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大学選手権決勝戦:早稲田大学対帝京大学

先日久々にラグビー(テレビで)観たら面白かったので今日も観てみた。また中々面白かったが、内容的には今日の方がやや退屈な気がした。帝京は守りこそ堅かったが攻撃はイマジネーションに乏しく、サイド攻撃とハイパントばかりだった。早稲田はバックスの走力と人に対する強さが素晴らしかったが、結局連続攻撃から崩せる場面はなく、2本のトライはいずれもセットプレーから豊田の個人技で抜けたものだった。決勝ということで、いずれのチームもいささかリスクを恐れ過ぎたのかも知れないと思う。
今回はタイムキーパー制というのが導入されていて、アメフトみたいに状況によって時計を止める方法で時間を計っていた。これはわかりやすくはなったが、おそらく試合は前後半各5分以上ずつ延びていると思う。ラグビーはもともと(怪我が多い割には)インジュアリータイムをそれほど長くみないからだ。直接ゲームに影響するわけではないが、よりスタミナが要求されることになるだろう。
今シーズンダイレクトタッチに関する新ルールが試験的に導入されていて、いかなる形であっても味方チームが 22m ラインより後ろに戻したボール(バックパスとか)であればダイレクトタッチが適用されるようになった。これによってタッチキックを蹴れるシチュエイションは確実に減った。が、その代わり「とりあえずノータッチで深めに蹴る」というオプションが少なくとも今日の試合では多く選択され、それを取ったチームがまたノータッチで蹴って、という前世紀的なキック合戦が繰り広げられてビミョー、という時間帯が何度かあった。早稲田はまだそれでもカウンターを仕掛けてたけど、帝京はロングキックを取ってカウンター、というシーンがあまりなかったように思う。
あと、後半に帝京が奪われたトライはまさにこのダイレクトタッチからで、ちょっとはっきり状況わからないんだけどレフェリーが「テイキングバック!」って叫んでたのに(まあ聞こえやしないとは思うが)ダイレクトで蹴ってしまい、蹴った地点に戻されてのラインアウトからトライを許した。実質的にはこのトライで決まった感じだったので、痛いミスだった。
総合的には早稲田の方がなにもかも少しずつ上で、相手のわずかな隙を見逃さずにトライに結びつけ、一方防御では残り5分までトライを許さない堅い試合運びだった。今日の勝者には早稲田がふさわしかった。