黄昏通信社跡地処分推進室

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アフタヌーン

スキップとローファーが休載、ヒストリエも休みの回ということでちょっとひと段落という感じか。
山口つばさは『ブルーピリオド』を休んでまで先月今月と前後編の読切「神屋」を掲載していたが、これはなかなかよかった。血というギミックも前編では微妙に利いていない感じがあったが、後編で主人公が手を染める悪事はいやな迫力があった。耽美的な雰囲気と、うっすら漂う汚さとを貼り合わせるアイテムとしてもこれしかないというところ。連載作家に連載を中断させて本人が描きたい読切を描かせるということについて、作者は「こんなこと許してくれるアフタヌーン編集部は神」と書いていたが(それはそうだろうと思う)、こういう試みはもっとあってもいいのではないかと思った。ずっと一本の連載描いていれば幸せだったり、それでいっぱいいっぱいだったりする漫画家も多いのだろうけど、長く続けば他のものも描きたくなる人もまた多いだろう。くそ忙しい売れっ子漫画家が複数の連載抱えてるのって要するにそういうことなんだろうし。そこまでして描きたいものがあるなら面白いものが出てくる可能性もそれなりにあろうし、リフレッシュできれば連載のほうにもいい影響を及ぼすこともあるんではないかな。
そういえば、昔は初連載の単行本とかだと後ろの方に連載前の読切が一、二本収録されてるパターンってよく見た気がするけど、今でもまだあるのかな。『ふたつのスピカ』はもろにそれなんだけどあの辺の読切は前日譚に他ならないからちょっと違う気もするし、だいたい全然「今」じゃないしな。