例えばトラック運転手が居眠りしないための視線監視システムが導入されてると聞くと、それはいいことじゃない?と無邪気に思ってしまうが、本当にそれでいいんだろうか。あなたがトラック運転手だったら、そうは感じないんじゃないか。視線だけならまだしも、脳波とか脳血流とかそういうものまで、たとえばデバイス操作とかパフォーマンス向上とかの名目で差し出すようになったら、脳のプライバシーが失われてしまうと著者は危惧する。つまり、いま検索履歴とかサイト訪問履歴とかをGAFAに差し出しているようなことが脳でも起こりかねない、ということだ。少しパラノイア的かもしれないが、そちらへ進む可能性は確かにある。
本題とは逸れるが、試験や仕事に備えて脳を強化するためにリチウムなどを飲むことを肯定しているのは面白い主張だ。スポーツでドーピングが禁止されるのが直感ほど自明ではないように、これもあらためて考える価値はある。そのうえでなおおれは肯定しづらいと考えているが、どちらの立場もあっていいだろう。
全体としてはやや雑駁で時々突飛な主張も混じり、リアクションが難しい本というかんじ。とツイートではなんかぼかして書いたが、まあ読まなくていいんじゃないっすかね、というところ。
