黄昏通信社跡地処分推進室

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『テレビゲームとデジタル科学展』 国立科学博物館,2004

まあ行かないわけにも行かないだろうということで。
入り口のところで「ユビキタス・ゲーミング」の参加受付をしていた。題材がデジモンらしいので流石にスルーかなあと思っていたのだが、Tさんがやりたいというのでふたりでやることに。ひとり200円。対象年齢は7歳から12歳。いっそ潔いほど対象外だ。なんとかストーンという受信機――デジモンが閉じ込められていると言う設定――を渡されて、それを持ってイヤホンを耳に突っ込んで会場を歩く。特定の場所に送信機があって、デジモンの「声」が聞こえてくる。大抵は他愛もないことを言うだけだが、時々生意気にも展示内容に関するクイズを出してくる。ストーンには振動センサと傾きセンサが入っていて、傾けたり振ったりすることでクイズに答える。最終的には特定の「デジ文字」を探して、ストーンからデジモンを出してやるのが目的。最初進め方の要領がわからず途方に暮れてしまったが、思ったより面白かった。ゲーム自体は簡単だが、通信が思っていたより確実で、きちんとゲームになっていた。ユビキタスというネーミングにはあほかとしか言いようがないが、システム自体は面白い。使い方次第では面白いゲームが出来るかも知れない。室内型テーマパークに最適だと思う。万一これから行く人があればやってみるといいだろう。子供に混じって説明受けるのは結構恥ずかしいけどね。記念にデジモンカードももらえるぞ。
さておき、展示はまずパスカルの手回し計算機から「計算機」の歴史を延々となぞっていく。子供たち、序盤は猛ダッシュです。おぼろげに知っている歴史が形として展示されていたのは相当面白かった。国産初のマイコンがベーシックマスターだったのは素で知らなかった。そこから自称世界初のビデオゲームを作った男の話とか、『ポン』の開発者とかになだれ込む。レプリカも含めていろいろ見られてかなり楽しい。国産のゲーム機はファミコン前夜が特に興味深かった。あれほど多くの汎用ゲーム機が発売されていたとは知らなかった。ファミコンが如何に驚異的な支配をなしとげたかがよくわかる。ただ、そこら辺の掘り下げが全然なかったんだよね……。総じて、物を見るのは凄く面白いけど、その背景に何があったのかとかそういったことは殆ど全くわからない。ゲーム史を知りたい向きには絶対に物足りないだろう。
最後はEYETOYのゲームを展示する宣伝コーナー。テクノロジの進歩はゲームの新しい可能性を開くものだ、と信じてはいるけど、展示されていたゲームを見る限りではそんな気配はなし。まあ、でもこれは悲観するには早いな。
終わってから常設展示を見る。地理的に新館を見てしまったのだけど、結果的にはこれは失敗だった。旧館が11月1日からリニューアルするらしく、そっちを先に見ておくべきだった。ただ、新館の展示自体は楽しい。2階の「身近な科学」はほんとに童心に帰れる。あと、屋上のハーヴガーデンも素敵なので見ておくといいと思う。(そして屋上まで来たならパラソルガーデンも別の意味で見ておくといい。)
結論:かはくサイコー (そうなの?)