BYE WEEK はチーフス(9-2)、ラムズ(10-1)。この両チームはメキシコ帰りの予定だったから BYE なんだけど、実際にはロサンゼルスだったからちょっとだけ余計に余裕ができたかも(とはいえ四日間全休自体は変わらないはず、か)。これで全チーム回ったかな。
Chicago Bears (8-3) @ Detroit Lions (4-7)
サンクスギヴィングデイ・ゲーム、その1。アメスポでもこの日は NBA も NHL も休みなんだそうで、みんな家でだらだら過ごしながらフットボールを観る、というのがまあまあ定番の過ごしかたらしい。逆に NFL ではライオンズとカウボーイズが毎年試合をすることになっているっぽくて、感謝祭といえばこの両チームというイメージはある。
ベアーズはトラビスキーが肩のけがで出場できずイナクティヴ、代わってチェイス・ダニエルが先発。ほぼ四年ぶりキャリア三度目の先発だったが、27/37-230yds-2TD-0INT ときっちり仕事をこなした。これは言葉でいうほど簡単ではない。それに対してスタどんと来たら……などと言う心算はないが、この日はタッチダウン無しでインターセプト二本、それもピック6で決勝点を献上してしまった。まあ、ピック6自体は相手のエディー・ジャクソンをほめるべきかもしれないけど。
ベアーズはこれで 8-3 として首位を固め、ライオンズはプレイオフがかなり遠のいた。NFC 北はベアーズとヴァイキングズに絞られたと言えるかも。
最終スコア:CHI 23-16 DET
Washington Redskins (6-5) @ Dallas Cowboys (6-5)
サンクスギヴィングデイ・ゲーム、その2。アメリカズ・チーム、ダラス・カウボーイズの登場だ。
先週アレックス・スミスが足を折ったあと出てきたのはコルト・マッコイ@ex-ブラウンズ。カズンズはレッドスキンズ時代スターターになってから三年間一日も休まなかったのだそうで、とりもなおさずマッコイも全く出番がなかったわけだが、それでも「一日も休まずに準備してきた」という。もちろんそれが実を結ぶとは限らないのもまた NFL の常。タッチダウンパスを二本決めたもののインターセプトを三本喫し、チームを勝利に導くことはできなかった。
カウボーイズはランもパスも好調で快勝……というにはちと粘られたが、内容的には点差以上の勝ちだった。感謝祭ゲームということで、救世軍の募金用の壺がフィールドに置かれていたのだけど、タッチダウンを決めてはしゃいだエリオットがプレスコットを壺に放りこむというセレブレイションを披露して、何故かプレスコットにアンスポーツマンライクコンダクトが宣告されるという心温まるシーンもあった(のちにエリオットに 14,000 ドル弱の罰金刑が科された)。
カウボーイズはこれでレッドスキンズと星が並び、直対も 1-1 になり、タイブレイカーで地区首位に立った。今季随一のぐだ地区たる NFC 東だが、勢いは明らかにカウボーイズが一番だ。このままプレイオフまでなだれ込めるか。
最終スコア:WAS 23-31 DAL
Atlanta Falcons (4-7) @ New Orleans Saints (10-1)
サンクスギヴィングデイ・ゲーム、その3。
NFC 南の同地区対決はセインツが圧勝でファルコンズをシーズンスイープ。強すぎるでしょ。ブリーズが 15/22-171yds-4TD-1INT、カマラが 89 ヤード、イングラムが 52 ヤード。ファルコンズにターンオーバーが四つあったためヤーデイジは少なめ。
これでファルコンズはプレイオフがほぼ絶望的になった。セインツは来週にもプレイオフが決まるとか。
- ブリーズのタッチダウンパスの相手は四人、トミーリー・ルイス、オースティン・カー、ダン・アーノルド、キース・カークウッド。全員ここ三年以内にドラフト外で入団した選手とのこと。すごいんだとは思うが、ドラフト何やってたんじゃと思わなくもない。
最終スコア:ATL 17-31 NO
New York Giants (3-8) @ Philadelphia Eagles (5-6)
NFC 東はこちらも同地区対決。
ジャイアンツ、前半途中までは 19-3 と試合を完全に支配するが、後半ひっくり返されて、なんとか同点に追いつくも最後 FG を決められて負け。うーん、これ勝てば NFC 東ではまだワンチャンあるかなというところだったけど、負けたことで完全に無くなった。
イーグルズもあまりほめられた内容ではなかったけど、結構点差がついても諦めずに得点を重ねたのはよかった。こちらはまだまだチャンスがある。
最終スコア:NYG 22-25 PHI
San Francisco 49ers (2-9) @ Tanpa Bay Buccaneers (4-7)
バッカニアーズはこの日もウィンストンが先発。29/38-312yds-2TD-0INT と普通に優秀なスタッツで、その通りに快勝。
フォーティナイナーズはマレンズがインターセプト二本と苦戦。鮮烈なデビューからだんだん内容が悪くなっているが、まあ最初ができすぎだったという感じはあり。マット・ブリーダが 14att-106yds と頑張ったが助けにはならず。
最終スコア:SF 9-27 TB
Pittsburg Steelers (7-3-1) @ Denver Broncos (5-6)
ブロンコズ、先週に続いてアップセット。先週も書いたけれど今季のブロンコズはディフェンスが堅くてオフェンスがそこそこやれる、昨季で言えばヴァイキングズのようなチームで――というとほめすぎかもしれないけど、少なくとも負け越すようなチームではない。
ロスリスバーガーは 41/56-462yds-1TD-2INT と投げまくったがいまいち得点にはつなげられず。最後は残り2ヤードからエンドゾーンでのインターセプトで力尽きた。450 ヤード投げたのは六試合目で、これは NFL 記録とのこと。
キーナムは 15/28-197yds-2TD-0INT とかろうじて五割を超える程度の成功率だったが、ターンオーバーなく試合を作った。たぶんこれでいい、のだろう。
最終スコア:PIT 17-24 DEN
Green Bay Packers (4-6-1) @ Minnesota Vikings (6-4-1)
ヴァイキングズは二週連続のサンデーナイトフットボール登場。
今季プライムタイム全敗してますねみたいなことを聞かれてジマーさんは「まあプライムタイムは好カード選ぶから相手が強いんだよ」みたいなこと答えてたそうで、そりゃそうかもしれないけどそれでいいので?みたいな感じはある。
さておき、序盤はいやなムードだった。最初のドライブが2プレイ目で 3rd&1 まで行って3プレイ目をゴリ押しのランで取ろうとして止められてパント、と先週とまったく同じ展開で、そのあとパントパントからパッカーズに先制タッチダウンを取られる。返しで同点にしたけどその返しでもう一本タッチダウンを取られ、と常に後手後手に回ってしまう。
ところが、その次のドライブが良かった。二度の 3rd ダウンをカズンズがルドルフ、ディッグズにパスを通して更新し、最後もディッグズヘ 30 ヤードのタッチダウンパス。今季はシーレンが注目されることが多かったけれど、この人だってもちろん能力では優るとも劣らない。これで 14-14 となる。
このあとはヴァイキングズは FG を二本外して折り返し。48 ヤード、56 ヤードと楽ではなかったが二本目は 51 ヤードだったのをフォルススタートで下げられていて、いやなムードがなかなか払拭できない。
後半先に仕掛けたのはパッカーズ。自陣 44 ヤード地点での 4th&1 でギャンブルを敢行。結果論だがここは慌てなくてもよかったように思う。前週の最後のドライブが消極的な選択で、案の定けっこう批判されたらしく、その辺が判断にも影響したか。ジョーンズのランは止められてしまい、攻撃権が移動する。このチャンスはタッチダウンにしたかったヴァイキングズだが、10 ヤード地点での 3rd&7 でカズンズがサックを受けてしまい FG どまり。それでも、この試合初めてのリードを奪うことになった。
返しのドライブではリチャードソンがロジャーズにサックを浴びせて、-12 ヤードのスリーアンドアウト。スコットのパントを名手マーカス・シェレルズが 20 ヤードリターンして敵陣 31 ヤードからの攻撃となる。このドライブをカズンズが4プレイでタッチダウンまで持っていき、14-24 とリードを広げた。ここはタイミングのいい追加点だった。
さらにパッカーズのパントを挟んで次の攻撃、ヴァイキングズは一時は FG 圏内まで進んだがカズンズがサックされて追い出されてしまい、敵陣からパントを蹴る。これはワイルが 10 ヤード近辺にうまく落としたのだが、ウィリアムズが弾んだボールに触ってしまう。ベテラン DB らしからぬ凡ミスで、これをカバーチームのマーカス・シェレルズがカバー。これはパッカーズには致命的だった。
ヴァイキングズはこのチャンスを活かせず、ギャンブルに失敗して攻撃権を失うが、FG を決めて 13 点差にしたところで2ポゼッション差は変わらず、判断自体はこれでいい。ただもう少し時間を削ることは意識してもよかったように思う(パスを投げていた)。パッカーズはその返しのドライブで順調に進むが、レッドゾーンまで行ったところで 4th&1 になり、FG を蹴った。これで 17-24。
パッカーズはもちろんオンサイドキック。ボールの弾み方は悪くなかったが、跳ねたボールはカイル・ルドルフの正面に飛んで、ルドルフが両手でがっちり抱えこんだ。まだ二分以上時間があり、タイムアウトとツーミニッツで時計が止まって 3rd&6 が残ったが、カズンズが落ち着いてディッグズに 10 ヤードのパスを通して 1st ダウンを更新。これで試合終了となった。
ヴァイキングズとパッカーズは今季の一戦目で引き分けているため、これに勝ったヴァイキングズは直対で上回った。さらに2ゲーム差がついたので、残り試合が5であることを考えるとほぼ息の根を止めたと言ってもいい。ベアーズには 1.5 ゲーム差をつけられているが、まだ最終週に対戦が残っているのでその前までにあと1ゲーム詰めておけば逆転の目があることになる。今日も先週よりはよくなっていたので、まだまだチャンスはありそう。
最終スコア:GB 17-24 MIN
Tennessee Titans (5-6) @ Houston Texans (8-3)
マンデーナイトフットボールは AFC 南の同地区対決。渋いな……と言いたいところだが、2ゲーム差での直接対決なのでそれなりの好カードではある。
試合は最初タイタンズが 10 点先制したがそこからテキサンズが 27 点連続で取って勝ち。まるで今季のテキサンズのシーズンそのものではないか。モメンタムが明らかに変わったのは 10-14 からタイタンズが敵陣深くまで攻め込んで逆転タッチダウンかというところで残り3ヤードから 4th&1 が取れず、その返しの1プレイ目でラマー・ミラーが 97 ヤードのタッチダウンランを決めたところ。これでもまだ 11 点差だったが、反撃ムードは一気にしぼんでしまった。
ウォトスンは 19/24-210yds-2TD-0INT と手堅いスタッツで、走っても 9att-70yds と申し分のない数字。マリオタは 4Q 後半までパスインコンプリートが無かったが、残念ながら最後に一本失敗、22/23 で終わった。303yds-2TD-0INT も含めて字面は悪くないが、被サック6とプレッシャーに苦しめられた。
テキサンズの開幕三連敗から何連勝できるかチャレンジは「8」まで伸び、とうとう NFL 新記録を達成した。途中まではなんとなく恵まれての勝ちが多かった印象だが、この試合などはいい勝ち方で、意外と力があるなというかんじ。
最終スコア:TEN 17-34 HOU
Other Games
OAK(2-9) 17-34 BAL(6-5):レイヴンズが 4Q に得点を重ねてレイダーズを突き放す。ラマー・ジャクソンは 14/25-178yds-1TD-2INT とかなりひどいスタッツだったが走って 11att-71yds とかなり稼いだ。エドワーズも 23att-118yds と素晴らしい数字で、完全にランのチームになっている。
JAX(3-8) 21-24 BUF(4-7):ボートルズは死んだのか? そうかもしれない。12/23-127yds-1TD-2INT はおととしまでのボートルズを見るようだ。ジョッシュッ・アレンだって別に褒められたスタッツではないが、ボートルズの数字を見るとずいぶんましに思える。これでジャグァーズは七連敗となった。
SEA(6-5) 30-27 CAR(6-5):シーホークスがタイムアップフィールドゴールで勝ち。ほんとうにしぶとい。パンサーズと並んだ上に直対で勝ったのもでかい。ウィルソンは 339 ヤードにタッチダウン二本。パンサーズはマキャフリイが 100 ヤードラン& 100 ヤードレシーヴを記録する活躍だったが及ばず。
CLE(4-6-1) 35-20 CIN(5-6):ブラウンズが連勝。メイフィールドがタッチダウンパスを四本決め、19/26-258yds-4TD-0INT と目の覚めるようなスタッツで圧勝した。ロードでの連敗を 25 で止め(NFL 記録まであと1だった)、2014 シーズン以来の連勝を記録した(ホイヤーの居た年以来だ)。気がつけばベンガルズと 0.5 ゲーム差である。そのベンガルズはドルトンが右手親指の靭帯を傷めて途中退場、のちにシーズンアウトと判明している。
NE(8-3) 27-13 NYJ(3-8):どの試合だったか見てる時にハーフタイムで 10-10 っていう途中経過を見かけて、おおやるじゃんジェッツと思ってたけど終わってみたらこれ。俺たちのジェッツ。ジェッツはダーノルドが足の捻挫で二試合連続スターターから外れ、ジョッシュッ・マッッッカウン@ex-ブラウンズが先発。26/45-276yds-1TD-1INT と悪くはないがよくもなく、これではペイトリオッツには勝てまい。
ARI(2-9) 10-45 LAC(8-3):フィリップ・リヴァーズ、同一試合中でのパス連続成功の NFL 記録を更新。試合開始から 25/25 まで続いて、最終的には 28/29 だったとのこと。この成功率も新記録となった。乗ると手がつけられないのは相変わらず。最後はジーノ・スミスが投げたらしい。カーディナルズはジョッシュッ・ローゼンが 12/19-105yds-1TD-1INT と苦しんだ。未だにフォーティナイナーズにしか勝っていない。
MIA(5-6) 24-27 IND(6-5):コルツが五連勝。タイムアップ FG で 4Q だけで十点差を逆転した。ラックはインターセプト二本タッチダウン三本と若い頃のような荒っぽさだが、343 ヤード投げて強引に勝利を引き寄せた。八試合連続 3TD パスはペイトン・マニングに並ぶ記録で、この上にはブレイディが残っているだけとのこと(十試合)。ドルフィンズはタネヒルが戻ってきて、17/25-204yds-2TD-0INT と悪くなかったが勝ちきれず。