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らくだい魔女・ザ・ムービー(そんなタイトルではない)

この日は息子が乗り鉄活動。鶴見線の大川支線に乗るのだという。大川支線、今は朝と夕方しか走っていないらしく、朝を逃すと夕方しかないし、夕方乗ってから帰ってくると遅くなってしまうのでつまり朝しかない。ということで始発に乗って出かけて行った。4時台にひとりで起きて出て行ったのだから大したものというか、まあ相当好きなんだろうな。おれはそこまで乗り鉄ではなかったのでなんかちょっとまぶしい。
さて置いていかれる娘、さすがに気の毒なのでちょっとどこかに連れて行ってやることに。おりしも愛読している「らくだい魔女」のアニメ映画(公式サイト)が公開されるとのことで、観に行くことにする。調べてみると03-31の公開で、すでにかなり上映館/回数が減っている。しかも朝イチ一回しかないみたいなみたいなところもけっこうあって、現実的な時刻にやってるのは立川か池袋ぐらい。池袋が午後からでまあまあ行きやすいので池袋にした。新宿に出て埼京線に乗り換える。はぐれると困るので手をつなぐが、これもいつまでつないでくれることやら。映画館はマジック・ザ・ギャザリング勢的にいうとちょうどアメニティードリームの隣のブロックの建物である。いわゆるシネコンで、定員81名というこぢんまりした箱での鑑賞となった。
映画はいちおう第2巻『らくだい魔女と闇の魔女』が原作で、多少違うところもある、というぐらいの感じらしい。銀の城のプリンセスである主人公のフウカは母親も伝説的な力を持つ強力な魔女だが、本人は魔力は高いもののコントロールが苦手、どじで集中力も続かない“らくだい魔女”。一方親友である緑の城のプリンセスのカリンは勉強ができてお菓子作りも大得意、魔法もばっちりの完璧少女。これにフウカの幼馴染:青の城のプリンスのチトセ、そして黒の城のプリンス:キースが主要な登場人物。かつて闇の魔女メガイラが封じられた腕輪をフウカがうっかり身に着けてしまい、メガイラによってカリン、チトセ、キースともどもメガイラの作り出した異世界に引きずり込まれる。元の世界に戻るために四人は力を合わせてメガイラに立ち向かう。
強引というか、よくわからない展開もあったものの、登場人物をわりと丁寧に描いて、主人公の成長(とその限界)があり、最後は悪に立ち向かって倒し、と王道の展開で、イントロダクションとしてはよかったのではないかと思う(といってもまあ、続編が作られるかというと……という気もするけれど)。あとよかったのは、最後メガイラをやっつけた後にフウカが見せる優しさで、これは冒頭の学園パートの勉強のシーンでのフウカの科白からつながっていて、まだ未完成なフウカの持つ明らかないいところがあらわれていてよかったのだった。