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NFL 2020 -- Week 7

今週はもともとサンデーナイトの予定だったバッカニアーズ対レイダーズが、レイダーズに SARS-CoV-2 陽性者が出たため一般カードに格下げとなった。結局この後追加で陽性者が出ることはなく試合は日曜日に行うことができたのだが、まあ仕方ないところではあるか。代わりにサンデーナイトになったシーホークスカーディナルズもいいカードなので、結果オーライではあるかな。

BYE WEEK: ヴァイキングズ(1-5)、ドルフィンズ(3-3)、コルツ(4-2)、レイヴンズ(5-1)
そろそろシーズンも半ばで、特に不調のチームは休めるものなら休みたいところではあろう。なあヴァイキングズ。でもあとの3チームはドルフィンズも含めて調子いいのでちょっともったいないかも。

New York Giants (1-6) @ Philadelphia Eagles (2-4-1)

サーズデイナイトフットボール
いや、三週間前にも「笑えばいいと思うよ」と書いたばかりだが、そのあと一度中止を挟んでまたこれである。今年のサーズデイナイトはよくよく運がない。とはいえ曲がりなりにも勝った方が地区首位になり得る試合、好カードと言えないこともない。
イーグルズが最初のドライブでタッチダウンをあげて先制したが、次の攻撃では自陣深いところからパント、14 ヤードリターンされて自陣を出ることすらできない。ジャイアンツはこれをパス一本でタッチダウンにして 7-7 の同点とする。イーグルズは返しのドライブでフィールドゴールを決めて 7-10 と勝ち越すも、その後はインターセプトが一本ずつ、ジャイアンツはファンブルロストも一回あり、イーグルズは 29 ヤードのフィールドゴールをエリオットが外し、と両軍ミス続きで点が入らずハーフタイムへ。

後半もスリーアンドアウトを二回ずつやったあと、ようやくジャイアンツにビッグプレイ。自陣 12 ヤードからダニエル・ジョーンズの QB ランが見事に決まって独走、もう前には誰もおらず完全にタッチダウンのはずだったが、あと 10 ヤードというところで足がもつれて転んでしまう。これでタッチダウンできなければお笑いだったが、相手のパスインターフィアランスにも助けられてなんとかタッチダウンをあげ、14-10 とジャイアンツが逆転した。イーグルズはこのあとエンドゾーンまで3ヤードと迫るも、4th&Goal でウェンツがパスを決められず無得点。ジャイアンツの返しの攻撃は自陣3ヤード地点からだったが、97 ヤード進みきってタッチダウンをあげ、21-10 とリードを広げる。
しかしイーグルズはここでようやく目を覚ます。返しのドライブ、ウェンツからハイタワーへのパスが 59 ヤードのゲインとなり、わずか4プレイでタッチダウン。そしてジャイアンツの攻撃をパントにとどめ、次の攻撃ではウェンツが RB ボストン・スコットへの絶妙なタッチダウンパスを決めてついに逆転。このパスは本当に素晴らしく、勝利をもたらすにふさわしかった。最後はジョーンズがサックされてファンブルロストして試合終了。

悪い意味でどっちが勝ってもおかしくない試合だったが、イーグルズが土壇場の勝負強さを見せて逆転勝ちした。日曜日の試合でワシントンが勝ったので東地区単独首位のおまけつき。とはいえどのチームにもまだまだ優勝のチャンスがある。ほんとうにひどい。

最終スコア:NYG 21-22 PHI

Carolina Panthers (3-4) @ New Orleans Saints (4-2)

NFC 南の同地区対決。半ゲーム差だったので、パンサーズが勝てば逆転できるという状況が試合前。
セインツが先攻で、試合開始から二本続けてタッチダウンを奪って 3-14 とリードするが、パンサーズも負けじと反撃。ブリッジウォーターがムーアへ 74 ヤードのタッチダウンパスを通して 10-14 とすると、その返しのドライブでブリーズをサックしてボールを奪い取る。そこで得た攻撃権をタッチダウンまで結びつけて、17-14 と逆転した。残り二分を切っていたが、ツーミニッツオフェンスはブリーズのお手のもの。短いパスを散らして前進すると、残り 24 秒から短いパスを受けたカマラがサイドライン近くまで行きながらインバウンズでダウン。大急ぎでスパイクして残り2秒、エンドゾーンまでは4ヤード。ここでブリーズはハリスにパスを通し、タッチダウンを決めて再逆転した。17-21 で折り返し。

後半はセインツがひたすら時間を費やす。といっても狙ってなかなかできるもんでもないと思うのだが、最初のドライブで 6:53、追いつかれた後のドライブで 7:13 使い、いずれもフィールドゴールに終わったものの試合を確実に終わりに近づけていく。とはいえパンサーズが3点を追う攻撃を始めた時点ではまだ 6:55 残っていた。ブリッジウォーターも堂々たるクウォーターバッキングでチェーンを進め、フィールドゴール圏内まであと少しというところまでこぎつけたが、敵陣 39 ヤード地点での 3rd&11 でサックされてしまう。ツーミニッツウォーニングが入り、残り 2:00、敵陣 47 ヤード地点で 4th&18。パンサーズはほとんどやけくそとも思えるフィールドゴールを選択した。65 ヤードのアテンプト。これが本当に惜しかった。K スライのキックはゴールまでまっすぐに伸びてきて、あわや入るかという飛距離だったのだ。たぶんあと1ヤード、2ヤード近ければ絶対に入っていた。
最後はブリーズがスニークで 1st ダウンを取って試合終了。後半は両チーム合わせて6回しか攻撃がなく、おどろくほどあっさり試合が終わった。

今季のセインツはわりと泥臭い勝ちが目立つ。サラリーキャップ的には昨年が勝負の年で、今年はもうかつかつになってしまっているらしいのだが、ブリーズとカマラのオフェンスで無理矢理なんとかしている感じで見ていてかなり面白い。パンサーズは悪くないのだがあとちょっと足りない印象を受ける。

最終スコア:CAR 24-27 NO

  • たぶん 4Q、ブリッジウォーターがセインツ側のサイドラインに押し出されて、勢い余ってベンチの側まで行ったのだけど、ちょうどそこにブリーズとヒルが座っていて、ブリッジウォーターが当たり前のようにふたりの間に座ってそれぞれとひとことふたこと交わしていた。そういえば昨季まではチームメイトだったのだ。審判も注意したりすることはなかったみたいだった。こういうのアメスポらしくてなんかいいなあと思う。

Dallas Cowboys (2-5) @ Washington Football Team (2-5)

見てません。NFC 東地区、地獄の同地区対決その2。
カウボーイズ全くいいところなく、ワシントンの圧勝。最初のドライブこそエンドゾーンまであと1ヤードでギャンブル失敗したが、返しのドライブでカウボーイズはその1ヤード地点から出ることができず、最後はセイフティになってしまう。そして次もワシントンの攻撃になるわけだけどそれもタッチダウンで、あっという間に 0-9。返しのドライブでカウボーイズフィールドゴールを決めたが得点はそれが最初で最後だった。3Q にはドルトンが脳震盪で引っ込みルーキーのベン・ディヌッチが出てきたが、わずかパス3回の間にサックも三回受けていてこれはちょっと使い物にならないかもという感じ。
ワシントンはひさびさにのびのび試合した感じで、とはいえカウボーイズ相手に 25 点はいささか物足りないか。

最終スコア:DAL 3-25 WAS

Kansas City Chiefs (6-1) @ Denver Broncos (2-4)

見てません。なんか雪の中でやってた。デンバー、この時期でも天気悪くなるとこれだけ降るんだ、という。
でまあこのコンディションなら凡戦はやむなしというところか。最後引っ込んだとはいえマホームズのパスが 200 ヤードちょうど、タッチダウンパスも一本だけというのはまあ少ない。でも 43 点取ってるわけだからなあ。ブロンコズはインターセプト二回ファンブルロスト二回ギャンブル失敗二回と攻撃権を手放しまくった。ロックも怪我以降ぱっとしなくて、ちょっと心配。
チーフスは最後チャド・ヘニーが少しだけ投げたみたい。ヘニーまだ NFL にいたんだ、というのが最大の驚き。しかもチーフスだったのね。あとレヴィオン・ベルもチーフス行ったのな。なんだよそれー。

最終スコア:KC 43-16 DEN

San Francisco 49ers (4-3) @ New England Patriots (2-4)

見てないけどひでーなこれ。両チーム合わせてインターセプト6本。ニュートンなんて 9/15-98yds でインターセプト3本だからね。さすがにベリチックも業を煮やしてベンチしたけど代わりに出てくるのがスティッドハムだからねー。なんとかニュートンに立ち直ってもらわないと今シーズンどうにもならんぞ。三連敗は十何年ぶりなんだそうで、それこそがベリチック-ブレイディ時代のこのチームがいかにすごかったかというのを表しているとは思う。
フォーティナイナーズもガロポロがタッチダウンなしインターセプト二本と苦しんだが、ウィルソン、ヘイスティ両 RB がそれぞれ平均6ヤード以上と走りまくり試合を作って快勝。これで貯金1になったが、まだ地区最下位。

最終スコア:SF 33-6 NE

Pittsburg Steelers (6-0) @ Tennessee Titans (5-1)

Week 4 で 3-0 同士で組まれていたカード、タイタンズ内で SARS2 陽性者が出て仕切り直しになっていたが、なんとどちらも無敗を守ってまさかの全勝対決になった。5-0 で全勝対決というのは個人的には記憶になく、相当珍しいとは思われる。
前半はオープニングから二本続けてタッチダウンを奪ったスティーラーズのペース。タイタンズタッチダウン一本返したが、スティーラーズはさらにタッチダウンフィールドゴールを決めて 24-7 と3ポゼッション差で折り返す。ところが後半はタイタンズのペース。27-7 とされてからタッチダウンフィールドゴールタッチダウンと unanswered で得点をあげ、27-24 と三点差まで詰める。さらにスティーラーズの長いドライブでレッドゾーンまで追い込まれながらインターセプトで無失点でしのぐと、返しのドライブで敵陣へ。決まれば同点のフィールドゴールを蹴るところまで行ったが、46 ヤードをゴストカウスキーが決められず試合終了となった。

ロスリスバーガーインターセプト三本で、前半終了間際の一本はノーカウントとしても、決して調子がよくはなかったようには思われるので、タイタンズとしてはそこにつけこみたかったところ。スティーラーズは幸運もあって全勝を守った。ロスリスバーガーもひさびさにプレイオフで上位を狙う。

最終スコア:PIT 27-24 TEN

Seattle Seahawks (5-1) @ Arizona Cardinals (5-2)

サンデーナイトフットボール。この試合は面白かった!んだけど書いてる暇ない。オーヴァータイムの末カーディナルズが劇的な勝利を飾った。
前半はシーホークスが得点を重ねて一時は 20-7 とリードし、27-17 で折り返す。後半はパント一本ずつ蹴った後カーディナルズタッチダウン、さらにウィルソンが珍しくわけのわからないインターセプトを放ってターンオーバー。逆転したかったカーディナルズだがいきなりマレーがインターセプトを喫しておつきあいしてしまう。シーホークスは敵陣で得た攻撃権をタッチダウンにつなげるが、カーディナルズもしぶとくタッチダウンフィールドゴールと返して試合はオーヴァータイムへ。
先攻のシーホークスはパント、カーディナルズは敵陣 23 ヤード地点まで攻め入るが、K ゴンザレスが 41 ヤードを外してしまい試合は続行。今度はシーホークスアリゾナ陣まで攻め入り、あとわずかでフィールドゴール圏内だったがウィルソンがまさかまさかのこの日三本目のインターセプト。最後はマレーがフィールドゴール圏内までボールを持っていって、ゴンザレスが 48 ヤードのキックを決めた。

最終スコア:SEA 34-[OT]-37 ARI

  • 前半のウィルソンの一本目のインターセプトエンドゾーン手前だったが右サイドライン近くへのパスを S ブッダ・ベイカーが前に入りながらボールを奪い取って独走し、もうこれはピック6だなという雰囲気だったが、ひとり D.K.メトカーフが全力でベイカーを追い、ゴール前でとらえて引きずり倒した。カーディナルズはこれで得た 1st&Goal をタッチダウンにできずギャンブルしてふいにしてしまった。メトカーフは7点防いだことになる。素晴らしいプレイだった。

Chicago Bears (5-2) @ Los Angeles Rams (5-2)

マンデーナイトフットボール
ベアーズのオフェンスがどうしようもなく、奪ったのはフィールドゴールの3点だけ。レッドゾーンまで行ってからインターセプトありギャンブル失敗ありと数少ないチャンスをつぶし、悲惨なスタッツになった。ディフェンスが頑張って、あまつさえファンブルリターンタッチダウンで7点奪って恰好をつけたが、それでなお 14 点差。ううむ。まあフォールズこんなもんじゃない、と言われればそうっすねというところではある。
ラムズはヘッカーのパントが正確で、5本のパントすべてを 20 ヤード以内、何本かは 10 ヤード以内に落とし続けた。ロースコアゲームの中でかなり勝利に貢献したと思われる。

最終スコア:CHI 10-24 LAR

Other Games

BUF(5-2) 18-10 NYJ(0-7):おれたちのサム・ダーノルドが帰ってきた!……のはいいけど、タッチダウンなし、インターセプト二本、相変わらずのサムだった。安心すらする。ビルズはエンドゾーンが遠く、前半 6-10 と大苦戦だったがフィールドゴールを着実に六本積み上げてなんとか勝ち。
CLE(5-2) 37-34 CIN(1-5-1):ブラウンズが最後の最後に逆転勝ち。ベイカーちゃん、後半は4つのドライブを全部タッチダウンで決めたらしい。熱いぜ。が、1Q でオデル・ベッカム・ジュニアが膝を傷めて退がるアクシデントもあり、こちらはなんと ACL 断裂でシーズンアウト……。バロウも 400 ヤード以上投げて頑張ったが、試練は続く、というところか。
DET(3-3) 23-22 ATL(1-6):ライオンズ、劇的な逆転勝ち。16-14 の残り一分強でファルコンズの攻撃、ライオンズ陣 10 ヤード地点で 1st ダウンを奪われたところで、ライオンズは諦めてファルコンズタッチダウンを取らせる。タイムアウトなしの 1:04 で返しのドライブに全てを賭ける熱い選択だったがこれが報われ、最後クロックが 0:00 を指してからスタフォードがホッケントンへタッチダウンパスを決めて逆転勝ち。これはすごい。
GB(5-1) 35-20 HOU(1-6):先週の初黒星もものかは、パッカーズが圧勝。つえーな。テキサンズは先週見えた光明もむなしくまた大敗。きびしい。
TB(5-2) 45-20 LV(3-3):ブレイディ、なんとブリーズを差し返して通算タッチダウン数歴代トップに立った。あの、マニングを抜くタイミングでブリーズに差されてトップになれなかった時はもう一時的にでもトップは無理だと思ったけどそんなことなかったなあ。レイダーズはもうひとつ波に乗り切れない。
JAX(1-6) 29-39 LAC(2-4):とにかくドライブ数が多かった試合だったみたいで、それでいてインターセプトは0本だったりパントはけっこう蹴ってたり謎。めちゃくちゃな点の取り合いの末チャージャーズがジャグァーズを突き放した。ハーバートは先発5試合目にして初勝利となった。おめでとう。ジャグァーズはミンシューがこの試合の後親指を傷めてることを告白、検査の結果剥離骨折してたとかで、そりゃあかんわ、という。三週間前ぐらいから痛かったらしい。立場的に言い出しにくいのもわかるけど、やっぱ言ってくれないとねえ。