うわ、大上段。
痴漢が一向になくならなくて被害者がたくさん居て打つ手が無い、という状況で女性専用車両は（限定的とはいえ）ひとつの解答には違いないのだと思う。恩恵を受ける人は沢山居る。
だけど、問題は山積み。
根本的に歪な解決手段だということ。たぶん差別。差別ってのは完全になくせるものなのか、というのはあるけど。あと、たとえ差別でもその方がうまく行くのならあり※、ということはあり得るのかも知れない。畜生、ちゃんと考えたことないな。直観的には「これ（※）をありとしてしまうと危ない」とは感じる。
本質的な解決にはなっていないこと。全ての女性が女性専用車両に乗る筈もなく、痴漢の対象が女性に限られる筈もなく。痴漢も冤罪もなくなりはしない。
既に導入されている関西で特に痴漢の被害件数が減ったという統計が見られない、という話を見たが（ソースあいまい）、これは鵜呑みにするのは危険。多分だけど、痴漢は顕在化しない件数の方がずっとずっと多い。そして、この後は偏見になってしまうけど、顕在化させることができない被害者の女性こそが、女性専用車両に乗るんじゃないだろうか。だとすれば、潜在的には件数が減っている可能性は充分あると思う。これを具体的に数字にするのは難しいだろうが、考察の余地あり。
当事者にはわりと歓迎されている、んじゃないかと思う。それはいいことだ。でも、差別だと認めるとするなら、優遇される方が喜ぶのは当たり前で、それでいいのか？ ともとれる。
痴漢専用車両導入すればよくねぇ？ その中では触り放題。
「『女性専用車両に乗らない女性は痴漢に遭ってもいいと考えている』ってことにならないか」
心配はわかるけど（そしてそういう心情的なものがこの際結構重要なのも解っている心算だが）若干ピントの外れた議論のような気がする。ごく極端に言えば、じゃあこれまでは電車に乗ること自体そうだったのでは？ と。そうではなかろう。現実的には、こんな理屈が無くても痴漢行為ははたらかれるし、理屈があってもそれで痴漢行為をはたらく奴も居ないだろう、と。これはちょっと乱暴すぎるかな。
Ｔさんが「女性専用車両は踏ん張る人が居ないから加減速の時人が倒れやすい」と言っていて、それはやってみないと中々想像がつきにくい副作用だろうな、と思った。WWW 上でも同様の報告はいくつか見られる。
他に有効な手段が考え出されていない以上、ぎりぎりありなのでは。
わかってる。諸悪の根源は痴漢なんだ。通勤ラッシュがその生息環境を支えてる。その辺がなんとかできればそれに越したことはない。それは忘れてはいけない。すぐになんとかなるようなものではないとしても。
ばらばらだけどとりあえずこんなところ。第６段落と第８段落だけ読んでもらえればまあ。Ｈも書いていたけど、Wikipedia はよくまとまっている。
→女性専用車両 - Wikipedia
