黄昏通信社跡地処分推進室

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スーツケースのタイヤ交換 (1)

ニューヨーク出張の帰り、羽田から家まで戻る途中のどこかでスーツケースのタイヤがいっこ壊れてしまった。サムソナイトの奴で父から借りたものだ。タイヤは樹脂製で周りにゴムがかぶせてあるのだが、そのゴムが割れてしまっていた。まあ寿命と言っていいのかもしれないがこのまま返すわけにもいかない。修理を依頼する手もあるがさすがに高く、四つ交換すると 12000 円なのだという。自力で直せないこともないだろうと思ってググってみると、やり方を解説するブログや動画がごろごろ見つかった。みんな自分で直したいのだ。一応書いておくと高いというのは別に不当に高いというつもりはなく、価格自体はごく妥当だと考えている。ただ自分でなんとかできるならなんとかしたいということだ。
壊れたタイヤを外すには軸を切るしかないらしい。これはおれの調べた限りどこを見ても同じことが書いてあった。確かに軸を外せるようにするべき理由は見当たらない。むしろ抜ける可能性があるのはリスクになろう。というわけで先日ホームセンターで金ノコの刃を買ってきた。ステンレスもぶったぎれるというすぐれものだ。タイヤとシャフトは別途手配しなければならないが、まずは外すところから。当然ながらタイヤとブラケットのクリアランスはぎりぎりで、ほんとうであれば軸だけ切りたいのだがタイヤの端の方に刃が入る格好になった。タイヤにはブッシュが入っているのでブッシュごと切る羽目になる。王道はなくただひたすらごりごり手を動かすしかない。愚直に 30 分ばかりやっているとすこっと切れる。この日はいっこ外したところで終了。

ドローン!

近所の公共施設で地元の? NPO が主催する小学生向けドローン体験イベントがあって、平日だが妻が仕事の日なのでおれが有休をとって行ってきた。息子が誕生日プレゼントに迷っていたタイミングでちょうどこれのチラシが来て、行きたいというし使ったドローンは持って帰れるというので、そこそこ参加費はかかるのだけどじゃあプレゼント代わりにということで申し込んだもの。イベントの流れとしては、スライドでドローンの仕組みを簡単に説明して、それから各参加者にドローンを配り、ゲストのドローンレーサーの人たちが来てちょっと質疑応答、班に分かれてドローンを飛ばす練習、最後にドローンレース、という感じ。NPO とは別に実質的にイベントを仕切るドローンチームの人たちが来ていて、その人たちが進行とサポートをしていたんだけど、もっぱらマイクを持って司会をつとめていたレーサーのえりんぬさんという人が堂に入った進行ぶりで、たぶんこういうイベントけっこうやってるんだろうなという感じ。
ドローンは手のひらに乗るぐらいのマイクロドローンで、重量も軽くこれぐらいだったらちょっとぐらい飛ばし損ねても大丈夫かなという感じ。その代わり屋外ではほぼ飛ばせないとのこと。まあそうだろうな。プロポはよくある2本スティックの奴で、左スティックは上下が高度の上下で左右はヨー回転、右スティックは上下が前進-後退で左右が左進-右進。司会の人によるとこれで「3,700円」らしくて(言っちゃってよかったんだろうか)、リチウムポリマー電池三本付ということも考えると破格の安さと思う。実際素人がドローン買おうと思っても無限に種類があってどれが安くてどれが高いやらまったくわからないみたいなので、そういう意味ではプロが選んでくれているというのは大変ありがたい。
でまあ息子もつつがなく練習を終えていざ最後にレース……というところまで行ったのだけど、操縦、やっぱり難しいんだね。ほんの 2m ほど行って、直径 60cm ぐらいのゲートを通って戻ってくる、だけなんだけど、これが全然どのチームも上手くいかなくて。途中からは祈るような気持ちで見ていた。各チーム五人ずつだったのだが、十分以上続けても息子のチームは二人目までしか進めず、アンカーの息子の出番はなかった。
そのあとは記念撮影をしてイベントは終了し、あとは会場を閉めるまで自由に飛ばしていいよー、という時間。息子は少しの間飛ばしていたが急に帰ると言い出し、そこで撤収。家に帰ってからも三つの電池をとっかえひっかえ、ずっと飛ばしていた。すごく楽しんでいたし、持ち帰れたドローンもなかなかいいものだし、とてもいいイベントだった。しかし参加費から 3700 円引いて 20 倍して会場費を引くと、うーん、ほとんど手弁当という感じだよな。ありがたいことではあるけれど。

夜は家焼肉が敢行された。おれは近所のスーパーを覗いてから家から遠くて安い方のスーパーにおもむき、珍しくそちらにめぼしい肉がほとんど無かったのだが近所のスーパーでなんとかできるとわかっていたのであらためて戻ってきて肉を買いそろえた。我ながらいい動きだった。キムチとカクテキと焼肉のたれも買った。そして肉を食いまくった。おいしかった……。終わってから子供たちが床を拭くのを手伝ってくれた。だいぶ食べるようにもなってきた。そのうち嫌になるほど食べるんだろうけど、今は単純に食べる量が増えてきたことがうれしい。

夏休み会議

家族で夏休み会議。夏休みの予定をあらためて確認し、宿題のおおまかな計画を立て、そののちに各人やりたいことを言い合ってリストアップするという大切な行事だ。だいたい確認してみると意外と予定は多いし、宿題に充てられる日は少ない。やりたいことも実現できることはあんまり多くなかったりもする。でもやってるとテンション上がるし宿題についても危機感みたいなものは醸成できなくもない。総じてメリット大きいのでお子さんのいるおうちにはおすすめできるイベントと思う。

夜そうめん食べる。いつ食べてもいいようなものだが、しかし圧倒的に夏の食べ物だな。おれは夏でもよっぽどのことがない限り食欲が落ちたりしないのだが(そういえば「夏ばて」という言葉は若い頃に比べると耳にする頻度が落ちた気がする。単にそういうことを言わなくなったのか、それとも冷房の普及率とかが変わったりしたのだろうか)、それはそれとしてそうめんみたいに冷たくて単純な食べ物はやっぱり暑いときに食べるに限るわな。わざわざスーパーに茗荷買いに行ったんだけど、そうめんの薬味としての茗荷は本当に最高だ。

トロい

なにをやるのも遅い。ごはんを作るのも、片付けるのも、子供たちになにかをさせるのも。もう今更速くならないだろうとも思うが、それでも努力はしなければならないのかもしれないと思う。実際自分で振り返ってもこれだけ時間あったのにこれしかできてないのかとは思ってしまう。積み上げてきたものも本気さも足りない。できないならできないなりにタイムマネジメントしなければいけない。

HEY

先週のアレですっかりいい気になって、ウルフファングやっていこう!という気持ちになった。なにせおれは今年に入ってからアトミックロボキッドをクリアしたんである。それに比べればウルフファングを見る頻度の方がずっと高い。あるゲームを始めるのに遅すぎることなんてないのだ。…………そんなふうに考えていた時期が俺にもありましたAA略
4回やって 3-A, 4-D, 2, 3-B という低鱈苦。それも 1, 3, 4 回目はすべて機体を失って次の面にたどり着いているので、実質そのひとつ前の面で終わっているのに近い。それでも粘れたことを進境と言えるのかどうかちょっとわからんというところ。まあなんといっても一番まずかったのは初回の2面の頭でグレネードランチャーを取っちゃったことで、これをずっと引きずってしまったというのはある。クラスターガン取りたいなら1面のラストで変えるべきだし、バルカンでもいいなら2面頭のはスルーしちゃっていい。グレネードはつらい。
それでもとにかく一回は4面に行けたのだから、前に比べればうまくなってるんじゃないかとは思う。漸進に停滞はつきものだ。ここでくじけてはいかん。顔を上げて前へ進むんだ。

『兄弟の血 熊と踊れⅡ』(上・下) アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ著 ヘレンハルメ美穂、鵜田良江訳 早川書房:ハヤカワ・ミステリ文庫,2018-09

兄弟の血―熊と踊れII 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

兄弟の血―熊と踊れII 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

兄弟の血―熊と踊れII 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

兄弟の血―熊と踊れII 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

(2019-08-27:何故か下巻のリンクが前作『熊と踊れ』の下巻になってたので修正)
『熊と踊れ』(→おれの感想)の続編。
前作は実在の連続強盗犯、それも史上まれにみるほど大胆な強盗事件をやってのけた者たちの物語だった。それを強盗犯のうち三人を占める三兄弟の、もうひとりの兄弟が著者のひとりとして書いたという、これもおそらく史上まれにみるアングルの小説だった。
今作はその続編だが、事実に即して書かれてはいない。前作から引き続いて登場する人物については実在のモデルがいることになるが、今作で描かれる事件はまったくの作りごとである。時間設定は前作の約六年後。連続強盗のうち結局二件だけで有罪判決を受けた長兄のレオ・ドゥヴニヤックが出所するところから物語は始まる。例によって犯罪の計画が練られる。綿密な計画に基づいて、大胆に作戦が実行される。アクションが発生する。この一連のシークエンスは相変わらず抜群に面白い。
最初の事件のあとワーカホリック刑事ヨン・ブロンクスが再登場し、彼と対比される位置にステレオタイプを嫌う刑事エリサ・クエスタが置かれるところまではすごくいいのだが、しかしそこからがいまひとつ。前作では次々に発生する事件が物語を転がしていたが、本作ではそうはならない。ブロンクスの行動にはいらいらさせられるし、クエスタは期待ほど活躍しない。おそらく前作とは違うところに焦点を当てたかったのだろう。レオとヨンがそれぞれに破滅へ向かっていく過程はそれなりに読ませるが、しかし前作のような衝撃は本作にはない。
前作の冒頭にはこのような一文が置かれていた。

どうでもいいことかもしれない。が、これは事実に基づいた小説である。

おれにとってこれはどうでもいいことではなかったのだろうか。いやでも、序盤の襲撃のシークエンスはめちゃめちゃ面白いと感じたのだから、本当にあったかどうかは問題ではなかったはずだ(と信じたい)。ただ続編が初代を超えられなかったのだ。それだけのことで、それ自体はよくある話だろう。あるいは、おれの好みが襲撃のシークエンスに代表されるような部分にあるのだろう。それはそれでよくある話にすぎない。


ようやく 2018 年に読んだ分が終了。まとめのエントリ作ろうという気持ちはあるんだけど、ちょっとそこまで時間とれない。

歓迎会

ひさびさに職場へ。この日は課の歓迎会だったのでまあ一応顔を出しておこうかという。なんか面白い名前の店。しかし新しい人と別のテーブルになってしまったので特にしゃべったりもしなかった。歓迎とは。三時間のコースだったんだけど最初の四十分ぐらいでごはんもの以外全部出てきちゃって意味がわからなかった。ひさしぶりに普通のもの食べたので大変おいしかったがお腹も流石に無事ではなかった。無茶はいけない。終わって外に出て 21:40 とかで二次会行こうか行くまいか微妙な雰囲気になってたんだけど「おつかれさまでした!」とでかい声で叫んで周りの人にこづかれながらその場を抜け出すという脱出芸を披露。こういう時のコツは一度も振り向かずに帰ることです(そうか?)。翌日聞いたら結局みなさん二次会行ったらしいですけど、まあそれは結果論ですからね。こういう奴も居る、という多様性を提示できることが大事なのでね。