黄昏通信社跡地処分推進室

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息子の成長二題

ある日息子がプラレールの信号機の電池が切れたと訴えてきて、おれはその場では夜換えといてあげると伝えたのだがすっかり忘れて寝て起きて会社に行ってしまった。翌日電池が換わってないことを知った息子は自分で換えると言い出したそうだ。台所からプラスドライバー、洗面所から充電済みのエネループを持ち出してきて、ドライバーで電池ボックスの蓋のねじを外して蓋を開ける。そして電池を交換し、蓋を閉めてねじを締め直すところまでひとりでやったらしい。たぶん2回ぐらい一緒に換えたぐらいであとはおれがやるのをせいぜい2、3回見た程度だと思うのだが、ちゃんと見るべきところは見ているのだなと感心してしまった。

最近生卵をひとりで割れるようになった。これは妻が平日台所に立ちたがる息子にこつこつと割り方を教えてきたことの賜物で、こんこんこんと3回ぐらいカウンターで叩いて、それからひびに両手の親指を当てて少し指先を入れてふたつに割りひろげる。なにしろ慎重なので時間はかかるが中々上手なものだ。妻によると最初はひびを入れるのも力が弱すぎたり強すぎたり、指を入れるのも力が入りすぎたりしていたが、そのうちこつをつかむだろうと思っていたらその「そのうち」が思いの外早く、5回ぐらいでかなりうまくやれるようになったとのこと。これは嬉しい驚きだった。





はっきり言って運動神経は相当悪そうだし普段は賢いとも思いがたいのだが、もしかすると手先は器用な方なのかも知れない。器用であればこその楽しみはいろいろあるものだ。本当に器用であればいいなあと思う。もちろん不器用でも、まあたとえばメンテナンスマンぐらいならつとまるわけだけど。