二本はいずれもツーポイントを試みて失敗したとのこと。ブラウンズは今季はオフェンスが迫力不足のきらいがある。
CAR(4-4) 19-13 ATL(3-4):ダーノルド復讐団、連敗を止めるの巻。ファルコンズもこれ(これ呼ばわり)にやられるようじゃ駄目だろうな。ダーノルドは 13/24-129yds-0-0。まあよく勝ったなというところではあろう。ライアンも 20/27-146yds-1TD/2INT とひどいもので、まあパンサーズのディフェンスが頑張ったと見るべきか。

  • ファルコンズのカルヴィン・リドリーが精神面の不安でしばらくフットボールから離れるとのこと。心を壊してまで仕事などするものではない、ゆっくり休んでほしい。

TEN(6-2) 34-[OT]-31 IND(3-5):先週の村田氏の見立てはやはり正しかったと見るべきであろう、コルツの健闘。ここまで行ったら勝ちたかったところではあろうけれど。タネヒルもウェンツも 3TD/2INT ずつと荒れたスタッツで、レギュラータイムの最後の二分を切ってからタッチダウンを一本ずつ取り合ってオーヴァータイムとか、見てたら面白い試合だっただろうな。
LAR(7-1) 38-22 HOU(1-7):ひどい試合。3Q まででラムズが 38-0 とリードして、最後抜いたところでテキサンズが 22 点返して終わり。テキサンズはチーム状態最悪っぽいな。この日もデイヴィス・ミルズが投げた。ラムズは最後ウォルフォードが出てたみたい。
PHI(3-5) 44-6 DET(0-8):すごいことになってきたライオンズ。決して調子がよくはない今季のイーグルズに大敗である。ランも止められ、パスも通らず、ゴフはサックを浴びること五回。今季の地雷チーム(踏んだチームが死ぬ)確定。がんばれゴフ!!
NE(4-4) 27-24 LAC(4-3):あれ? ペイトリオッツだんだん強くなってんな? この時点で 4-4 まで来たのはたいしたものだ。チャージャーズはハーバートが 18/35-223yds-2TD/2INT と苦戦。それでも最後三点差まで詰めたが、オンサイドキックは決められなかった。
WAS(2-6) 10-17 DEN(4-4):弱い相手にはきっちり勝つブロンコズ、連敗は4でストップ。ワシントンはこの日もハイニキーニキがインターセプト二本喰らい、フィールドゴールも二本ブロックされて、それでも七点差だったのだからよくやったほうかもしれない。これで AFC 西はまた負け越してるチームがなくなった。