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NFL 2021 -- Week 13

BYE はパンサーズ(5-7)、ブラウンズ(6-6)、パッカーズ(9-3)、タイタンズ(8-4)。まだこれで全部じゃないみたい。なげーな。

Dallas Cowboys (8-4) @ New Orleans Saints (5-7)

サーズデイナイトフットボール
セインツはとうとうテイサム・ヒルを先発 QB として送り出してきた。シーミアンは三連敗もさることながら内容も悪かったので、妥当な決断ではないかと思う。そのセインツが二本目のドライブで最初にチャンスを掴むが、56 ヤードのキックを K マーハーが失敗。返しのドライブではカウボーイズもギャンブルに失敗するが、結局先制したのはカウボーイズプレスコットからクーパーへのロングパスと、シーディー・ラムへのラテラルパスからのロングゲインで敵陣1ヤードまで進むと、プレスコットからエンドゾーン右隅へ絶妙なパス。これをギャラップが空中で回転しながら捕り、両足を残してタッチダウン。セインツも返しのドライブですかさず追いついたが、カウボーイズは前半のうちに FG を二本追加して 13-7 で折り返した。

後半最初の攻撃でヒルはすごいプレイを見せる。スクランブルで抜け出すと、身体を低くしてタックルしてくる DB をひらりと飛び越える。普通ハードルしても脚とか当たっちゃうものだがノータッチの見事な飛越だった。これで一気に敵陣へ。ただエンドゾーンまでは行けず、FG で 13-10 とするにとどまる。パントを三本挟んでカウボーイズの攻撃、ここでポラードの 58 ヤードの爆走が飛び出し 20-10 と突き放した。この後はまたお互いパントが続き、さらにはプレスコットが投じたロングパスがラティモアインターセプトされ、セインツに攻撃権が巡ってくる。そろそろ点が欲しいタイミングだったが、このあとヒルは悲惨なパフォーマンスを見せてしまう。1Q 途中にボールを投げた時に投げ終わった後の手がディフェンスの腕に当たってしまい右手中指を痛めていたのだが、その影響かインターセプトを連発してしまうのだ。試合時間で四分強の間に三回のインターセプトを喫し、最後の一本はピック6となった。27-10 となっては勝負あり。直後に一本タッチダウンを返したが大勢に影響はなく、カウボーイズが 27-17 で逃げ切った。

カウボーイズは地区優勝はまあほぼ確実、プレイオフでどこまでというところだが、はまれば勝ち上がれそうな雰囲気はある。セインツはプレイオフは苦しくなった。ヒルは 101 ヤード走っていてそれは素晴らしかったのだが、怪我が痛く、インターセプトもそれに起因しているとすれば次週以降もどうなるかわからない。しかしいずれにしても蟹は帰ってこないのだし、シーミアンよりはましな気はしないでもない。いずれにしても悩ましいところだ。

最終スコア:DAL 27-17 NO

Arizona Cardinals (10-2) @ Chicago Bears (4-8)

1Q だけ見たのだがベアーズは悲惨なもので、ドルトンが最初のパスをインターセプトされ、返しでタッチダウンを奪われ、その返しでもインターセプトを喰らい、そのさらに返しでタッチダウンされていた。その割にはそこまで悲惨なスコアじゃない気もするけど、ドルトンは結局 2TD/4INT とかだったらしい。まあここで毎回勝てるようなら苦労はしないわけだが。
カーディナルズはマレーとホプキンズがどちらも三試合の欠場から戻ってきて活躍。間に BYE もあったので四週間、いいリフレッシュになったかもしれない。その間をコルト・マッコイで 2-1 と勝ち越せたのは嬉しい計算外で、地区優勝へ向けてだいぶ有利になっている。次週ラムズに勝てればほぼ決まりだろう。

最終スコア:ARI 33-22 CHI

Tampa Bay Buccaneers (9-3) @ Atlanta Falcons (5-7)

見てません。意外性はない結果と言えましょうか。今季のアトランタ、五勝してるとはいえ負かした相手はジャイアンツ、ジェッツ、ドルフィンズ(覚醒前)、セインツ(without 蟹)、ジャグァーズなので……。スタッツ的にはコーダレル・パターソンの 13att-78yds が目立っている。好きな選手なので頑張ってほしいですね。バッカニアーズはブレイディが 4TD と絶好調だった模様。地区優勝はほぼ確定か。

最終スコア:TB 30-17 ATL

Jacksonville Jaguars (2-10) @ Los Angeles Rams (8-4)

見てません。まあ大方の予想通りというか、もう少しひどいというか。ラムズは三連敗でストップ。立ち直るいいきっかけになったかも知れない。ヴォン・ミラーも無事チームに合流したようだ。ジャグァーズには言うことがない。

最終スコア:JAX 7-37 LAR

Baltimore Ravens (8-4) @ Pittsburg Steelers (6-5-1)

ロスリスバーガーが今季限りでスティーラーズを去ることを表明した。今季が複数年契約の最終年。昨年あれだけ絶好調で臨んだプレイオフでブラウンズ相手にまさかの自滅をやらかして、もう戻ってこないのではないかという印象すらあっただけに、きりのいいところでの実質的な引退宣言はさほど意外ではない。
とはいえまだシーズンは終わっていない。スティーラーズも苦しいとはいえプレイオフが不可能という星でもない。地区内最強のライバルに対して、あと二試合、できればどちらも勝って終わりたいところだ。
レイヴンズは最初のドライブをエンドゾーンでのインターセプトで終えると、1Q 後半、スティーラーズのパントがレイヴンズの半ヤード地点でサイドラインを割ったところから、10 分半の超ロングドライブを展開する。短いパスをよく決めて 99.5 ヤード進み切ってのタッチダウン。パントもすさまじかったがそれをものともせずフィールドをほぼ端から端まで進み切ったレイヴンズもすごかった。スティーラーズは FG を一本返して、7-3 で折り返し。

後半もレイヴンズがフィールドゴールで先手を取るが、スティーラーズはパントを挟んで次の攻撃で4プレイでエンドゾーンを陥れる。クレイプールが短いパスを受けてからよく走って 40 ヤードゲインすると、次のスナップでロスリスバーガーががら空きのディオンテ・ジョンソンへロングパスを通してタッチダウン。PAT に失敗して、10-9 となった。このあとレイヴンズはフィールドゴール止まりで、スティーラーズは一気に逆転したいところだったが 25 ヤード地点で止まってしまい、七分強を残して FG を蹴る。これで 13-12。
返しのドライブでスティーラーズディフェンスはジャクソンをサックし、スリーアンドアウトに切ってとる。そうして得たチャンスを、今度はロスリスバーガーが短いパスでじっくり進めて、三回の 3rd ダウンを乗り越えてタッチダウンまでたどり着いた。さらに値千金のツーポイントコンヴァージョンも成功させ、13-20 とこの試合で初めてのリードを奪った。ところがキックオフがアウトオヴバウンズになってしまい、レイヴンズは 40 ヤード地点から同点を目指すドライブを開始する。途中ジャクソンはサックされて 3rd&14 という状況も作るが、中央のブラウンへロングパスを通して更新。最後も 3rd&6 からワトキンズへタッチダウンパスを通し、残り 12 秒で 19-20 とした。
ここでレイヴンズはツーポイントコンヴァージョンを選択。PAT を決めてもオーヴァータイムで勝てるかは正直五分五分で、NFL のツーポイントの成功率はほぼ五割。だから余計な消耗を避けるためにもこの1プレイで決めるという選択はありだと思う。コールは右のフラットへ走る TE アンドリューズへのパス。プレッシャーを受けながらジャクソンが浮かせたボールはアンドリューズの右手の指先に当たってはじかれ、フィールドに転がった。

ということで、スティーラーズはなんとかプレイオフ戦線に踏みとどまった。4Q に見せた集中力は見事で、ロスリスバーガーも開き直って力を出せた面もあると思う。とはいえまだ 1.5 ゲーム差、地区優勝に届くかどうかは微妙なところだ。こうなるとライオンズとのあのくそみたいな引き分けが悔やまれる。レイヴンズは敗れたが、幸いベンガルズも負けてくれたのでまだ1ゲームリードしている。地区優勝がならなくともプレイオフには届きそうには思う。

最終スコア:BAL 19-20 PIT

Denver Broncos (6-6) @ Kansas City Chiefs (8-4)

サンデーナイトフットボール
時間がないので簡単に。ブロンコズがチーフス相手にロースコアのゲームを挑み、それは目論見通り行ったのだけど結果は伴わなかったという試合。2Q に自陣3ヤードから 88 ヤード前進したドライブがあったのだけど、最後 4th&2 を取れず手ぶらで帰る羽目になり、結果的にはそこが勝負の分かれ目にはなったか。後半はインターセプト、パントのマフ、インターセプトと続いてしまい点差をいっこうに詰められなかった。チーフスはそれでも 22 点しか取れなかったわけだからブロンコズはよく守っていたといえる。ToP はブロンコズの方が 33 分と長かったぐらいで、いくらボール持っても点取れないとだめだよな(あたりまえである)。
チーフスは地区首位を守り、星の上では AFC 全体のトップとも並んだ。ブロンコズはプレイオフボーダーの下に落ちた。

最終スコア:DEN 9-22 KC

New England Patriots (9-4) @ Buffalo Bills (7-5)

マンデーナイトフットボール
めちゃくちゃ風が強い日で、ロングパスを通すのは難しいかなというコンディションだったが、ペイトリオッツは徹底してランをコールした。マック・ジョーンズが試合を通じて投げたパスは三本で、うち決まったのは二本で合計 19 ヤードのゲインだった。ビルズは普通にパスを投げていたがやはり苦しく、アレンの成功率も 15/30 とかだったので勇気をもってランをコールし続けたペイトリオッツの作戦勝ちということにはなろうか。ペイトリオッツはディフェンスもよく頑張って、最後はレッドゾーンまで入られたがタッチダウンを許さなかった。
というわけで直接対決の一本目は敵地でペイトリオッツが先勝&1ゲームリードした。地元で負ければチャラになる差ではあるが、逆に言えば次やられてもやっとチャラでしかない。大きな一勝となった。ビルズはちょっとオフェンスがうまくいっていない。プレイオフ行けるとは思うが、若干心配になる敗戦ではあった。

最終スコア:NE 14-10 BUF

Other Games

MIN(5-7) 27-29 DET(1-10-1):やってもうた。最後の最後、0:00 でタッチダウンを決められて逆転負け。そこまでにツーポイントコンヴァージョンを三回失敗していて、ちぐはぐなスコアになってしまった。ライオンズは今季初勝利(364 日ぶりの勝利とのこと)。おめでとう、ジャレッド・ゴフ! できればヴァイキングズ相手以外の時に達成してほしかったけどな! ヴァイキングズはプレイオフがかなり厳しくなった。このあと 5-0 なら大丈夫そうだが、さすがに現実的じゃないしな……。
NYG(4-8) 9-20 MIA(6-7)ドルフィンズ五連勝! どこにも居ない 1-7 からプレイオフ圏内まで這いあがってきた。とにかくディフェンスがよくて、五連勝中の平均失点は 11。七連敗中は 30 を超えていたので何喰ったんだというレベルである。ジャイアンツはダニジョンが首の怪我で出られず、おなじみマイク・グレノンが投げたが、23/44 とぱっとせず、さすがにプレイオフの望みはなさそう。
IND(7-6) 31-0 HOU(2-10):同じ 1-7 まで行ったチームでもこっちは順調に悲惨なテキサンズ。デイヴィス・ミルズが 6/14 でベンチされて、代わりに出てきたタイロッド・テイラーが 5/13。まあ今季が失われたシーズンであることは覆しようもないが、事情が事情だけにつらいもんがある。コルツはジョナサン・テイラーが TD 二本あげてど快勝、ふたたび貯金を1にした。残りがペイトリオッツカーディナルズ、レイダーズ、ジャグァーズ。3-1 したいところだが、さて。
LAC(7-5) 41-22 CIN(7-5)チャージャーズ快勝!……に見えるのだが、2Q 途中では 24-0 まで行ったのが 3Q 途中には 24-22 まで追い上げられて、そのあと突き放したらしく、なにをやっているんだという感じ。まあしかしこの勝ちは大きい。まだ安泰には程遠いが。ベンガルズもこれで 7-5 なのでチャンスは十分だが、この日の負け方はよくなかった。
PHI(6-7) 33-18 NYJ(3-9):ガードナー・ミンシュー!! 今季からイーグルズに移ったミンシューがハーツの怪我で回ってきた先発でシュアーなクウォーターバッキングを披露……したかどうかはわからないが、20/25-242yds-2TD-0INT のスタッツはまことに立派で、いきなり報道が「ミンシューをスターターに?」みたいなこと書いてて笑った。愛されてるなあ。ジェッツはザック・ウィルソンが復帰。前半 18 点あげたが、後半は尻つぼみで完封された。
SF(6-6) 23-30 SEA(4-8):これはナイスいやがらせ……いや、シーホークスが意地を見せたというべきか。ターンオーバーの多いゲームで、どっちへ転んでもおかしくなかったが、4Q はどちらのチームも長いドライブを得点につなげられず、3Q 終了時の得点のままで試合終了となった。ウィルソンは怪我から戻ってからは一番良かったようだ。フォーティナイナーズはプレイオフを目指せそうな雰囲気だったが、ここで落とし穴。
WAS(6-6) 17-15 LV(6-6):ワシントンがまさかまさかの五連勝。これは熱いぜ。序盤はハイニキーのスタッツ見てる分には足りなさそうな試合が続いていたが、ここへきて明らかにスタッツも上向いている。シーズン終盤に向けて例によってへたれてきたレイダーズ相手とはいえ、自らのインターセプトで逆転を許した直後の再逆転は大したものだ。6-6 は充分プレイオフ圏内だ。