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NFL 2020 -- Week 3

三週目だが、今季は三連勝のチームが多い印象。三連敗のチームも多い。

Miami Dolphins (1-2) @ Jacksonville Jaguars (1-2)

サーズデイナイトはひげの QB 対決。あごひげもさもさで哲人を通り越して宗教めいてきたライアン・フィッツパトリックと、言わずと知れた?口ひげ野郎ガードナー・ミンシュー二世との対戦だ。週中には SNS でひげにまつわる舌戦なども繰り広げられており、おまえら何をやっているんだと言わずにはいられない。
試合はそのフィッツパトリックが絶好調。試合開始から 12 本連続、それも狭いウィンドウにもばんばん通すやばさで、開始から二本のドライブで連続タッチダウンを奪う。その返しにジャグァーズもロビンソンのランとミンシューのパス・スクランブルでタッチダウンを返したものの(このドライブはよかった)、さらに次のドライブでもドルフィンズタッチダウンをあげ、三本連続のタッチダウン。返しのドライブでジャグァーズは敵陣ちょっと入ったところでギャンブルを試みるも、エンプティにしたところでドルフィンズがフロントに六人並べて見え見えのブリッツ。このブリッツに見事にミンシューがつぶされてギャンブル失敗。だめなときはだめなもので、ジャグァーズはこの日ギャンブルを三回試みたがすべて失敗に終わっている。中でも 4Q に入った直後のプレイは 4th&11 でミンシューがロビンソンに通したパスがわずかに足りず、チャレンジの末タイムアウトを没収されてギャンブル失敗という悲惨な結果で、実質そこで試合が決まってしまったか。
後半ドルフィンズは時間を使いながらゆるめに攻め、それでもタッチダウンを追加して、最後はとどめのフィールドゴールで勝利を決めた。この日はドルフィンズがオフェンスもディフェンスも上手だった。フィッツパトリックは結局 18/20 でタッチダウン2本、だったかな。ランもよく出たし、オフェンスラインがフィッツパトリックを守れていた。ジャグァーズはオフェンスラインが不安定でミンシューが苦労する場面が多かった。まあこんな日もあるというところだろう。
どちらも再建期のチームなので勝ち負けよりは内容を見たいが、この日はドルフィンズが全然よかった。これでここまで 0-2 というのもちょっと解せなくはある。

最終スコア:MIA 31-13 JAX

Las Vegas Raiders (1-2) @ New England Patriots (2-1)

最初ちょっと見ただけ。なかなかタッチダウン取れなくて 2Q 途中で 3-3 とかやってたからそこからするとずいぶん点入ったなという感じではある。ペイトリオッツ、ブレイディいなくなってもこれだけ点取れるのすごいよねえ。この日は RB バークヘッドが3タッチダウンとのこと。レイダーズは最後ガービッジタイムに7点返しているので、得点以上の大敗ということになりそう。

最終スコア:LV 20-36 NE

San Francisco 49ers (2-1) @ New York Giants (0-3)

見てません。
フォーティナイナーズが圧勝。ガロポロ居なくてこれは相当強い。マレンズが投げたみたいだけど、ランもマキノンとウィルソン合わせて 26 回 53 ヤードだから助けられたとは言い難いしなあ。毎試合これだけやれるかわからんけどガロポロいない間ある程度しのいでくれればそれでいいかなというところ。ジャイアンツはジョーンズがいまいち、RB のランも出ない、そりゃディフェンスも力尽きるよなという感じではある。今年も我慢のシーズンになりそう。

最終スコア:SF 36-9 NYG

Dallas Cowboys (1-2) @ Seattle Seahawks (3-0)

これほどスコアに「9」が並ぶ試合も珍しいのではないだろうか。9 点というのはタッチダウン(PAT 1点)+セイフティ、もしくはタッチダウン(PAT 失敗)+フィールドゴール、さもなければフィールドゴール x3 ぐらいしかないのでどれもそこそこ珍しいのだが、この試合は 1Q からして 9-9 だった。シーホークスタッチダウンとセイフティ。カウボーイズフィールドゴールの後タッチダウンを決めて PAT に失敗。その次の攻撃でシーホークスは D.K.メトカーフがこの試合最大のやらかしをしてしまう。自陣 37 ヤードの 2nd&11、メトカーフが完全にディフェンスを置き去りにして、それを見極めたウィルソンから完璧なパスが投げられる。5ヤード付近でボールをキャッチしたメトカーフはボールを片手に持って悠然とエンドゾーンへ向かう――そしてエンドゾーンのわずかに手前で背後から迫ったディッグズにボールを弾き出されてしまう! ボールは見事にエンドゾーンの奥へ飛んでいってタッチバック。シーホークスタッチダウンをまるまる一本損してしまった。
それでもこの日のウィルソンは絶好調。次の次のドライブではロケットにタッチダウンパスを決めて今度こそリードすると、味方のインターセプトでめぐってきた残り 36 秒の攻撃もあっさりタッチダウンにして、15-23 とリードして折り返す。

後半最初のドライブでカウボーイズプレスコットが自陣でサックされてファンブルロスト、ウィルソンが1ヤードのこの日四本目となるタッチダウンパスをホリスターに決めて 15-30。一方的になるかなと思われたがここからがすごい。たった3プレイでタッチダウンを一本返すと、その次の攻撃でも 89 ヤードのタッチダウンドライブ。ツーポイントこそ失敗して同点にはできなかったが、その次の攻撃でもフィールドゴールまでたどり着き、unanswered の 16 点を挙げて一気に逆転した。しかし結果的にはここでフィールドゴール止まりだったのが命取りで、返しのドライブでウィルソンはこの日五本目のタッチダウンパスをメトカーフ (!) に決めて再逆転し、ツーポイントも決めて7点リードまで広げる。返しのドライブ、カウボーイズは敵陣 22 ヤードまで攻め入ったが、最後はサックされそうになり手を二度も地面につきながらも立ち上がったプレスコットが投じたパスがインターセプトされて終了。
まあしかし面白い試合ではあった。メトカーフのアレがなければ計算上はシーホークスの楽勝なのだが……。プレスコット、パス 57 本投げてめちゃくちゃ頑張ったけど、インターセプト二本とファンブルロスト。ただまあ、この試合はエリオットが消えてたのが大きいよな。おつかれさまでした。

最終スコア:DAL 31-38 SEA

Tanpa Bay Buccaneers (2-1) @ Denver Broncos (0-3)

見てません。
というわけでスタッツだけ見て語るマンだが、ブレイディ着実に上げてきたなーという感じ。3タッチダウンインターセプトなし、297 ヤード。先週までは沈黙していたグロンカウスキーにも六本パスを通したそうな。ブロンコスはジェフ・ドリスケルがスターターをつとめたが攻撃が機能せず、最後のドライブではサードストリングスのブレット・リピンが登場。八本続けてパスを決めて敵陣 13 ヤードまで攻め入り、最後エンドゾーンインターセプトを喫したものの一筋の希望となった。

最終スコア:TB 28-10 DEN

Green Bay Packers (3-0) @ New Orleans Saints (1-2)

サンデーナイトフットボール。当代きってのパスの名手同士の対決は期待通り点の取り合いになった。
前半は 13-17 で折り返し。後半に入ってからパッカーズが二本続けてタッチダウンをとって、対するセインツはフィールドゴールで 27-20となったが、その次のカマラのタッチダウンが圧巻だった。自陣 48 ヤードでブリーズが投じたスイングパスは明らかに本命のターゲットではなく、1st ダウンでも取ってくれれば……ぐらいだったと思われるが、ひとつタックルをかわすと、バランスを崩しながらも左のサイドラインに寄っていってリードブロッカーの後ろに入り、もうひとりタックラーをハードリングでかわし、外から来たタックルをもうひとつ弾き返して、タッチダウンまで行ってしまった。何度も何度もリプレイが映されていた。
さて、追いついたセインツ、返しのドライブでパッカーズの 4th&1 を止めて意気軒昂、敵陣 48 ヤードからのドライブ……だったのだがここでスイスアーミーナイフことテイサム・ヒルがやらかしてしまう。クウォーターバックの位置に入って、RB を走らせてのオプションプレイだったのだが、LB がランに反応していないのに自分でボールを抜いてしまい、ジャッグルしかけたところにその LB にタックルを受けてボールをこぼしてしまう。ファンブルロスト。とはいえもともと向こうのギャンブル失敗から得たチャンスなんだからプラマイゼロの筈なのだが、セインツは明らかに気落ちしたように見えた。そのドライブはフィールドゴールにとどめたものの、返しはスリーアンドアウトに仕留められ、その次のドライブではタッチダウンを奪われてしまった。
いかにセインツといえど残り二分で 10 点返すのはさすがに厳しく、なんとかフィールドゴールまでは決めたもののオンサイドキックがアウトオブバウンズになって試合終了。派手な点の取り合いで面白かったが、ちょっとしたモメンタムの差がそのまま試合の結果につながった感じ。

最終スコア:GB 37-30 NO

Kansas City Chiefs (3-0) @ Baltimore Ravens (2-1)

あんまりちゃんと見てません。
しかしチーフスつえーなというのが偽りあらざるところ。というかこの日はマホームズがすごかった。前週に引き続いてそこそこプレッシャーかかったと思うのだが、ことごとくかわして、あるいはぎりぎりのところでパスを投げてしまう。この日の被サックは0、タッチダウンパスは四本、31/42 で 385 ヤード、インターセプトも0で、ランでも一本タッチダウンをあげるおまけつきだった。
レイヴンズもオフェンスラインは苦戦し、ラマー・ジャクソンが被サック4、パスも 15/29 とぎりぎり五割。それでも走れば九回走って 83 ヤードで平均9ヤードという数字をたたき出すのが本当にすごいが、この日は力を出し切れなかったか。あるいはレギュラーシーズン1位を争うかも知れない両チームの対戦は、昨年のチャンピオンに軍配が上がった。

最終スコア:KC 34-20 BAL

Other Games

HOU(0-3) 21-28 PIT(3-0)スティーラーズが逆転勝ち。後半はテキサンズをわずか 51 ヤード、1st ダウン二回と文字通り完封したらしい。前半 21 点取られてそれというのも面白い。スティーラーズはランとパスが噛み合って三連勝。開幕 3-0 は十年ぶりだそうな。意外。
LAR(2-1) 32-35 BUF(3-0):これは見てたらさぞ面白かっただろうな、という試合。ビルズが前半 3-21 から後半も先にタッチダウンを奪い、もう楽勝というところからいきなり collapse して 32-28 ととうとう逆転され、にもかかわらず最後にタッチダウンを取って勝った。すっかり強いチームになった。ラムズもこれができるのなら悪いはずはないという感じ。
CIN(0-2-1) 23-23 PHI(0-2-1):今季リーグ初の引き分け。決め手を欠いた印象だが、バロウは8サックされてこれなら立派かもしれん。オフェンスラインはもう少し頑張れ。イーグルズも波に乗れないねえ。ウェンツはこの試合かなり走ったみたいで、あるいは新境地を開けるか。
TEN(3-0) 31-30 MIN(0-3):三連敗である。うーん、タイタンズ相手にこの試合ができたんなら悪くないとも思うが、失点もめちゃくちゃ多いのでやっぱりだめかもしれん。カズンズはタッチダウン三本投げたがインターセプトも二本。クックは 22att-181yds と素晴らしい数字で、今季は点取って勝つしかないのだろうか。テネシーの K スティーヴン・ゴスカウスキーは最長 55 ヤードを含む 6/6 で勝利に大きく貢献した、らしい。
CHI(3-0) 30-26 ATL(0-3):ベアーズが逆転勝ち。3Q にトラビスキーが引っこめられてニック・フォールズが出てきたのだが、そこからタッチダウン三本決めて勝ったというすごい内容。最強のバックアップ QB の名をほしいままにしている。その間スリーアンドアウトにとどめ続けたディフェンスもほめるべきか(そこまでに 26 点取られてたわけだが)。ファルコンズもすっかり逆転負けがキャラになってしまって、気の毒というか、どうしたものかね。なんであそこでパスをコールしたんだろうね。
WAS(1-2) 20-34 CLE(2-1):ブラウンズ、2-1 となって六年ぶりの貯金。六年前といえばブライアン・ホイヤーをエースに奇跡の快進撃を見せたシーズンだが、さて今季はどうなるかというところ。week 1 がめちゃくちゃひどい負け方だったし、その後二連勝といってもベンガルズとワシントンでは……というところでもある。ベイカーちゃんのスタッツ自体は 16/23-156yds-2TD-0INT と短いパス中心ながら手堅くてまあまあ、次以降強いところと当たったときにどうかって感じ。ワシントンはハスキンズじゃどうにもならんな、という思いが日々強くなる。
CAR(1-2) 21-16 LAC(1-2):パンサーズが初日。ブリッジウォーターには頑張ってほしいところ、この日は 22/28-235yds-1TD-0INT だからけっこうよかった。一方でチャージャーズファンのわたくしとしてはジャスティン・ハーバートくんにも頑張ってほしい! 負けたとはいえ最後5点ビハインドで自陣1ヤード地点から敵陣 28 ヤードまで進んだのは中々見どころあるんじゃないの(見てないけど)。そういやタイロッド・テイラーどうしてんだろうな。
NYJ(0-3) 7-36 IND(2-1):コルツ、ダーノルドからピック6二本奪って快勝。フィリップ・リヴァーズは 400 タッチダウンパス、60000 ヤードゲインとふたつの記録を同じ試合で達成。チャージャーズを出てどうかなと思ったけど普通にやれててほっとするな。まあそれぐらいの力はあるよな。ジェッツは二年連続開幕三連敗スタートだそうです。だからなんなんだ!!
DET(1-2) 26-23 ARI(2-1):ライオンズが逆転勝ち。レギュラーシーズンの連敗を 11 で止めた。カーディナルズは逆に連勝ストップ。マレーはインターセプト三本投げたとのこと。