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三日坊主3歳戦チェック 2004-2005 (47)

今週入れてもあと6回。まあ実質東京優駿までだから4回ってとこですかね。
エムアイブランの仔(ローレルシード)が未勝利を勝っていた。この世代では中央初勝利のようだ。通算でも2勝目。きびしいのう。

オープン

園田05-04-11R(D18.7) 兵庫チャンピオンシップ(G2):ドンクール(牡・父ジェニュイン/母メイショウマキバコ
地方でやってる交流重賞はこれまで取り上げてなかったけど、動画も観られることだし今後はちょっとやっていこうかなと。今回は好位で折り合って常に前を見る形で進み、直線ではアグネスジェダイを相手と定めて外から競り落としに行く。最後は例によってちょっとだけ前に出て押し切る。これで (28)(29)(33)(36) に次ぐ5連勝。派手さはないが実に強い。
新馬の時も書いたけどあらためて配合を書いておくと、ジェニュイン×ヤマニンゼファー×ラッキーソブリン内国産のGIを複数勝っている馬同士なのだから底力はあって不思議ない配合だが、その時はあっさりダートの 1800m ぐらいまでだろうか、と片付けている。まあ無理もない。牝系もそれほど冴えないし(母の半兄にメイショウワカシオって平地では自慢にならんよな)、ここまで強くなるとは想像がつかなかった。だから競馬は面白い、なんてのは安直過ぎる物言いだろうけど。
ここまで強くなるとはと言えば、2着のアグネスジェダイもかなりのもの。一本調子の血統なんで舐めてたが、小牧太の好騎乗もあったにしても今回も中々のレースだった。
東京05-07-11R(T20) プリンシパルステークスエイシンニーザン(牡・父フォーティナイナー/母エイシンサンサン
(38) に次ぐ登場。その時結構頑張って母親とかには触れた。改めて配合を書くとフォーティナイナー×キャロルハウス×ノーザンテースト。瞬発力が足りない反面スタミナはありそうで、逃げが一番いい戦法というのは前回書いた。ところが今回は前につけてそこそこの瞬発力を見せていて、どうもイメージとはちょっと違うのかなあという感じもする。ともあれオープンで次も好走できるほどの力はなかろう。
東京05-08-11R(T16) NHKマイルカップ(G1):ラインクラフト(牝・父サンデーサイレンス/母マストビーラヴド)
脚質と展開がばっちりかみ合って、会心の勝利。有力馬に追い込み馬が多かったり、恵まれた面はあるにしても、流れに乗れるのもまた力だろう。気が早いながら秋は秋華賞に出て欲しい。流れ次第では負けることも大いに考えられるレースだけど、挑む立場ではなく守る立場のレースもちょっと観てみたい気がするので。
京都05-07-11R(T22) 京都新聞杯(G3):インティライミ(牡・父スペシャルウィーク/母アンデスレディー)
(7)(42) に次いで3勝目。出負け気味に後方から進み、ゆるみのない流れを三角過ぎからまくって行く熱いレース。直線では大外に持ち出すとよく伸び、内を巧くさばいてきたコメディアデラルテを押さえ切る。強いレースだった。本番はよもやこんな流れにはならないだろうけど、見せ場を作って欲しい一頭。

500万下

東京05-07-3R(T18):フレンチクルーラー(牡・父フレンチデピュティ/母アグネスショコラ)
アグネスショコラの初仔。フレンチデピュティとアグネスショコラでフレンチクルーラーってのはちょっと楽しいね。おいしそうだし。ああドーナツ喰いてえ。7頭立てのどスローで二番手につけて、淡々とした流れを直線外から抜け出して勝つ。上がりは一応速いが時計は当然平凡だった。
祖母がスキーパラダイスなので、先日フローラステークスで3着に入ったアスピリンスノー(父エルコンドルパサー(32) 参照)の甥にあたる。叔母のエアトゥーレ(父トニービン)も強い馬で、非常に活きのいい牝系だ。配合を書くとフレンチデピュティ×サンデーサイレンス× Lyphard となる。芝のマイルから中距離に向き、決め手もある。勝ち上がるのには時間を要したが、上でもそこそこやれそうだ。
東京05-07-7R(T16):エイシンサンバレー(牝・父エイシンワシントン/母エイシンサイレンス)
ハイペースを好位の内につけ、最初は掛かるがほどなくなだめて追走し、直線ではちょっと待ってから抜け出す。後続も脚を伸ばしていたが、もの凄い瞬発力の馬も居らずそのまま押し切った。エイシンワシントン×サンデーサイレンス× Conquistador Cielo 。なんかアメリカン。ダートに向いても不思議はないけどそこはサンデーサイレンス、しっかり芝適性はあるようだ。それでも決め手よりは粘り気の血統の筈で、今回みたいに多少速いペースでも前で勝負した方がいいのだろう。距離はマイル以下か。上では辛そう。
東京05-08-5R(D14):ワイルドワンダー(牡・父ブライアンズタイム/母ワルツダンサー)
好位のインをぴったり回る。ハイペースで引き離した逃げ馬は直線半ばで力つきるが、その真後ろからすぱんと抜け出してくる。最後までこの馬だけがラップタイムを上げ、結局3馬身ちぎる。3着以下はさらに離れる、好時計の圧勝だった。初登場だがこれで3戦2勝、未勝利戦ではダートでトラストジュゲム(父スキャターザゴールド(27) 参照)を負かしている。
配合はブライアンズタイム×サンデーサイレンス× Mr. Prospector 。これもダート向きでも芝向きでも不思議はない。母のワルツダンサーは芝のマイル以下を中心に中央6勝をあげた活躍馬だが、この父なら中長距離での活躍が見込めるかも。とりあえずダートの中距離以下なら上でも通用するだろう。
東京05-08-9R(T14) 若鮎賞:テンイムホウ(牝・父ラムタラ/母ラッキーダイアリー)
中団の外にぽつんと。この距離なのにスローだったが、きっちり折り合いをつけて直線を向くと、外に持ち出されて馬場の真ん中から力強く伸びて快勝。時計は平凡だがこのペースでは仕方あるまい。上がりは中々速い。なんと新馬も勝っている((35) 参照)のでその時以来二度目の登場。上でもやれていいと書いた通り 500 万下でもそこそこ走っていた。
前回も書いたがラムタラ×ジャッジアンジェルーチ×ノーザンテースト。いかす。この配合だとノーザンテーストが逆に画竜点睛を欠くって感じ。Northern Dancer が3・5×4でまさにおなかいっぱいです。芝の中長距離で上がりのかかるレースに向く、と言いたいところだが意外にもなかなかいい瞬発力を見せている。まあ半端距離が向いてそうではあるのだが、今回のレースは好い意味で意外。すぐには難しくても、まだ伸びしろはありそうで、こっそり楽しみ。
京都05-07-6R(D18):エイシンラージヒル(牡・父エルコンドルパサー/母エイシンブライドル)
平均より少し速めのペース、5番手の外を追走すると、四角から外目を上がって行く積極的な競馬。直線も追われてからよく伸びて、前の馬たちを競り落とすと最後までちょっとずつ差を広げ続けた。時計も中々速く、わりと強い勝ち方。配合はエルコンドルパサー× Unbridled × Storm Catエルコンドルパサーの仔だからある程度当然だけど近交番長で、Mr. Prospector が3×4、Northern Dancer が5・4×5となる。母のエイシンブライドルはダートのみで4勝。中距離向きで、芝ダートはどちらでも行けそうだが少し瞬発力に欠けるところはあるかも。上では足りないか。
京都05-07-7R(T14):ファイトザパワー(牡・父オース/母チョウカイルビー)
ハイペースを後方の内目で追走。直線でもインを突くが、残り 100 辺りからは外へ外へ持ち出す。最後は馬場の四分どころ辺りですぱっと伸びて快勝。内容はよかったが、時計はちょっと平凡だった。オース×リヴリア×パーソナリティ。オースってどうなんだろうか。おれは「代を経たフェアリーキングはサドラーズウェルズに近づく」という勝手な予想を立てていて、オースなどは母父も Troy だし的外れでもないかなと思うんだが、いかんせんコスモオースティン以外さっぱり走らなくてよくわからない。全体では割と好みの配合だけどちょっとたるいだろうなあ。今回も見た目は派手だが上がり自体はそんなに速くないし。芝の中距離向きで、時計のかかる馬場が合うと思う。母の半兄にダイコウガルダン(父イースタンフリート、地方54戦22勝、南部杯東京大賞典など)、母の半姉にマキバスクリーン(父ノーザンアンサー、中央7勝)が居る。上では厳しいだろう。
京都05-08-6R(D12):エイシンイーデン(牡・父 Phone Trick/母 Sioux City)
大外枠からすんなり出て好位へ。それほど速いペースではなく持ったままで追走、直線入り口では早々と先頭に立つと、後続を寄せ付けずに快勝。楽勝だった。レースぎりぎりまでパシファイア(ホライゾネット)を付けていたり、気性に難があるそうで、大外枠はよかったのだろう。時計はまあ速い、程度か。しかしなんでアメリカ人って Carson City 牝馬Phone Trick かけたりすんだろうね。普通に選んでるとそうなっちゃうのかな。それともアメリカだと結構走るんだろうか。ともあれこの歳にもなるとこういう配合見ると逆にしびれるまであるんだけど。あと根本的に、すっげー余計なお世話だな。母母父は Full Out で、全く知らないけど Never Bend × Round Tableからしいので字面的にはまっとうな種牡馬。牝系に至っては降参です。一本調子のスピード勝負、距離も保って 1400m って感じかな。スピードはいいものがあるが、こんなレースしかできなくては上では厳しいか。
京都05-08-9R(T18) 矢車賞:ビッグフラワー(牝・父ビッグサンデー/母ビッグモンロー
連闘で連勝。前の3頭がハイペースで飛ばす展開で離れた4番手。真っ先に仕掛けなければならず辛い位置取りだが、いいタイミングで追い上げると先行勢は殆ど抵抗なく止まり、後続の追い込みも凌ぎ切った。生野の好騎乗。ペースのおかげもあるが時計もまあまあ速い。
父のビッグサンデー(父サンデーサイレンス)はマイル中心に中央重賞を3勝した活躍馬。この世代がファースト・クロップで、この馬がJRA初勝利&2勝目となるらしい。母はカーネーションカップ(当時はオープン特別)など、芝のマイルから中距離までで中央4勝した活躍馬。半兄にビッグウルフ(父アフリート、ジャパンダートダービー(G1)など中央地方で7勝・現役)が居る。配合はサンデーサイレンス×トニービン×マルゼンスキー。当然芝の中距離に向くだろう。上でもそこそこやるかも。
新潟05-07-10R(D18) わらび賞:カタラクト(牡・父クロコルージュ/母ゲストオブオナー)
ここにサザンルシファーの名前が書かれていたのを憶えてる人は即刻忘れるように。つーか3歳馬ですらねえよ……。
さておき、前3頭が飛ばすハイペース。中団の内を追走して、直線では中ほどへ。しまい2ハロンがいずれも14秒台になるばてばてレースを根性で粘り倒した。時計は平凡。配合はクロコルージュ× Fappiano × Be My Guest 。芝向いてもいいような気もするけど Fappiano だとダート向きなのかなあ。距離は 1800m がぴったりという印象。わりとだらっとしたところはありそうで、緩急のある流れは苦手そう。上では苦しい。