黄昏通信社跡地処分推進室

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時差ぼけ

起きたら 11 時でびっくり。完全にジェットラグだ。それでも無理矢理気味に海とプールに行ってみたり。自分の背泳ぎの下手さに呆れる。素で水飲んだよ。プールなのに。

ツアー

今日はオプショナルツアーでマウナケアへ。マウナケアはハワイイ語で「白い山」という意味なので、「マウナケア山」とするとマウントフジサンでありここでは「山」は付けないこととする(マイルール)。現地のガイドが日本滞在歴の長いアメリカ人だったんだけど、この人がテンション高くて参った。知識は広汎で話も面白かったのだが、いちいちリアクションを求められたので結構くたびれた。

サドルロード

マウナケアとマウナロアの間を通るのが「サドルロード」。ここを「鞍」だと言い張るのなら世界最大の「鞍部」ってことになるかも知れない。まあ鞍部とは定義が違うか。攻撃機から車両を守るために道がジグザグになっているとか(爆撃されたら同じだと思うのだが)、行けども行けどもパーカー牧場とか、そのパーカー牧場で牛一頭 35000 円とか、そんな話を聞く。

マウナロア

こちらは「長い山」という意味らしいが、その名の通り裾野がおそろしく広い。緩やかな稜線が麓から殆ど傾斜を変えずにずーっと続いていて、どこまで大きな山なのだと思わされる。実際には常識的な高さで終わっているのだが、この日は上の方が雲で見えず、遠くから眺めているだけで圧倒されるほどだった。この島のかなり大きな部分をこの山に由来する溶岩が占めている。海の底から続く恐ろしく大きな岩の塊。

オニズカセンター

標高 2800m に位置するビジターセンター。この程度なら殆どの人は高度障害が出ない。ここで休憩して飯を喰って高度順応を行うというわけ。ついでにTシャツ買っちゃったりして思う壺の巻。この近くに銀剣草という珍しい植物が生えていると言うので見に行ってみた。灰緑色の細長い葉が密集して縦に伸び、陽光をはじくと確かに銀色のつるぎのように見える。silver sword とはよく名付けたものだ(ぎんのつるぎっていうとなんかファイヤーエムブレムとかみたいだが)。しかし写真に撮るとその美しさがなかなか捉えられない。そのもどかしさもふくめて心に残る。

山頂

寒い、が、気温は摂氏5度ほどでガイドさんによると「特別あたたかい」のだそうだ。期待したほど沢山は天文台は視界に入らない。下方に雲が出て下界の眺めは楽しめない。しかし沈みゆく夕日の美しいこと。溶け出しそうににじんだ赤く鈍い輝きのかたまり。澄んだ空気を通して長い光が届き、はるか東の空までを染め上げる。見る間に雲の中に没していった。

星空観望

ビジターセンターのところまで下りて星を見る。流石にシーイングはよく、日本でなら最上級と言える星空だった。ただ、あるガイドブックではキラウェア辺りの人気のないところの方が星がよく見えたなんて記述も見た。周囲に灯りが多いしなまじ高い分光害も受けやすいのでさもありなんと思う。緯度はそれほど低くないのでさして見える星は変わらないが、今の季節だとアケルナル*1がよく見えて中々嬉しかった。ガイドがカノープスだと言っていたので鵜呑みにしていたのだが間違いっぽい。考えてみるとおれが清里カノープス見た時は 11 月下旬で夜半も過ぎてたわけで、いくら緯度が低くても 19 時とかに見えるわけがないのだった。ともあれ久々の星空を超堪能。望遠鏡にいくつか天体を入れてもらったり、双眼鏡を借りてすばるを見たりした。すばるは双眼鏡に限りますな。もっと見ていたかったけど、1時間 15 分ほどで撤収。

ガソリン

レギュラー(多分有鉛)1ガロンで 2.7x ドル〜2.9x ドルぐらいだったっぽい。無鉛でもガロン辺り +20 セント程度。安いねえ。

*1:アケルナル:エリダヌス座のアルファ星。「河の果て」という意味で、その名の通りエリダヌス座の端に位置している。東京からは見えない。