黄昏通信社跡地処分推進室

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先日弟に借りた同人誌を読んでいたら、赤セロファンと青セロファンを使った立体視のギミックを使っている作品があって、ご丁寧にちゃんとメガネまでついていた。思わず読みふけってしまったのだが、メガネを外したあと視野に妙な感じがあった。色眼鏡をかけていたからだな、というのはすぐ判ったので、はっと思い当たって片目ずつ閉じてみると景色が左右でそれぞれ違った色に見えた。
御存知の方も多いと思うが、人間の視覚はある程度の色補正を勝手に行っていて、例えば黄色いゴーグルをかけると最初こそ景色が黄色に見えるものの、わりとすぐに違和感がなくなる。そうなってからゴーグルを外すと、今度は本来白いものが少し青っぽく見える(それもすぐ元に戻る)。そのように、光源の色の影響をなるべく打ち消すような機能が人間には備わっている。
左右違う色のメガネをかけることで、その補正が左右の目で別々に行われる(らしい)ということに、この歳になって初めて気がついた。簡単なことのようにも思えるが、かなり凄いことである気もする。人間の脳は相当よくできている。