黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

NFL 2020 -- Week 4

BYE WEEK: タイタンズ(3-0)、スティーラーズ(3-0)。本来この2チームの対戦が予定されていたが、タイタンズ内に covid-19 の感染疑い者が複数出たため 10-25 に延期となった。前週タイタンズと対戦したのはヴァイキングズなのだが、そちらでは PCR 検査で陽性者は出なかったので予定通り試合やるみたい。どう転んでも 100% 感染を防ぐことは不可能なので、ある程度恣意的に線を引いてしまうことはいいのかなと思う。

Denver Broncos (1-3) @ New York Jets (0-4)

サーズデイナイトフットボールは今季未勝利同士の両チームの対戦。「ごめんなさい、こんな時どんな顔していいかわからないの。」「……笑えばいいと思うよ。」

……というわけで期待にたがわず最初のドライブからちょっと笑っちゃうような結果で、サム・ダーノルドの 46 ヤードタッチダウンラン。普通に中央へのスクランブルだったのだが、最初のひとりを交わしたところが完璧なカットだった。おそらくタックルに行ったセイフティもちょっと油断していたのではないか。1st ダウンのヴァーチャルラインを超えたあたりで一瞬速度を落としたのも(あれは逆にスライディングしかけたのだと思う)いいフェイクになって、最終的に三人かわしてタッチダウンというプレイになった。これでジェッツは今シーズン初めてのリードを奪う。
ブロンコスの先発 QB はブレット・リピン。叔父に 1992 年のスーパーボウル MVP、名クウォーターバックのマーク・リピンを持つ良血だが、ドリュー・ロックの怪我、ジェフ・ドリスケルの不振でスターターが回ってきた。前半はインターセプトこそ喫したものの、それ以外のドライブではフィールドゴールタッチダウンタッチダウン。堂々たるクウォーターバッキングでチームを引っ張り、17-13 として折り返す。
さらに 3Q、パトリックへのタッチダウンパスを決め、フィールドゴールも追加して 27-16。ところがここから突如リピンが崩れる。自陣 25 ヤード地点でピック6を喰らうと、わずか四本後のパスでもう一度インターセプトフィールドゴールを決められて、とうとう 27-28 と逆転を許してしまう。なんとかそこから立ち直って次のドライブでフィールドゴールまでたどり着いて再逆転すると、最後はメルヴィン・ゴードンが 43 ヤードのタッチダウンランを奪って勝利を決めた。
ESPN のウェブページの recap では「反則だらけの、奇妙にエンターテインメイト性にあふれた、リーグ最下位同士の争い」と書かれていて、なるほど、確かに。リピンは「初スターターでインターセプト三本喰らって勝った」という珍しい実績を解除した。1997 年のジム・ドラッケンミラー以来とのこと。ジェッツはダーノルドの力走むなしく二年連続で開幕四連敗となった。明日はどっちだ。

最終スコア:DEN 37-28 NYJ

Los Angeles Chargers (1-3) @ Tanpa Bay Buccaneers (3-1)

前半は完全にチャージャーズのペースだった。オープニングドライブでタッチダウンこそ許したものの、返しでハーバートがいともあっさりタッチダウンパスを通して同点、その返しではピック6で早々と逆転する。その後もバッカニアーズに得点を許さず、さらにタッチダウンフィールドゴールを追加して 24-7 と大きくリードする。ここまでは完璧だった。だが前半終了間際、自陣深くのさほどどうということはないランプレイでファンブルロスト。ここから歯車が狂いはじめる。返しのドライブでブレイディはしっかりタッチダウンパスを決めて、24-14 で折り返した。
後半もブレイディのパスは冴え、最初のドライブでタッチダウンを決めて3点差に迫ると、チャージャーズフィールドゴール失敗を挟んで次のドライブではたった二本のパスで 67 ヤード進んでタッチダウン。とうとう 24-28 と逆転に成功する。返しのドライブでチャージャーズは再逆転したが、次のドライブではブレイディがこの日五本目となるタッチダウンパスを決めて 35-31 とみたびリード。最後はハーバートが同点を目指すドライブで無理なパスを投げてインターセプトを喫し力尽きた。
ブレイディはピック6こそあったものの試合を重ねるごとによくなっていて、もしかするとポストシーズンも狙えるかもしれない。ハーバートも最後のインターセプトこそあったもののスタッツも内容もよかったので、チャージャーズの未来も意外と明るいかもしれないと思う。むしろディフェンスが問題か。

  • ところでタイロッド・テイラーどうしてんの?と思って調べてみたが大事には至らず、今週か来週には試合に出られそうとのこと。よかった。リン HC は「まだハーバートがスターターと決まったわけではない」と言い続けてるみたいで、古き良き NFL の不文律(怪我でスターターが交替して、バックアップ QB が活躍したとしても、もともとのエースの怪我が癒えたときにはスターターを戻す)を守っているように見受けられる。まあもうハーバートでいいんじゃないかと思うけど。

最終スコア:LAC 31-38 TB

Seattle Seahawks (4-0) @ Miami Dolphins (1-3)

シーホークスが四連勝。ここもわりとスロースターターで、開幕から連勝とか珍しいんじゃないかな……と思ったら 2013 年以来らしい。その年にはスーパーボウルを勝っている。
最初の表裏のドライブだけ見て、ドルフィンズインターセプトシーホークスはいともあっさり6プレイでタッチダウンまで行ってたのでこりゃシーホークス楽勝だろと思ったけど結果見るとそこまでではなかったようだ。残り五分半ぐらいまでは二点差の接戦で、そこからシーホークスタッチダウンを二本あげて突き放した。最後二分を切ってからフィッツパトリックが気合いのランで自らタッチダウンを返し、ツーポイントも決めて8点差まで詰めたが、オンサイドキックは決まらず。
シーホークスは今季はウィルソンがここ数年で一番かというできのよさで、安定して得点を重ねて勝っている。ドルフィンズはこの日はゴールが遠く、最後のタッチダウンの前まで全得点がフィールドゴールだった。

最終スコア:SEA 31-23 MIA

Buffalo Bills (4-0) @ Las Vegas Raiders (2-2)

あんまり真面目に見てない。
前半は点の取り合いで、ビルズがタッチダウン二本フィールドゴール一本に対してレイダーズはタッチダウン一本フィールドゴール二本で 17-13。後半に入って最初のドライブでレイダーズはフィールドゴールを決めて 17-16 に迫り、返しのドライブでビルズをこの試合初めてのパントに追い込む。しかしレイダーズもその返しはパントでおつきあいとなってしまい、その後はタッチダウンを二本決められて突き放された。それでも最後タッチダウンを返して7点差としたものの、オンサイドキックはゴロを蹴って普通に8ヤードぐらいのところで取られておしまい。まあ、ゴロのバウンドは運次第なので仕方なくはある。
ビルズは 12 年ぶりの四連勝とのことで、本当に強くなったなと思う。ペイトリオッツがもたついているので、AFC 東地区優勝も夢ではないというかむしろ大本命という感じだ。もちろんポストシーズンにも大いに期待が持てる。レイダーズも粘り強い試合をしていて悪くない。グルーデンもそろそろポストシーズンぐらいは行きたいだろうしな。

最終スコア:BUF 30-23 LV

Philadelphia Eagles (1-2-1) @ San Francisco 49ers (2-2)

見てません。
イーグルズが今季初勝利。内容としてはフォーティナイナーズの自滅に近く、マレンズがインターセプト二本にファンブルロスト1回とターンオーバーしまくってベンチされて、とはいえ出てくるのは C.J.ベザードなわけで、これは本当に苦しい。それでも最後まで1ポゼッションにしたのはディフェンスの力だし、最後届かなかったのはオフェンスの足りなさではあるかもしれない。
NFC 東は今季悲惨で、これでイーグルズが地区単独首位になった。week 4 で4チーム合計3勝しかしていないというちょっと見てられない成績で、イーグルズもこのまま首位を走るとは考えづらい。フォーティナイナーズはいつガロポロが戻ってこられるか、そこまでどれだけしのげるか、というところになるかな。

最終スコア:PHI 25-20 SF

New England Patriots (2-2) @ Kansas City Chiefs (4-0)

偽マンデーナイト。キャム・ニュートンが covid-19 感染疑いで自主隔離となり、もちろん今週は出られず、試合自体も日曜日から月曜日に延期となった。
というわけでブライアン・ホイヤーが急遽7チーム目での先発をつとめることになった。これはライアン・フィッツパトリックに次いで歴代二位なんだそうだが、直近ではこの試合に入るまで先発で 10 連敗中だったとのことで、結果から言えば連敗は 11 に伸びた。
3Q まではディフェンスを軸にペイトリオッツも踏ん張った。前半は 3-6。後半も 3Q 終了ちょっと前まで 3-6 のままでよく耐えていたが、とうとうタッチダウンを許すと、ペイトリオッツは返しのドライブでタッチダウンを返すのがやっとで、4Q にはもう一本のタッチダウンとピック6を喰らって力尽きた。ホイヤーは前半最後のドライブで残り8秒、敵陣 13 ヤード地点の 3rd&9 でタイムアウトが残っていないのに投げ捨てずにサックを喰らったのと、3-6 のままの 3Q 後半に敵陣5ヤードまで攻め入りながらファンブルロストしたのとで二度得点機をつぶしてしまい、直後にベンチされた。その後出てきたスティッドハムも機能していたとは言い難かったのでベリチックも力が足りないから代えたというよりは懲罰的な意味合いが強かったのではないかな。
チーフスは 3Q 途中までわずか6点と苦しんだが、そこから一気にタッチダウンを三本取って快勝。いやー強い。まあペイトリオッツオフェンスのもたつきに助けられたのは否めないけど、それでも 3Q にはこじ開けるように点を取って勝利を引き寄せた。これで四連勝。

プロ 12 シーズン目。現在が三度目の在籍となる、ドラフト外からプロ入りする機会を与えてくれたチームでの先発で、ホイヤーは結果を残すことはできなかった。このチームで意味のある時間に投げることはもはやないのではないかと思う。他のチームでチャンスを得ることはあるだろうか。

最終スコア:NE 10-26 KC

Atlanta Falcons (0-4) @ Green Bay Packers (4-0)

マンデーナイト。見てません。さすがにこれはパッカーズだろう、と思っていたけど案の定。ロジャーズはタッチダウンパス四本決めてインターセプトはなし、パッサーレイティングは 149 超え。ファルコンズはトッド・ガーリーが2タッチダウンと気を吐いたが、そのガーリーにしても 16 回のランでゲインは 57 ヤードとけっこう抑えこまれてしまった。というわけでファルコンズが四連敗、パッカーズが四連勝。パッカーズはここまでアホみたいな得点で勝ってきたが、ディフェンスもめどが立った、のだろうか。

最終スコア:ATL 16-30 GB

Other Games

NO(2-2) 35-29 DET(1-3):謎のシュートアウトデトロイト。ブリーズとスタどんなんだからまあこうなるんだけど、案外この組み合わせでこういう試合やってた印象はない。ライオンズは試合開始から五分足らずで 0-14 とリードしたが、それでもこれ。セインツオフェンスはランとパスが両方レベル高い。この試合とか見てて相当面白かったんじゃないかな。
CLE(3-1) 49-38 DAL(1-3)カウボーイズ、ここ三試合の失点が最低でも 38 点ということで完全に守備が崩壊している。この試合なんて 307 ヤードも走られたらしいけどどうやったらそんなこと可能なんだ。プレスコットが 500 ヤード以上投げたそうだが焼け石に水。ブラウンズは 2001 年以来の開幕 3-1 だそうで、ここまでは相手も弱いし内容もそこまでじゃないんだけど、ここから化けたら面白い。
ARI(2-2) 21-31 CAR(2-2):パンサーズが星を五分に戻す。ブリッジウォーター、スクランブルでタッチダウンランを決めたそうで、膝の怪我からの復帰以降初めてなのだそうだ。まる一年以上を棒に振る怪我から立ち直って再びスターターをつかむというのは胸が熱くなる。カーディナルズはマレーがパス 133 ヤードでタッチダウンパスを三本決めるという魔法のようなスタッツを見せたが得点はそれだけ。こちらは連勝からの連敗でやはり五分になった。
BAL(3-1) 31-17 WAS(1-3):レイヴンズ、先週けっこうやられてたからどうかなと思ったけど快勝。相手がワシントンなのはラッキーだったか。ジャクソンは 50 ヤードのタッチダウンランが一本あったが(見たか!ダーノルド!!)その割には 9att-53yds と他の回ではほとんど走れなかったようだ(調べてみたら -11 ヤードが一本あった。サックじゃないの?)。ワシントンはハスキンズがインターセプト0で、ファーストダウンはレイヴンズより多かったらしいが、得点に結びつけられず。
MIN(1-3) 31-23 HOU(0-4):全勝対決は延期になったのに全敗対決は二戦とも予定通り実施される、世の中のままならなさ。んでヴァイキングズが今季初勝利を飾りました。よかったですね。カズンズは 16/22-260yds、タッチダウン一本ながらインターセプトがなかったのはよいしるし。チームとしてもターンオーバーはなかったようだ。クックも契約かなり揉めたんで心配だったけどシーズン始まったら大活躍で、おかげでオフェンスはなんとかなっている感じ。テキサンズはどつぼの四連敗で、この試合のちょっと後にオブライエンがクビになった。
JAX(1-3) 25-33 CIN(1-2-1)ベンガルズ今季初勝利、バロウはキャリア初勝利。ミクソンの 151 ヤードのランにも助けられ、まずは一勝。ジャグァーズは苦しいシーズンが続きそう。ミンシュー、好きなんだけどな。
NYG(0-4) 9-17 LAR(3-1)ラムズが渋く勝つ。めちゃくちゃ強い印象もないが 3-1 なのでかなりよい。案外やるかもしれん。ジャイアンツは四連敗。ジョーンズはここ二試合タッチダウンパスがなく、バストの気配がかなり濃厚になってきた。
IND(3-1) 19-11 CHI(3-1):コルツが三連勝。リヴァーズ、頑張るじゃないか。この快進撃は予想外だった。ベアーズはこの日はニック・フォールズが先発したが、26/42-249yds-1TD-1INT と凡庸なスタッツで、結果にもそれが反映された感じ。最後の最後にタッチダウンを返しただけ。トラビスキーに戻してどうにかなるとも思えないし悩ましい。