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日本水墨院展於国立新美術館

息子の水墨画が展示されるということで、国立新美術館に日本水墨院展を観に行く。ここら辺さっぱり事情がわからなかったのだが、小学校の図工の授業で水墨画の回があって、その時に日本水墨院の人が先生として来てくれていたらしい。で、その時に描いた絵の中から優秀な作品をこの「日本水墨院展」で展示してもらえる、というようなことだったようだ。まあ全体の半分ぐらいは選ばれたみたいなんだけど、それでも国立新美術館に絵が飾られること多分あんまりないだろうし、せっかくだから行きたいよねということで、友達とプールに遊びに行った娘を除く家族三人で出向いていった。そしたらどうも当日教えてくれたらしい先生が出迎えてくれて、先生が描いた絵を紹介してくれたり、息子の絵を見てこういうところがいいと褒めてくれたりなどしてありがたかった。息子の絵、逆さ富士だったのだけど、水の感じとか映ってる感じとか確かになかなかよかったんだよな。まあ小学生の絵ってけっこうよくて、展示されてた他の絵も楽しいのが多かったんだが、その中でも中々よかったよなと思った(これは親バカ)。ついでなので会場をすすっと回って一通り眺める。作品によっては差し色みたいなのを使っているのが面白かった。水墨画全般でそれがありとされてるのかどうかはよく知らんのだが、少なくともここの流派ではありみたいだった。当たり前だけど一色だけ使われているとそれが凄く印象的で美しい。でも逆に視線を引き寄せすぎちゃってよくないのかなー。あとタイトルは忘れたけど、枝垂桜を描いた絵の立体感が凄くて、ふあーってなった。
見終わってから隣の隣ぐらいの展示室でやってた「ワニがまわる」を鑑賞。タムラサトル氏の作品で、巨大なプラスティックのワニがぐるぐる回っているのが展示室の外からでもいやでも目につくのだが、入ってみるとそのほかにも大小さまざまなワニがひたすら回り続けている。うーむ、なんなのだこれは、という感じだが、とにかくエネルギーは感じる。おもしろい。面白いのだが、当人が「なぜワニが回るのかについては理由はない」と言い切ってしまっていて、そこはちょっと残念だなと思った。とはいえこれまでのスタンスとして「作品から意味性・目的性を徹底的に排することをテーマとし」てきたというのだからそれは尊重しなければなるまい。一番でかいワニは14mだそうで、それはよかった。

国立新美術館 -- 企画展 -- ワニがまわる タムラサトル
https://www.nact.jp/exhibition_special/2022/spinningcrocodiles/