黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

中国の高速鉄道事故、もちろん驚いたことは驚いたのだけど、あり得ないことが起きている、みたいな感覚はなかった。
近年の経済好調を背景に国家の威信をかけて作りまくっていた高速鉄道が、しかし買い集めた継ぎ接ぎの未消化な技術に支えられていたためについにひとつの破綻を起こした、というのはベタ過ぎるほどベタな物語だ。その後の事後処理も復旧までの速度も常識では考えられないスピード感で、そこまで含めて「ああ、中国というのはこういう国家であるよな」というのが正直な感想だった。事故車両を埋めてみたり掘り起こしてみたりに至ってはもはやわざとやってんのかと思うほどである。無論巻き込まれた人には気の毒というほかはなく、せめて賠償や補償が常識的に行われればよいと祈るばかりだが。
事故に関連することで感心したのはここ数年の高速鉄道敷設の速度で、安全性がなおざりとかそういう以前に並の国家だったらあんなスピードで作るのは物理的に無理だと思う。土地の取得が絶対に追い付かない筈だ。流石土地の私有を認めてない国は違う。直接は関係ないところでまでそんなことを感じたあたりに、なにか象徴的なものを感じた。