黄昏通信社跡地処分推進室

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最近の

宮内悠介『暗号の子』 文藝春秋,2024-12-05

暗号の子作者:宮内 悠介文藝春秋Amazonテクノロジーものを集めたノンシリーズの短編集で、ここ7年ぐらいの8作品が収められている。表題作は中編で、テクノロジーと人間の特性、社会と小さなコミュニティと個人の相互作用、その中で必死にもがく主人公が描か…

ベッキー・チェンバーズ著/細美遙子訳『ロボットとわたしの不思議な旅』 東京創元社(創元SF文庫),2024-11-09

ロボットとわたしの不思議な旅 (創元SF文庫)作者:ベッキー・チェンバーズ東京創元社Amazon地球ではないどこか、はるかに発達したテクノロジーを持っていた人類は、ロボットを作り出し使役していたが、ある時期にその権利を認めて袂を分かった。主人公のデッ…

日本SF作家クラブ編『地球へのSF』 早川書房(ハヤカワ文庫JA),2024-05-22

地球へのSF (ハヤカワ文庫JA)早川書房Amazon日本SF作家クラブによる、書き下ろしSFアンソロジーの四回目。ポストコロナ、2084年、AI、と来て四冊目「地球」はさすがにテーマゆるふわ過ぎんか、とは思うし前書きにもそう書かれているが、結果的にそれなりにま…

日本SF作家クラブ編『地球へのSF』 早川書房(ハヤカワ文庫JA),2024-05-22

地球へのSF (ハヤカワ文庫JA)早川書房Amazon日本SF作家クラブによる、書き下ろしSFアンソロジーの四回目。ポストコロナ、2084年、AI、と来て四冊目「地球」はさすがにテーマゆるふわ過ぎんか、とは思うし前書きにもそう書かれているが、結果的にそれなりにま…

ニタ・A・ファラハニー著/鍛原多惠子訳『ニューロテクノロジー: 脳の監視・操作と人類の未来』 河出書房新社,2024-12-03

ニューロテクノロジー: 脳の監視・操作と人類の未来作者:ニタ・A・ファラハニー河出書房新社Amazon例えばトラック運転手が居眠りしないための視線監視システムが導入されてると聞くと、それはいいことじゃない?と無邪気に思ってしまうが、本当にそれでいい…

吉村生,高山英男『まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門』 KADOKAWA,2021-04-27

まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門作者:吉村 生,高山 英男KADOKAWAAmazon正直路上観察も暗渠歩きもだいぶ手あかがついたテーマではあって、一般的な知識としてもはや得るものはあまりなく、あとは写真とか個別の事例とかで少しでも面白いものに出会えたら…

吉村生,高山英男『まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門』 KADOKAWA,2021-04-27

まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門作者:吉村 生,高山 英男KADOKAWAAmazon正直路上観察も暗渠歩きもだいぶ手あかがついたテーマではあって、一般的な知識としてもはや得るものはあまりなく、あとは写真とか個別の事例とかで少しでも面白いものに出会えたら…

柏木貴久子,松尾誠之,末永豊『南ドイツの川と町 ~イーザル、イン、ドナウ、ネッカー~』(新刊版) 三修社,2009-09-18

南ドイツの川と町作者:柏木貴久子,松尾誠之,末永豊三修社Amazon三人の著者がそれぞれタイトルの川に沿って旅をし、街の様子、土地にまつわる歴史、伝説や逸話などを気ままに語る。ゆるすぎず硬すぎず、様々に興味深い話が出てきてけっこう読める。 体系的に…

劉慈欣著/大森望,光吉さくら,ワン・チャイ訳『時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ』 早川書房,2024-12-18

時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ作者:劉 慈欣早川書房Amazon正直に言うと玉石混淆、それも石が多め、という短編集。Ⅱとあるから『円』に続く二編目かと思いきや、間に角川から二冊出ているので実質四冊目。となればこの落穂拾い感も頷ける。書かれた時期も質もまちま…

近藤一博『疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていた』 講談社ブルーバックス,2023-12-14

疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていた (ブルーバックス B 2248)作者:近藤 一博講談社Amazon疲労ってなんなのか。活動すると疲れるが、少し休むと少し回復する。いっぱい休めばいっぱい回復する。しかしそれってどういう仕組みなんだろう。また、慢性…

藤井一至『土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて』 光文社新書,2018-08-17

土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて (光文社新書)作者:藤井 一至光文社Amazon地球上の土はたった12種類しかない。もちろんごく大雑把な分類だが、とにかくもそうカテゴライズされてしまう*1。著者が世界をめぐって触れてきた12種類すべての土を紹…

heisoku『春あかね高校定時制夜間部』 KADOKAWAエースコミックス,2023-08-04

春あかね高校定時制夜間部 (角川コミックス・エース)作者:heisokuKADOKAWAAmazonこれはよかった。公立の、おそらくある程度典型的な定時制高校を舞台にしたオムニバス。一応の主人公は山岡はなおだが、何人かの中心人物がいて、それぞれの視点のエピソードが…

クリスティーナ・カッターネオ著/栗原俊秀訳/岩瀬博太郎監修『顔のない遭難者たち 地中海に沈む移民・難民の「尊厳」』。 晶文社,2022-11-14

顔のない遭難者たち 地中海に沈む移民・難民の「尊厳」作者:クリスティーナ・カッターネオ晶文社Amazon地中海に沈んだアフリカからの移民・難民たちの身元を特定することに従事する著者の体験を中心に書かれたノンフィクション。たとえば大きな飛行機事故が…

藤井大洋『マン・カインド』 早川書房,2024-09-19

マン・カインド作者:藤井 太洋早川書房Amazonより優れた人類というテーマは昔からあるのだけど、それがだんだん現実と地続きの、それもけっこう近いところにあるかもしれないと思わせる書きっぷりはさすがで、このテーマに新しい角度から光を当てることに成…

『青のオーケストラ』 阿久井真 小学館:裏少年サンデーコミックス,2017~ 既刊11巻

コロナで寝込んでる間なんとなくリビングのテレビがつきっぱなしになっていることが多く、おれが隔離されていた子供部屋はテレビの真裏なので音だけ聞こえていた。それでアニメ化されたこの作品の音声だけが聞こえてきた。てっきりドラマだと思ったのだが調…

『[映]アムリタ』 野崎まど著/ 森井しづき画 アスキー・メディアワークス文庫,2009-12-16

[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)作者:野崎 まどKADOKAWAAmazon野崎まどのデビュー作。けっこう前にブックオフで買ってずーーーーっと積読になってたのだが、このところちょっと本読みたいなという感じになっているので引っ張り出してきて読んで…

『ダウントン・アビー 新たなる時代へ』 サイモン・カーティス監督 ジュリアン・フェローズ脚本 ユニバーサル/東映東和,2022

ファンムービー、二作目。トムとルーシーの結婚式のシーンから物語が始まるので、前作からやはりそれほど後というわけではなさそう。(※翌年らしいです) 屋敷に映画撮影のオファーが来る。カジノのシーンを撮りたいのだという。一家の反応は分かれるが、と…

『深海学-深海底希少金属と死んだクジラの教え-』 ヘレン・スケールズ著/林裕美子訳 築地書館,2022-06-10

深海学―深海底希少金属と死んだクジラの教え作者:ヘレン・スケールズ築地書館Amazon深海についていろいろ書かれた本。そもそも深海とはどれぐらいの深さからか、そこにはどんな生物がいるか、どんな風に人間はそこに触れてきたか、という自然界としての深海…

「こぐまちゃんとしろくまちゃん 絵本作家わかやまけんの世界」 世田谷美術館 2022-07-02~2022-09-04

わかやまけんの、初の大規模回顧展。こぐまちゃんシリーズ、大名作の『しろくまちゃんのほっとけーき』こそ知っていたものの他はあんまり知らず、ましてほかにどんなもの描いてたかなんて全然知らないで行ったのだが、これが実によかった。こぐまちゃんシリ…

『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』 ジェフ・ホーキンス著/大田直子訳 早川書房,2022-04-20

脳は世界をどう見ているのか: 知能の謎を解く「1000の脳」理論作者:ジェフ・ホーキンス,Jeff Hawkins早川書房Amazon脳の働きについての仮説を書いた本。著者はもともとインテルに勤めていてそこから脳の研究者を目指したが、職を探すうちに研究機関でポジシ…

『人類冬眠計画: 生死のはざまに踏み込む』 砂川玄志郎著 岩波書店,2022-04-16

人類冬眠計画: 生死のはざまに踏み込む (岩波科学ライブラリー 311)作者:砂川 玄志郎岩波書店Amazonちょっと誇大広告的なタイトルの本。実際に書かれていることは、冬眠とはどういう現象を指すか、何がわかっていて何がわかっていないのか、そして2020年にマ…

『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』 ベス・メイシー著/神保哲生訳 光文社,2020-02-19

DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機作者:ベス・メイシー光文社Amazonオピオイド。なんか聞いたことある、ぐらいの感じだった。あれでしょ、米国でけっこう蔓延しててやばい薬なんでしょ、という程度。しかしこの本を読むと、その表層よりはるかに悲惨な…

『失われゆく我々の内なる地図 空間認知の隠れた役割』  マイケル・ボンド著/竹内和世訳 白揚社,2022-04-11

失われゆく我々の内なる地図 空間認知の隠れた役割作者:マイケル・ボンド白揚社Amazon何の本、と問われると説明が難しいが、ざっくり言えば人間の空間認知とそれに関係ありそうな脳の機能について語った本。 空間認知はけっこう複雑な機能で、われわれがどう…

アフタヌーン

スキップとローファーが休載、ヒストリエも休みの回ということでちょっとひと段落という感じか。 山口つばさは『ブルーピリオド』を休んでまで先月今月と前後編の読切「神屋」を掲載していたが、これはなかなかよかった。血というギミックも前編では微妙に利…

Q、恋ってなんですか?

『Q、恋ってなんですか?』が次回で完結。作者(Fiok Lee氏)の絵がすごく好きなので見ているだけで楽しかったが、漫画としてはやや微妙ではあった。生き物の様子を見に行くパートは素晴らしくて文句なしに楽しいのだけど、それが青井の生活とほとんどかかわ…

おおきく振りかぶって

連載19年にしてようやく主人公たちが二年生に進級。最初はみんなガラケーだったのがスマホに変わっちゃったり、ストライクとボールのカウントが逆になったり、フライボール革命が出てきたり、連載が長すぎることの影響は流石に作中に入りこんじゃってるんだ…

スキップとローファー

アフタヌーン買う。『スキップとローファー』がゆづ回で個人的に盛り上がる。この漫画、最初は主人公のエキセントリックなキャラクターで引っ張ってから、その周りのキャラクターを少しづつ描いていき、それから各キャラクターを掘り下げた回を配置していく…

『鍵開けマニュアル [増補版]』 鍵と錠の研究会著 データハウス,2002-08-01

鍵開けマニュアル作者:鍵と錠の研究会データハウスAmazonなんとなく図書館で目について借りた本、だけど、中々面白かった。シリンダー錠の基本的な構造とピッキングの初歩を中心に、錠前とその破り方を解説した本。80 年代~90 年代はピッキングの被害も多か…

『元素創造 93~118番元素をつくった科学者たち』 キット・チャップマン著/渡辺正訳 白揚社,2021-08-12

元素創造 93~118番元素をつくった科学者たち作者:キット・チャップマン白揚社Amazon原題は"Superheavy"。この言葉は超重元素を指すので厳密には原子番号 104 番ラザホージウム以降の元素を指すが、本書で扱う内容はもう少し原子番号の小さいウラン以降の元素…

『地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる』 ビル・ゲイツ著/山田文訳 早川書房,2021-08-18

地球の未来のため僕が決断したこと作者:ビル・ゲイツ,Bill Gates早川書房Amazon世界有数の金持ちが書いた、地球温暖化防止を目指すための基礎知識と考え方をまとめた本。原題は『HOW TO AVOID A CLIMATE DISASTER THE SOLUTIONS WE HAVE AND THE BREAKTHROUG…