黄昏通信社跡地処分推進室

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パンはなぜふくらむ?

息子が区のイベントに当選して、東京農業大学でのワークショップに参加。「パンはなぜふくらむ?」というのを小麦粉の観点から調べるというテーマだった。階段教室と実習室をくっつけたみたいな部屋で、子供たちは実験室で実験し、親は階段教室部分で見ていることができる。時間的にパンを焼くのは難しいので、

  1. 薄力粉と強力粉でそれぞれパン生地をつくり、メスシリンダーに入れて一次発酵でどれぐらい膨らむかを時系列で記録する。
  2. 水にドライイーストを溶かしたものと、水にドライイーストと砂糖を溶かしたものをそれぞれジップロック(袋のやつ)に入れて、どれぐらいガスが発生するか見る。
  3. 四種類の粉(薄力粉、中力粉、強力粉、米粉)をそれぞれ水とこねて、よく練ってからさらしに包んで水で洗い、さらしに残った固体の重量を粉の種類ごとに比較する。

という三つの実験を行った。イーストが(砂糖を食べて)ガスを出すからパン生地はふくらむ。しかし膨らむためにはそれだけではだめで、生地が泡状の気密構造を作らないとガスが抜けていってしまう。そのためにはグルテンが必要で、粉の種類はまさにそのグルテンの含有量によって分類されている。というような話だった。息子が担当した生地は米粉だったそうで、米粉にはグルテンがないから洗うと全部流れてしまう……。ちょっと気の毒。
息子はこちらが驚くほど楽しそうにやっていて、それはすごくよかった。倍率五倍以上という狭き門だったらしいので、幸運だった。



農大の正門脇の大木が台風でやられたのか、根っこからぼこっとほぼ真横に倒れて根元でずばっと切られていた。切り口もまだ白く、生々しかった。根の部分はコンクリートごとめくれてしまっていて、しかしそれにしてはめくれた範囲は狭く、もしかすると木としてはだいぶ弱っていたのかもしれない。