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20年間でたったの一頭――天皇賞・秋:予想

秋の天皇賞が 2000m に短縮されてから、今年でちょうど20年。過去20回で逃げ切って勝った馬は 1987 年のニッポーテイオーたった一頭しか居ない(1991 年のプレクラスニーは逃げて1着だが、1位入線のメジロマックイーン降着になっているため、逃げ切ったとは言いがたい。)。逃げて2着(2位)に入った馬はそのプレクラスニーと、1986 年のウインザーノット。つまり10年以上、このレースでは逃げ馬は連に絡んでいない。逃げ馬に厳しいコースであり、またレースであると言える。
というところで枠順と予想。
2004-10-31 4回東京8日目11R 第130回天皇賞(G1) 芝2000m
…1 1 ヴィータローザ   牡4 58 小牧太  橋口弘次
△1 2 テレグノシス    牡5 58 勝浦正樹 杉浦宏昭
…2 3 シェルゲーム    牡3 56 岡部幸雄 藤沢和雄
…2 4 ダンスインザムード 牝3 54 ルメール 藤沢和雄
△3 5 ツルマルボーイ   牡6 58 蛯名正義 橋口弘次
…3 6 トーセンダンディ  牡6 58 江田照男 森秀行 
…4 7 マイソールサウンド 牡5 58 本田優  西浦勝一
…4 8 アドマイヤグルーヴ 牝4 56 武豊   橋田満 
…5 9 サクラプレジデント 牡4 58 松永幹夫 小島太 
◎5 10ローエングリン   牡5 58 横山典弘 伊藤正徳
△6 11ナリタセンチュリー 牡5 58 田島裕和 藤沢則雄
▲6 12シルクフェイマス  牡5 58 四位洋文 鮫島一歩
…7 13ゼンノロブロイ   牡4 58 ペリエ  藤沢和雄
…7 14ヒシミラクル    牡5 58 角田晃一 佐山優 
○8 15バランスオブゲーム 牡5 58 田中勝春 宗像義忠
△8 16リンカーン     牡4 58 安藤勝己 音無秀孝
…8 17ダイワメジャー   牡3 56 柴田善臣 上原博之

ヴィータローザ
この中に入ると流石に実績が足りない。オープンで3勝(うち重賞2勝)しているのは全部半端距離。スローペースの方がおそらく得意だし、そのスローの毎日王冠で5着止まり。まあその辺までだろう。
テレグノシス
こちらは毎日王冠勝ち馬。徹底的に 1600m ± 200m を使われ続けて、2000m はなんと初めてとなる(それより長い距離では東京優駿の11着がある)。トニービン×ノーザンテーストでまさか 2000 が保たないとは思えないが、相応しい走り方を知らないのは確かだ。雨も不安材料。力は認めるが、ぎりぎりの△まで。
シェルゲーム
今年出ている3歳馬3頭のうちで古馬相手に勝っているのはこの馬だけ(ものは言いようだな)だけど、軽ハンデと重馬場に助けられたし、実績は全馬中一番乏しい。唯一気になるのは雨が降っていること。重馬場なら全く目がないとは言えない。
ダンスインザムード
この馬はなんでここ使うのかさっぱりわからない。秋華賞も好い内容ではなかったし、間隔を詰めれば余計に入れ込むように思う。買う気になれない。
ツルマルボーイ
休み明けだが、昨年もこれで2着に来ている。GI勝ちは安田記念だけど、宝塚記念でも2着が2回あるし 2000m より長い距離も全然問題ない。 差し脚質もいい。雨は心配だけど、まあ素直に△はつけておく。
トーセンダンディ
オールカマーは見事な逃げ切りだったが、おそらくここはハナに行くまい。2000m にも東京コースにも全く良績がない。夏場も使われ続けているし、流石に苦しいだろう。
マイソールサウンド
タマモクロスの仔は短期間にぐっと上昇して、その後調子を落とすとそのまま終わってしまうことが多い印象があるが、この馬はそこから立ち直ってまた重賞をふたつ勝った。勢いがある時に臨んでいるのであれば、とは思う。今春の安田記念はまさにそうだったわけだけど。
アドマイヤグルーヴ
京都大賞典は悪くない内容だったが、春一連のレースを見ていると牡馬の一戦級相手では苦しいのかな、と思う。雨も歓迎しない。
サクラプレジデント
中距離での能力はかなり高い。中山記念はハイペースだったとはいえ驚異的な時計だ。休み明けにも強い。ちょっと怖いが、ここまでは手が回らない。今回鞍上に松永を起用したようだが、これは謎。最良な選択だろうか。
ローエングリン
前振りでは不利な材料しか並べなかったが、◎。本命。この馬はこの距離でこそ最良のパフォーマンスを見せられるだろう。良馬場なら前後半を58秒5−59秒5。これで1分58秒だから、全体では毎日王冠に12秒足せばいい。不利な材料があまりに多いからこそ、昨年の暴走劇が記憶に新しいからこそ、この馬のペースで走れる筈。重馬場が苦手、ないし未知数な馬が多い中、この雨も天の恵みだろう。
ナリタセンチュリー
前走は派手に勝ったが、キャリアが浅いとは言えそれ以外は実績らしい実績がない。2000m の金鯱賞大阪杯ではそこそこ速いペースで差し脚を使えずに沈んでいる。このレースの流れに向くかどうか。父トニービンに敬意を表して△まで。
シルクフェイマス
宝塚記念からぶっつけだが、その宝塚はタップダンスシチーと勝負に行き、そのまま2着を死守する素晴らしいレースだった。2000m が久しぶりなのは気になるが、能力はこのメンバーでも相当高い方の筈だ。状態さえまともなら勝負になる。雨はなんとも言えないが、▲。
ゼンノロブロイ
この春、この馬を含む4歳馬4頭がターフの主役だった頃は、この馬はその中ではやや落ちるぐらいの評価だったと思う。そこからこの馬がしたことと言えば春天の2着と故障しなかったことぐらいか。京都大賞典は悪くなかった。ペリエが乗るのもいい。でもこの人気は率直に売れ過ぎだろう。
ヒシミラクル
実績断然。力は明らかに一番上だろう。最近のこのレースの性格上、距離も大丈夫。まともなら本命でもおかしくない。13ヶ月ぶりは厳し過ぎる。よほど人気が落ちればちょろっと買ってもいいかも知れない。
バランスオブゲーム
休み明け番長。とうとう休み明けにGIに出てきた。今年は2ヶ月おきにレースに出ており、つまり陣営も使い方をつかんだのだろう。距離も重馬場もいい。GIで好走できるとしたらここしかあるまい。脚質的に、ローエングリンにとっては厄介なのだが。行った行った期待で○。
リンカーン
4歳馬買うならこっちじゃないかと。休み明けは有利ではないだろうが、ゼンノロブロイと馬も鞍上も力は大差ないだろうと思う。重馬場も上手。相手からは外せない。△。
ダイワメジャー
すごく影の薄い皐月賞馬。前走はどうしようもない負け方だった。逆に良化の余地も大きそうでちょっとだけ気になる。あの東京優駿でも先行して大負けしてない、ってのは馬鹿にしたもんじゃない。とはいえ実績はなさ過ぎる。通じると考える理由もない。

馬券は馬連しか考えていないので◎から他の6頭へ。縦目は買わない。3連単を買う人は、98年以降は6回中4回毎日王冠組が3着に来ていることを頭に入れておくといいかも知れない。おそらくスタミナが要求される流れで伸び切れないマイラーが、3着にとどまることが多いのではないだろうか。
この予想は、とらっくばっく競馬:天皇賞秋に参加する心算でしたが、2回試して届かなかったので一旦諦めています。しています。負け馬さま、有難うございます。