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NFL 2021 -- Week 15

今週入れて、あと四分の一(弱)。いよいよポストシーズンが見えてくる。

Kansas City Chiefs (10-4) @ Los Angeles Chargers (8-6)

チャージャーズファンとしては、ひたすらもどかしい試合ではあり。
最初のキックオフリターンから KR ロバーツが 75 ヤードリターンして先制機をつかんだが、5ヤードまで進んでタッチダウンを取れず手ぶらで帰る。返しのドライブではタッチダウンを奪われ、FG も追加されて 10-0 となるが、そこからタッチダウンを二本続けて取って 10-14 と逆転する。さらに前半最後のドライブ、残り2ヤードまで進んで 4th&Goal、しかしキーナン・アレンへのパスは通らず、またしても手ぶらで帰る羽目になってしまう。10-14 のまま折り返し。

後半はチーフスが最初のドライブで FG を決めたものの、このあとはチャージャーズがまたしてもギャンブル失敗。返しのドライブでは今度はチーフスが残り2ヤードでギャンブル失敗。チャージャーズはそこから 97 ヤードドライブを続けたが、1ヤード地点からのスナップでケリーがファンブルロストしてしまう。ダイブの狙いは悪くなかったと思うが……。しかしこの1ヤード地点からのチーフスの攻撃で、マホームズのパスをンウォスがインターセプト。パスを片手でカットして跳ね上がったボールをそのままつかむ、NFL では時々見るけどちょっと人間業じゃないよな。これで得た絶好のスコアチャンスをきっちりタッチダウンにして、13-21 とリードを開いた。
このあとはうって変わってタッチダウンの応酬となり、チーフスが返し(ツーポイントも決めて同点)、チャージャーズがまた引き離し、チーフスがまた返し、と進んで 28-28 になった。ここはチーフスの時間の使い方が下手で、1:16 とタイムアウトが3つ残っていたのでチャージャーズとしてみればさよならフィールドゴールには絶好のシチュエイションだったのだけど、残念ながら敵陣にすら進めずパント。オーヴァータイムに突入した。

オーヴァータイムはたった5プレイで先行のチーフスがタッチダウンを決めてエンド。ケルシーすげー、というほかない。
チャージャーズは敵陣5ヤード以内にまで侵入しながら無得点だった攻撃が三回もあり、それでこの僅差だから勿体ないというほかない。しかしこれを決められないのがハーバートという気もする。
地区優勝はほぼチーフスで決まりだろう。チャージャーズは残り三試合がテキサンズ、ブロンコズ、レイダーズ。3-0 ならおそらく抜けられる、2-1 でもぎりぎりなんとかなりそう。同地区の2チームを倒せるか。

最終スコア:KC 34-[OT]-28 LAC

New England Patriots (9-5) @ Indianapolis Colts (8-6)

現地土曜日の試合。なぜか DAZN でやっていた。
コルツが序盤から得点を重ねて、3Q までは完封ペースで圧勝ムードだったが、ペイトリオッツは 4Q に入って最初のスナップでタッチダウンをあげるとそこから反撃開始。ウェンツのインターセプトもからめて FG、TD と追加して一気に三点差まで詰め寄る。しかしこれをぶっ壊したのがジョナサン・テイラーで、自陣 33 ヤード地点でボールを持つと、左のオフタックルからあり得ないカットを切って右サイドへ。ディフェンス二人を交わすとそのままエンドゾーンまで走りぬき、ツーミニッツで 17-27 として勝負を決めた。この日これを含めて 170 ヤードの大暴れ。ウェンツは 5/12 で 57 ヤードとまったく平凡な数字で、この日のオフェンスはテイラー様様だった。
ペイトリオッツは前半から後半あたまにかけてパントの被ブロック一回とインターセプトが二本あって、まあ自滅に近いか。これで第1シードから脱落とのこと。来週ビルズとの再戦なのでそこが天王山という感じになりそう。コルツはとうとう 8-6、タイタンズに1ゲーム差まで迫っている。スイープされているのが悔やまれるところだ。

最終スコア:NE 17-27 IND

Dallas Cowboys (10-4) @ New York Giants (4-10)

見てません。
カウボーイズがプレイオフ進出を確定。まあこの地区のライバルがぴりっとしなかったからね……というのはあるが、それでも 10-4 は立派な成績。
ジャイアンツはグレノンが途中まで投げたが3インターセプトで、途中からは二年目のジェイク・フロムが投げた。これでプレイオフからは正式に脱落。

最終スコア:DAL 21-6 NYG

Tennessee Titans (9-5) @ Pittsburg Steelers (7-6-1)

見てません。
スティーラーズが首の皮一枚、ぎりぎりプレイオフへの望みをつないだ。オフェンスのネットヤードは 168、相手の四つのターンオーバーに限りなく助けられての勝利ではあるが勝ちは勝ち。
最後の最後は残り 0:34、スティーラーズ陣 16 ヤード地点の 4th&7 でタネヒルのパスを受けたウェストブルック-イハインが 1st ダウンに数インチ届かず、スティーラーズが勝利を決めた。タックルしたのはジョー・ヘイデン@ex-ブラウンズ。7-6-1 は微妙な星だが今地区首位がレイヴンズとベンガルズの 8-6 なので普通に半ゲーム差になっているという。
タイタンズはぼやぼやしているうちにとうとうコルツに1ゲーム差まで迫られてしまった。が、すでに直接対決二回で両方勝っているので、実際にまくられる危険性は低い。

最終スコア:TEN 12-19 PIT

Green Bay Packers (11-3) @ Baltimore Ravens (8-6)

最初のほうと、最後の五分ぐらいだけ見た。
ラマー・ジャクソンは足首の捻挫でこの日の先発はタイラー・ハントリー。先日ジャクソンが急になんだかわからんけど気分悪くなって休んだ時以来、キャリア二度目の先発となる。
最初のドライブでレイヴンズはいきなり敵陣奥深くに攻め入るが、5ヤード地点の 1st ダウンからエンドゾーンを陥れられない。最後はサックされて無得点。だが、7ヤード地点からの返しの攻撃をスリーアンドアウトに仕留めると、パッカーズはパントで自陣を脱せない。そこからのあらためての攻撃で、レイヴンズはタッチダウンをあげて先制した。

その後いろいろあったようでおれが見たのは 4Q 残り五分弱。3ヤード地点の 1st&Goal から、ハントリーが自らボールを持って左サイドライン際まで大きく回り込んでタッチダウン。これで 31-24 と差を詰めると、返しのパッカーズの攻撃で 3rd ダウンでロヂャースにサックを浴びせ、9ヤード地点でパントを蹴らせる。そして敵陣から得た攻撃権を、ハントリーはしっかりタッチダウンまで持っていくのだ。最後は自らエンドゾーンに走りこんだ。これで 31-30。
ジョン・ハーボウ HC はツーポイントコンヴァージョンを指示する。先々週のスティーラーズ戦とほぼ同じシチュエイションで、まあ前回狙ったのなら今回も狙わない理由はあんまりない。しかし、前回に続いて結果としては失敗だった。右のフラットへ走ったアンドリューズへのパスは通らず。この日はアンドリューズにパスを投げまくっていたので、少しヤマを張られていたかもしれない。

パッカーズは地区優勝を決めた。今のところ #1 シードにもなっている。
レイヴンズはとうとうベンガルズに並ばれてしまった。ブラウンズも半ゲーム差に迫っている。ジャクソンが戻ってこられればなんとかしてくれそうだが、怪我が足首というのはくせもので、回復次第。

最終スコア:GB 31-30 BAL

New Orleans Saints (7-7) @ Tampa Bay Buccaneers (10-4)

サンデーナイトフットボール
セインツが意地を見せた。もうあと半ゲームでも差がつけばバッカニアーズの地区優勝が決まる試合。ショーン・ペイトンが SARS2 ポジティヴでサイドラインに立てず、代わりに DC のデニス・アレンが指揮を執ったこの試合で、まさにディフェンスの活躍で昨年の王者から勝利をもぎ取った。ブレイディにきつくプレッシャーをかけ、勝負所でサックを食らわせて仕事をさせない。全4サックがすべて 3rd ダウンでのもの。そしてスクランブルしたブレイディからボールをもぎ取り、インターセプトも一本奪った。バッカニアーズのパントは八本。最後まで一点もやらなかった。
一方オフェンスでは正直ぱっとしなかった。カマラとイングラムのランはふたり合わせて 20att-28yds。ヒルの 11att-33yds が一番ましという低鱈苦だったが、前半になんとか FG を二本決めてそこからその6点を守り続けた。4Q 残り7分半でようやくもう一本 FG を追加して2ポゼッション差とすると、どうにかそれを守り切った。
これでセインツは 7-7 となり、ワイルドカード #7 にぎりぎりひっかかっている。蟹がいなくなってからの後退ぶりはすさまじく、もうだめかと思えたがテイサム・ヒルがぎりぎりここで踏みとどまった。次週はドルフィンズでここは 7-7 同士のガチマッチだが、その後はパンサーズとファルコンズという比較的軽い相手が残っている。まだプレイオフに行けるチャンスはありそう。
バッカニアーズはここで足踏み、#1 を目指すうえでは痛い一敗になった。地区優勝のほうは時間の問題。
ブレイディは連続得点試合記録がリーグ歴代二位の 255 でストップ。ブリーズの 304 に届かなかった。4Q にはサイドラインでタブレットをぶん投げて悔しさを露わにしていたが、フラストレイションの溜まる試合ではあっただろう。

最終スコア:NO 9-0 TB

Minnesota Vikings (7-7) @ Chicago Bears (4-10)

マンデーナイトフットボール
ちょっともう時間もないので簡単に書きますけど、ヴァイキングズが逃げ切り勝ち。前半ベアーズがファンブルロスト二回、FG 失敗一回ともたつく中、TD と FG 一本ずつ決めて 10-3 とリードして折り返し。後半にもタッチダウンを追加して、ベアーズのギャンブル四回中三回を止めて反撃の芽を摘んだ。しかしヴァイキングズも自陣からパント→相手のマフ→スリーアンドアウトでもう一回パントとかやってて大概ひどかった。最後はタイムアップと同時にベアーズがタッチダウンを一本返したが、0:00 だったため PAT もさせてもらえなかった。

ヴァイキングズが先行逃げ切りでプレイオフへ望みをつないだ。この時点で #7。とはいえ、残り三試合がラムズ、@パッカーズ、ベアーズというのが厳しい。2-1 ではたぶん駄目だろう。そして、ラムズパッカーズに両方勝つのは難しすぎる。
ベアーズはもちろんこれで目無し。今年は昨年よりぱっとしなかった。フィールズの成長待ちではあろうか。

最終スコア:MIN 17-9 CHI

Seattle Seahawks (5-9) @ Los Angeles Rams (10-4)

Covid-19 がらみで火曜日に延期になっていた二試合のうちのひとつ。おかげでこの週は毎日のように NFL やってた印象がある。NFL がけっこう二日遅れ三日遅れとかで試合やるの最初は不思議だったんだが、こうやってナチュラルに他の曜日に食い込んでいけるのはリーグとしてはメリットなのかもな。

試合は前半 3-3 で折り返すロースコアの展開だったが、後半はラムズが追いすがるシーホークスを 4Q に突き放して勝ち。これで星の上ではカーディナルズと並んだ。NFC は 10-4 で4チーム並んでいるが、中でも西地区の両チームは地区優勝を逃せば自動的に #5 に落ちてしまうので必死にならざるを得ないところ。

最終スコア:SEA 10-20 LAR

Other Games

ARI(10-4) 12-30 DET(2-11-1):ふえー。これライオンズ勝つんかよ。ゴフが3タッチダウン決めてスタッツもほぼ完璧。つえーな。カーディナルズNFC 首位から脱落。よもやよもやだ。
CAR(5-9) 14-31 BUF(8-6):ビルズは連敗を2でストップ。しかし、8-6 か。五週間前はもう圧倒的に地区優勝ぐらいの感じだった気がするが、今はペイトリオッツに後れをとっている。次週もう一度直接対決があるので、勝てば並べるし、負ければペイトリオッツの地区優勝が決まることになる。パンサーズは四連敗。ニュートンはパンサーズでの先発としては十二連敗なのだそうだ。これでプレイオフはなくなった。
HOU(3-11) 30-16 JAX(2-12):頂上決戦。テキサンズが快勝した。この日はデイヴィス・ミルズが投げて 2TD/1INT。ローレンスはちらっとだけ映像見たんだけど、やっぱりモーションが大きいのが気になる。テキサンズはジャグァーズに八連勝だそうです。
NYJ(3-11) 24-31 MIA(7-7)ドルフィンズ怒涛の六連勝でとうとう五分。やべー。テキサンズ、レイヴンズ、ジェッツ、パンサーズ、ジャイアンツ、ジェッツだからレイヴンズ以外は弱い相手ばっかりなんだけど。このあとセインツ、タイタンズペイトリオッツとぐっと骨っぽくなるので果たしてどうなる。三連勝できればプレイオフにも行けそうだが、2-1 だと微妙なところだ。
ATL(6-8) 13-31 SF(8-6)フォーティナイナーズがプレイオフ圏内に生き残り。この日もガロッポロが投げていて、もう今季はこれで行くのだろうか。強い相手に勝てないファルコンズ、これにて終戦
CIN(8-6) 15-10 DEN(7-7)ベンガルズが勝ち。5-2 から 2-4 と調子を落としていたがこの勝負どころで勝った。これでやっと 8-6 なのだがなんやしらんレイヴンズが 8-6 まで落ちてきていて並んでいる。そして次週が直接対決! そのあとの残り二試合もチーフス、ブラウンズと厳しい相手が残っていて楽ではないが、楽しみではある。ブロンコズは 3Q 途中にブリッジウォーターが脳震盪で下がり、ドリュー・ロックが出てきてタッチダウンパスを決めたが、その後点が入らなかった。
LV(7-7) 16-14 CLE(7-7):急降下中のレイダーズ、どうにか踏みとどまる。ブラウンズに SARS-2 感染者が大勢出て二日延期になった試合、延期になってもメイフィールドは陰性判定が出ず、この日はニック・マレンズが投げた。ロースコアになったのは目論見通りだっただろうが、最後残り 2:47 から時間を喰いきれずパントになってしまい、返しのドライブでレイダーズがタイムアップフィールドゴールを決めた。いずれも 7-7 だがレイダーズはおそらくワイルドカードしかなく、あと全部勝てばというところ。ブラウンズは地区最下位だが首位まで1ゲームしかなく、どさくさに紛れて地区優勝もなくはない。
WAS(6-8) 17-27 PHI(7-7):強豪同士とは言えないマッチアップだけど、同地区同勝敗、プレイオフに生き残れるかどうかのラインでの対戦、ということでちょっと見たかった対決ではあった。しかしなんとなくこの2チームだったらイーグルズがちょっと上かなという感じはあって、実際そうなった。とはいってもワシントンは SARS-2 にやられてハイニキーもカイル・アレンも出られずだったのでむしろよく頑張ったかもしれん。金曜日にサインしたギャレット・ギルバート(2014 年ラムズにドラフト6巡で入団、途中不明だが 2018 年はパンサーズ、2019 年はブラウンズ、2020 年はカウボーイズに所属していたらしい)が投げたとのこと。ワシントンはまだかろうじてプレイオフの目があるらしい。

Playoff Picture:week 15

AFC
1. Kansas City Chiefs (10-4)
2. New England Patriots (9-5)
3. Tennessee Titans (9-5)
4. Cincinnati Bengals (8-6)
5. Indianapolis Colts (8-6)
6. Los Angeles Chargers (8-6)
7. Buffalo Bills (8-6)
Baltimore Ravens (8-6)、Pittsburgh Steelers (7-6-1)、Las Vegas Raiders (7-7)、Miami Dolphins (7-7)、Cleveland Browns (7-7)、Denver Broncos (7-7)
NFC
1. Green Bay Packers (11-3)
2. Dallas Cowboys (10-4)
3. Tampa Bay Buccaneers (10-4)
4. Arizona Cardinals (10-4)
5. Los Angeles Rams (10-4)
6. San Francisco 49ers (8-6)
7. Minnesota Vikings (7-7)
Philadelphia Eagles (7-7)、New Orleans Saints (7-7)、Washington Football Team (6-8)