黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

船は帆任せ帆は風任せ

最近話題の海賊について、姉のとこにナイスな憶え書きがあったのでリンクしておこう。


海賊という言葉に「今どき海賊なんていたんだぁ」と思っているらしき人の多いこと多いこと。ちょっと驚いています。海賊は昔から今に至るまでいるのだよ。たぶん言葉が古めかしいとかだと思うんだけど…なんで古めかしく感じるのかということに興味があります。
これは明らかにネーミングの問題。例えば盗賊も山賊も未だにちゃんと居るわけだけど、もう多分あんまりそういう風に呼ばない。窃盗団とか、強盗団とか、ちょっと違うけど武装集団、犯罪組織。社会の移り変わりにつれて呼び名ってのは変わってくるものなんだろう。「海賊」は、ほかに呼びようがなかったり、無理に呼ぼうとすれば長くなってしまったり、あと日本においてはある時期以後は使われる頻度が少なかったおかげで変化がなかった、というような理由でそのまま残ってしまっているんだと思う。
で、「賊」っていう字がもうなんというか致命的。古くさい。物語っぽい。暴走族すらゾクの字「族」ですもん。今日日使うとしたら「負ければ賊軍」って言い回しの時ぐらいのものだろう。あと、「烏賊」。
ただ piracy に対する「海賊行為」、pirate に対する「海賊」という訳語は多分妥当で、かくして NHK からテレビ東京まで当該ニュースでは海賊海賊って連呼することになる。これに関しては海賊って概念そのものよりも言葉の方がずっと面白い。