問題なのは因果関係がわかってないことと、その故に「10 代だけ禁止」というのに微妙に説得力が無いこと。
抗ウイルス薬自体の歴史がそもそも浅く、タミフル自体の臨床実績も乏しいから因果関係が突き止められないのは仕方がない。であれば慎重になるのもやむを得ないところではある。じゃあなんで全部禁止にしないんだ、というところでやっぱり製薬会社とか流通とか病院とかに気を遣ってるんじゃないの？なんてことを勘繰られてしまうのはあるだろう。
とはいえ子供には禁忌の薬というのはよくあるし、そうであればどこかで線を引かなければならないのは確かだから、恣意的な線引きもある程度仕方ない。ただ、そのちょっと前までは「大丈夫」と言っていたりして一貫性が無く、その直後にこの「10 代だけ」だから適当に決めた印象は否めない。
あとは代替品が無いというのもちょっと辛いところで、一応リレンザという薬もあるのだけど、吸入薬だから微妙に使いづらかったり在庫も確保しづらかったりと中々完全な代替にはなり得ていない。東南アジアで未だに鳥インフルエンザがくすぶっている状況を考えると、タミフルの生産や流通が止まってしまったときにパンデミック的な大流行が来たら……みたいな間の悪さは想定できないでもないわけで、そこら辺でも全面禁止って言いづらいのかもなあってのは考えるんだが、そんなこと全然言ってないし厚生労働省そんなことまで考えてないかなーって気もしたり。
