黄昏通信社跡地処分推進室

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5時起き。新宿でM、東京でEと合流して、0653 ののぞみに乗って西へ向かう。0836、定刻に名古屋駅着。荷物をコインロッカーに放り込んで、朝食を摂り、タクシーを拾って産業技術記念館へ。
そう、そここそが今回の旅の目的地。世界に名だたるスーパーカンパニートヨタがその創立の地に建立した、豊田佐吉氏から現代に至るまでの織機の数々を動態展示している、比類無い博物館だ。入り口から環状織機が歓迎してくれる。円形に配置された縦糸の間をシャットル(日本語で言えば「杼」)がぐるぐる走り続けて筒状の布を織り上げる異形の機械で、結局実用化はされなかったらしいのだが、もうこの時点でおれたちのハートをわしづかみである。
午前中はガイドを頼んで1時間半ほどざっと見せてもらい、その後は一旦駅前に戻って昼飯を喰ってからもう一度乗り込み、今度は最初からじっくり見る。あまりに面白く興味深く、あっという間に一日過ぎてしまった。なんと言っても「織機」という1カテゴリの歴史を徹底的に追い続けていることが面白さの所以で、次々にメカニズムやギミックが進化していくさまは圧巻というほかない。最終的に辿り着いた通称「G型」においては全自動で織り上げることはおろか、シャットルの自動交換や縦糸切断時の自動停止、また縦糸のテンションを一定に保ち続けるシステムなども搭載されていたという。
これらの機械が基本的には稼動する状態で保存されていることがここの凄いところで、アテンド役の技術者が実際に動かして説明して見せてくれる。数々の工夫と鮮やかな動作にはただただ目を見張るばかりだった。高機からG型までを数十年で駆け抜けた驚異的な歩みを、機械たちが雄弁に物語ってくれる。素晴らしい施設であると思う。

晩飯はひつまぶし。初めて食べたけど、滅茶滅茶旨かった。ついでに熱田神宮にもお参りして満足。名古屋駅に戻って荷物を回収してホテルにチェックインする。かなり早い時間だったが、早起き&疲れ&晩飯の時のビールで何もできず沈没。