黄昏通信社跡地処分推進室

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つらいニュース

ツアー・オヴ・スロヴェニアの最中に、エウスカルテル・エウスカディが積んでいた自転車もろとも機材車を盗まれてしまったそうだ。翌日の最終第5ステージはリタイア。
https://twitter.com/euskaltelteam/status/1670374202589818880

ツール・ド・スイスではジーノ・メーダー(バーレーン・ヴィクトリアス)がゴール前の長い下りで落車、というかコースから飛び出してしまい崖下に転落、そのまま亡くなったとのこと。
https://www.cyclowired.jp/news/node/385984

たまたま似たようなタイミングで流れてきたけど、サイクルロードレースにまつわる、全然違うベクトルの辛いニュースが二本続いた。広くいえば二本ともロードレースの安全対策の話で、前者は高価な機材を使いながら潤沢とは言えない資金で運営しているプロのチームが自分たちの財産をどう守るか、後者はますますスピードが出るようになっているレースの中で選手たちの命をどう守るかという話だ。そしてそこには山の中の一般道を200km以上使って、そこに自由に客が出入りしていいという形態でレースを行うというサイクルロードレースならではの特殊事情がある。時には100km/h近いスピードを出しながらペラペラのサイクルジャージ一枚で競技に挑む選手たち。栗村修氏が「現代のプロスポーツとして本当に正解なのかと。」と(後者に対して)つぶやいていたけど、まあそういうところはある。
上で書いたような開催形態を変えることができない限り根本的な解決はたぶん無理で、そしてまあ変えることはできないだろうから、盗難も、死亡事故も、あるいは今回は関係ないけど観客と選手との接触事故も、完全になくすことはできないのだろうと思う。だけど、無理だというところで止まっていて、少しでも減らすためのなにかをしているようにはあまり見えないというところは問題なのかもしれない。前へ進むための努力を見せることこそが、栗村氏のいう現代プロスポーツのあるべき姿なのかなと。