黄昏通信社跡地処分推進室

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『Rahmens 0001 Select』 ポニーキャニオン,2002

ラーメンズのベスト。流石にどれも面白いのだが、その中でも「タカシと父さん」が群を抜いている。これは小林はほぼ座っているだけで、片桐がひとりでテンション高く暴れ回る、というコントなのかどうかもよくわからない作品で、おそらく小林が一番得意としている方向性からは外れている。にも関わらず片桐のキャラクターと小林の絶妙なねたの拾い方ががっちり噛み合っていて、本当に腹を抱えるほど面白い。広告批評のインタビューで小林が、「片桐仁の使い方はおれが一番よく知っている」と話していて、ずっとわかるようなわからないような、と思っていたのだが、それが一気に氷解した。これができるのは小林しか居ないだろう。とりもなおさずこれはラーメンズにしかできない笑いに違いない。コントだかなんだかわからない作品にこんなことを思わされるとは予想外だった。