黄昏通信社跡地処分推進室

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三日坊主新馬チェック(35)

オープン

京都02-13-11R(T18) きさらぎ賞(G3):コンゴウリキシオー(牡・父 Stravinsky/母 Principium)
おさらい。未勝利→くすのき賞(500万下)→ここ、と3連勝。父はジュライカップナンソープステークスの勝ち馬だが、距離に融通は利きそう。時計自体はそこそこ速いのだが、なんかだらっとしたペースで最後の1ハロンも落ちていたりするので、ラップ自体はかなり弱いと言っていいと思う。皐月賞にしてもNHKマイルカップにしても足りない部分がありそうで、トライアルで稼ぐのが一番よさそう?

500万下

東京02-12-9R(T24) ゆりかもめ賞アスカロン(牡・父ブライアンズタイム/母パムシ)
これで (31) に次いで2連勝。前回は「重馬場は巧いね(大意)」とか「ダート向きじゃねえ?(大意)」とかさんざん書いたけど、今日はスローの流れを11番手から外に持ち出してごぼう抜き。よく言えばスケールの大きい、悪く言えば大雑把なレースで楽勝。時計は大したことないが上がりは速く、素質はありそう。少なくとも芝の良馬場も問題ないことはわかったので、こうなると牝系が活力あるのはいい感じ。ブライアンズタイム久々の大物かも。トライアル次第では本番でも楽しめそう。
東京02-13-7R(D14):ポライトストーン(牝・父アフリート/母ノーザンテースト
この馬も2戦2勝。ハイペースの4番手ながら、直線外に出すとしっかりした末脚で伸びて快勝。時計も悪くなく、下の9Rよりも内容は上だったかも知れない。 (30) では時計が遅いことを理由に「上で通用する要素はない」とまで書いているが、距離短縮で変わり身を見せた。というか全姉が短距離馬な時点で「この馬も短距離馬なのでは?」という発想に至らない辺りはちょっと絶望的だと思う(おれが)。流石に上ではきついかな、とは思うが楽しみはある。
東京02-13-9R(D16) カトレア賞:ダイワキングコン(牡・父 Victory Gallop/母ブラッシュウィズテキーラ
名前の由来が気になる馬。ハイペースを3番手で楽に追走して、直線も逃げ馬を可愛がるような乗り方だったが、そうこうしているうちにもう一度突き放されてしまい、やっとの思いでもう一度つかまえたら外から追い込み馬に強襲される、というさんざんなレース。それでも勝った、とは言えるのだがなにせ時計も平凡で価値は微妙。血統は完全にヤンキー(Hoist the Flag の4×4がイカす)で、増沢先生は「この後は芝を試してみたいし弥生賞」とかおっしゃってますが、芝はデビュー戦で大敗してます(パレスワールドに負けている)。うーん。個人的には芝ダート問わず上では無理っぽい。そしてどっちかと言われればもちろんダート。
京都02-12-10R(T12) 寒桜賞:エネルマオー(牡・父リンドシェーバー/母タカノバレリーナ
ものすごく久しぶりの登場((10) 以来)。といっても500万下では常に上位争い、という印象ではあった。好スタートから控えて5番手の最内、直線外に出すと馬場の三分どころを巧く通って押し切る。少し先頭に立つのが早くてしんどい展開だったと思うがよく辛抱した。展開にはやや恵まれたかも。あと馬場がだいぶ荒れてきたのもこの馬にはいいのだろう。リンドシェーバー×オジジアンでいかにも力任せの短距離馬で、時計のかかる芝がベスト。そういう条件なら上でもやれるかも。母の半姉にはグレイスナッキー(父ナトルーン)が居るそうです。懐かしいね。
京都02-13-7R(D14):ベストマインド(牡・父エリシオ/母ソロシンガー)
上でうっかりものすごくとか書いちゃったけどこの馬は殆ど開闢以来((2) 参照)の登場。ハイペースを4番手の内でじっと追走して、直線は離されかかるが諦めずに伸びて差し切る。5連敗でストップ。巧いレースをした。時計も悪くない。初ダートだったのだが、芝で頭打ち気味だった成績を考えるとダートの方がいいのか。あまりダート向きとも思えない血統だが……。どのみち上ではたぶん苦しい。様子見。
小倉02-12-10R(T20) あすなろ賞:オープンエアー(牡・父ダンスインザダーク/母プレイアローン)
メジロバリニーズとタガノヒロインが出ていたのでちょっと注目レースだったが、そんなこととは関係なくオープンエアーが鮮やかな差し切り勝ち。逃げ馬が荒れた馬場を気にして四角で内を空けるところを綺麗にすくった。馬場がいいようなのでペースを考えると時計は物足りない。ちょっと低レベルな一戦。赤木は好騎乗だった。「切れ味勝負になっては厳しそうだったので、内目は荒れていたけど、3コーナーからは敢えてインを突いて仕掛けた」とのこと。ダンスインザダーク× Lyphard で、確かにずぶそう。上では通用しないだろう。

新馬

東京02-12-5R(D14):ニシノアグレッシブ(牡・父グラスワンダー/母リフカ)
中団の後ろ、インコースを追走。かなりのハイペースになり、後方追走の馬も脚をなくす展開になるが、この馬だけは外に出すと諦めずに渋太く伸び続けて差し切った。時計は可もなく不可もなく程度。母のリフカはザベリワン、ソヴィエトスターの半妹にあたる。半兄ニシノコンサフォスは5歳にしてまだキャリア4戦だが、うち3勝という抜群の素質馬。グラスワンダー× Lyphard ×ヴェンチアなので、芝に向いても不思議ではない。ちょっとだけ期待。
東京02-13-5R(D13/filly):テンイムホウ(牝・父ラムタラ/母ラッキーダイアリー)
ハミ吊り。(←競馬ブック風。*1)逃げ馬の直後の内目4番手、やや速いペースを楽に追走、直線は先行3頭の外に出すと楽に差し切る。時計は水準より速く、なかなか好い内容だった。父ラムタラ。なんとなく物悲しい。後だしじゃんけんになってしまうけど、ラムタラの購買はリスクが高すぎる賭けだったと思う。この馬は母の父もジャッジアンジェルーチ*2という辺りが物悲しさを倍増させる。ノーザンダンサーが3・5×4とかになるみたい。もう少し長い距離の方がよさそう。上でもやれていい。
東京02-13-6R(T18):ユメロマン(牡・父ジェネラス/母サクラトキメキ)
静内農業高校の生産馬が勝った、ということで話題になっているこの馬。スローの好位で折り合って最内から抜け出す、中々効率のいいレースをした。時計も上がりも平凡で、正直内容には見るべきところがあまりない。ジェネラス×アンバーシャダイ×サクラユタカオー、だから芝の中距離向きだろう。近親にはマイネルマクロスサクラスピードオーと若干破滅型のスピード馬の名前が見える。上では苦戦するだろう。
京都02-12-5R(D18):マルブツシルヴァー(牡・父シルヴァーチャーム/母ノーヴェルインカウンター)
スタートちょっとあおって最後方から。ご多分にもれずどスローだったが、向正面で仕掛けて上がって行くと三角過ぎには先頭に立つでたらめなレース。これで9馬身ちぎっちゃうってんだから他馬はやってられない。上がりも速く非凡なレース。そこまで時計が速いわけではないがペースも考えれば仕方なかろう。最近しょっちゅう出ているアメリカの二冠馬シルヴァーチャームの仔で、母の父が Woodman なので Buckpasser を3×4で持つ、ちょっと珍しい血統になっている。乗っていた武兄によると「ダートがうまそうなフットワーク」。Poker 、Woodman と入るのだから芝に向いてもおかしくないとも思うのだが……。少なくともダートなら上でも勝ち負け。芝でも走ってみて欲しい、かな。
京都02-12-06R(D12):セイウンプレジャー(牡・父 Sea of Secrets/母 T.V.Jingles)
ものすごくいいスタート。そこからスピードに乗れず5番手まで下がるが、ペース自体は遅いと読んだのか武兄は押して前について行く。それでも四角を回るところでは突き放されて流石にこれはきついかというほど差がついてしまう。しかしそこから直線実に鋭い脚を使い、逃げ粘るサラトガヴィーナスをきっちり差し切ってしまった。時計は平凡だが上がりが素晴らしい。武兄のペース判断の的確さも光った。血統はよくわからないんだが父は Storm Cat ×ミスプロ。母父は Stop the Music、母母父は T.V. Lark だとか。スピード豊かでダート向き、という見たままの適性か。上でもやれそう。
京都02-13-6R(T18):ビッグプラネット(牡・父ブライアンズタイム/母ロンドンブリッジ)
ロンドンブリッジの仔、ということでダイワエルシエーロの半弟。父がブライアンズタイムに代わったが、母の影響が強そうなレースぶりで、スタートよくハナに立つと平均ペースでそのまま押し切ってしまった。直線でも手前を変えなかったようで、やはり気性にやや難ありか。スタミナ自体はありそうだから、中距離で早目早目のレースなんぞしてくれると楽しそうなんだが(おれが)。時計はこんなもんだろう。上でも通用する力はありそう。あとは使うごとに賢くなるか入れ込んでくるか。
小倉02-13-4R(T20):メルシーエイタイム(牡・父チーフベアハート/母マチカネカルメン
前半は「ハミをなかなか取ってくれなくて(武英智)」中団。向正面半ば過ぎから外を追い上げて二番手につけると、直線早目に逃げ馬に並びかけて押し切った。スローペースだったが上手く4ハロン分脚を使わせていて、これは好騎乗。時計はまあ平凡。血統は母の母がシンボリフレンド(シンボリルドルフでも可)の全妹で、母の父はスリルショー。まず芝向きで、おそらく阪神より京都、2000m より 2200 や 2400、って感じだと思う。上では厳しそうだがちょっとだけ楽しみ。

*1:競馬ブック:あとで競馬ブック見たらほんとに一文目にこう書いてあって面白かった。

*2:ジャッジアンジェルーチ:「社台が誇る失敗種牡馬((C)血統徒然)」。代表産駒はゴーカイとフライングコラム。