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NFL 2020 -- Week 6

今週はサーズデイナイトフットボールが中止。たしかもともとチーフス-ビルズがアサインされていて、でもビルズの試合が火曜日になっちゃったのでとても無理、みたいな事情だったと思う。こういうパターンは今後もありそうで、サーズデイナイトは一番割を食いそうにも思う。

BYE: シーホークス(5-0)、チャージャーズ(1-4)、セインツ(3-2)、レイダーズ(3-2)
シーホークスはいまのうちにもっとやりたかったなというところで、逆にチャージャーズは一息入れられるのは悪くないかも。セインツとレイダーズはどちらも先週の勝ち方がすごくよかったので、たぶんやりたかっただろうな。

Denver Broncos (2-3) @ New England Patriots (2-3)

見てません。
五年前のこのカードであればペイトン・マニング対トム・ブレイディのリーグ屈指のクウォーターバックの対決だったが、いまやドリュー・ロックとキャム・ニュートンである。おたがいタッチダウンパスは0、インターセプトが二本ずつというわりと悲惨な内容で、スタッツで言えばドリュー・ロックは 10/24-189yds-0-2、ニュートンも 17/25-157yds-0-2 なのでどっちが勝っても不思議じゃなかったというところか。
その展開で光ったのはブロンコズの K ブランドン・マクマナスで、50 ヤード超も含めて六本のフィールドゴールをすべて成功させた。マンオブザマッチと言ってさしつかえなかろう。
どちらもこれで 2-3 となった。ペイトリオッツはひさびさにプレイオフを逃すことになるだろうか。

最終スコア:DEN 18-12 NE

Detroit Lions (2-3) @ Jacksonville Jaguars (1-5)

見てません。ということでごく簡単に。
ライオンズが序盤から得点を重ねて快勝。スタッツだけ見るとパス以上にランが出ている感じで(223yds/180yds)、このチームには珍しい。ジャグァーズはオフェンスもディフェンスも苦しい。点差をつけられて条件の悪い 4th ダウンでもギャンブルを強いられて失敗、というパターンがこの試合で二回あったが、なにか象徴的にも思える。

最終スコア:DET 34-16 JAX

Houston Texans (1-5) @ Tennessee Titans (5-0)

AFC 南の同地区対決。ここまで土つかずのタイタンズに対し、先週ジャグァーズを下してようやく初日のテキサンズが挑むという構図だった。タイタンズは最初のドライブこそスリーアンドアウトだったが、その後ふたつのドライブ続けて軽々とタッチダウンを奪い早くも 0-14 とリードする。テキサンズも一本タッチダウンを返したが、タイタンズも返しのドライブでタッチダウンを追加。テキサンズフィールドゴールを返すのが精一杯で、10-21 で折り返した。

試合は後半一転する。タイタンズは 71 ヤード進んだ最初のドライブが敵陣9ヤード地点で止まり、フィールドゴールを蹴るもブロックされてしまう。これで得た攻撃をテキサンズはデイヴィッド・ジョンソンのタッチダウンランにつなげて 17-21 と追い上げると、返しのタイタンズの攻撃でディフェンスがタネヒルに襲いかかり、サックしてボールを奪い取る。続く攻撃は4ヤード地点からで、さすがに難なくタッチダウンを奪い 24-21 とテキサンズが逆転に成功した。タイタンズは次の攻撃も 56 ヤード進んだが、K ゴストカウスキーが 38 ヤードを決められず無得点。どうしても点が取れない。
ところが次の攻撃、いいパントを蹴られて6ヤード地点からの攻撃だったタイタンズ、1プレイ目でヘンリーが抜け出し、そのままディフェンスを抜き去って 94 ヤードのタッチダウンを決めてしまう。ツーポイントも成功して 23-29。テキサンズも負けてはいない。自陣 25 ヤード地点からワトソンがロングパス二本決めてタッチダウン。ふたたび 30-29 とリードした。返しの攻撃、タイタンズはタネヒルがやや焦ったか、中央へのロングパスをインターセプトされてしまい再び攻撃権を渡してしまう。テキサンズはこのドライブで時間を喰いながらタッチダウンをあげ、36-29 とリードを広げた。残り時間は 1:50。テキサンズの選択はツーポイントコンヴァージョン。決まれば事実上限りなく勝ちに近い。だが失敗に終わり、リードは7点にとどまった。

同点を目指すタイタンズのドライブ、タネヒルのクウォーターバッキングは見事のひとことだった。サイドラインにこだわらず空いているレシーバーに短いパスを通し、ハドルも組まずスパイクもせずどんどん進んでいく。敵陣 24 ヤードまで進んだところで最後のタイムアウトを切った。残り 36 秒。次のパスも中央に通して、ここでたまらずテキサンズタイムアウトを使う。残り 22 秒、16 ヤード。次のパスは左サイドライン近くに投げるが、マクニコルズはインバウンズでダウンさせられて時計が回る。もうタイムアウトはない、時計が回る中、おそらく最後になるパスをタネヒルが左サイドの A.J.ブラウンへ投じる。ブラウンがボールを取る――右足を着き、倒れながら左足を地面に近づける――左足が着くと同時に右膝がサイドラインに着く――ボールはしっかり持っている。審判の両手が上がった。タッチダウン。長いレビューが行われたが、call stands となった。おそらく判定がインコンプリートならインコンプリートのままだっただろう。そのぐらいきわどい着地だった。ともあれ文字通りの土壇場で、タイタンズは同点に追いついた。

オーヴァータイム、試合を決めたのはやはりヘンリーだった。チェックダウンのパスを受けて 52 ヤードのゲイン。一気にフィールドゴール圏内に入るビッグゲインだった。最後もヘンリー。5ヤードのタッチダウンランで、返しの攻撃を待たずしてタイタンズの勝利が決まった。
タイタンズは強い。この試合は楽勝かと思われたところから思いがけず逆転されたが、もう一度逆転されてから最後に追いつけるのが本当にすごい。タネヒルは本当にすごいクウォーターバックになったように思える。不思議なものだ。
テキサンズは 36-29 としたところでのツーポイントコンヴァージョンにやや疑問が残る。いずれにしても二分の一と思えば「どちらがコインを投げるか」の違いでしかないのだが、先日からの議論で行けばここでツーポイントに成功するとタイタンズはその時点から 1:50 で9点返すことを目標にすることができる。わずかな差だが、普通に蹴って8点リードにしておくのが、シンプルだが最適な解ではないかな。ともあれ、地区首位、リーグ首位のタイタンズに対して一歩も引かない戦いぶりは見事だった。歯車が噛み合わない序盤だったがやはり力はある。中盤以降も意地を見せてほしい。

最終スコア:HOU 36-[OT]-42 TEN

Green Bay Packers (4-1) @ Tanpa Bay Buccaneers (4-2)

見てません。
よくわからないけどめちゃくちゃ一方的な試合で、最初パッカーズが 10-0 にしたのにそこから先は 0-38。見てないのでなんとも言えんけど、ロジャーズが珍しくピック6喰らってからおかしくなったように見受けられる。バッカニアーズそこまでディフェンスがいい印象もないのだが。ブレイディは対照的に手堅いスタッツで、先週の屈辱的な敗戦からはしっかり立て直してきた。なんだかんだで序盤 4-2 は上出来だろう。
パッカーズは初めての敗戦となったがまあこれは忘れて、という感じでよさそう。しかしこれでベアーズに抜かれたかと思うとちょっと驚きではある。

最終スコア:GB 10-38 TB

Los Angeles Rams (4-2) @ San Francisco 49ers (3-3)

NFC 西の同地区対決になったこのカード。ラムズはここまでなんとなくするするっと勝っている一方、フォーティナイナーズはけが人続出で大苦戦。ガロポロがスターターに戻って二戦目、ここで負けるとプレイオフはだいぶ遠のいてしまう。
しかし今日のフォーティナイナーズは見違えるようによかった。さすがに前週あれだけやられて今週もずるずるやられるチームではない。オープニングドライブから入念に仕込まれたプレイを重ねてタッチダウンを奪うと、3ドライブ目では敵陣 44 ヤード地点での 4th&2 でギャンブル。ラムズディフェンスは前がかりに守ってガロポロにプレッシャーをかけるが、ガロポロは見事にジョージ・キトルへの短いパスを通す。ボールを受けた時点で DB とオープンフィールドの一対一、キトルがあっさり抜いた時点でタッチダウンは確定だった。そこから独走して 0-14 とリードを広げる。二回パントを蹴っていたラムズは返しのドライブで反撃開始。ここはランプレイをコールしまくってゴール前に進むと、タッチダウンは一回ホールディングでヌリファイされたものの、あらためてゴフがパスを決めてタッチダウン。PAT に失敗して 6-14 となった。直後のドライブでフォーティナイナーズも突き放す。反則で下げられながらもガロポロがいいパスを何本か通し、最後もルーキーレシーバーアイユークへの2ヤードのタッチダウンパス。これで再び 6-21 とリードを広げた。

後半は最初のドライブでラムズフィールドゴールを決めたあとはおたがい攻撃がなかなか続かなくなり、パントを蹴り合うじりじりした展開になる。先にチャンスをつかんだのはラムズヘンダーソンのランがよく出てゴール前1ヤードに迫る。しかしこれが取れない。ヘンダーソンに持たせて進めず、クーパー・カップへのパスは手に収まったのにドロップ。最後は左奥への難しいパスになってしまいインターセプト。手ぶらで帰ることになってしまう。
そのあとパントを二本ずつ蹴るが、フォーティナイナーズの二本目のパントは1ヤード地点でキッキングチームがリカバーし、ラムズエンドゾーン前に釘付けのままパントを蹴ることになってしまう。フォーティナイナーズは敵陣からの攻撃でフィールドゴールを決め、ひさしぶりの得点をあげた。ラムズは返しのドライブでようやく反撃。3rd ダウンを二回更新した後ゴフがロングパスを通してタッチダウン。2:02 と時間もあまり使わずに、やっと1ポゼッション差に戻すことができた。残り時間は三分以上あったがフォーティナイナーズは攻撃を継続しつづけ、ラムズはそれを止めることができなかった。同点を目指す攻撃の機会はめぐってこなかった。

守備的なゲームだったがなかなか面白かった。フォーティナイナーズはオフェンスラインが特に前半うまくガロポロを守って得点を重ねて逃げ切った。会心のゲームではなかったか。ラムズはオフェンスがもうひとつだった。結果的には 3Q のゴール前まで行きながら手ぶらで帰ってきたドライブが効いたが、そこは結果論で、チャンス自体が少なかった。

最終スコア:LAR 16-24 SF

  • フォーティナイナーズ、これでも西地区最下位なのだが、もし東地区だったら単独首位である。西高東低これにきわまれり。

Cleveland Browns (4-2) @ Pittsburg Steelers (5-0)

NHK-BS でやってたんだけど結果知ってたこともあってほとんど見ず。
AFC 北の4勝チーム同士の争いで、ブラウンズもやるなと思っていたのだが普通に惨敗。week 1 のレイヴンズ戦と同じく同地区の強いところにぼこぼこにされた。こんなこともあると言いたいところだがいささかやられすぎの印象もある。

最終スコア:CLE 7-38 PIT

Kansas City Chiefs (5-1) @ Buffalo Bills (4-2)

AFC の好カード。リーグ全体でも AFC の方が好調のチームが多く、これほど偏るのも珍しい印象ではある。
試合は守備的な展開になり、前半はビルズがフィールドゴールタッチダウンひとつ、チーフスがタッチダウンふたつ決めて PAT を一回失敗の 13-10。前半最後の最後にケルシーのファンブルからビルズはフィールドゴールのチャンスを得たが、ベースが 52 ヤードを決められず 13-10 で折り返し。とはいうものの内容としてはかなりチーフスが押していて、ビルズはどうにか食らいついているという印象だった。

後半に入ってからも変わらずチーフスのペース。先にタッチダウンをあげて 20-10 とリードを広げると、次のドライブも敵陣深くまで攻め込む。だがここはビルズがよく粘ってなんとかフィールドゴールでこらえ、23-10 の2ポゼッション差に踏みとどまる。返しのドライブで苦しんでいたオフェンスが奮起、アレンがいいパスをぽんぽんと通し、最後はビーズリーがゴール前でアクロバティックな身のこなしを見せてタッチダウン。23-17 と差を詰める。
しかしチーフスは慌てずさわがず、きわどいファンブルの判定(覆った)はあったものの、時間を喰いながら返しのドライブを進め、タッチダウンこそならなかったがフィールドゴールまでこぎつけた。これで二分を切って9点リードとなったのでほぼセイフティリード。最後はアレンのロングパスがインターセプトされて試合終了となった。
チーフスは今日はディフェンスがよく、オフェンスも得点以上に試合を支配していた。点差以上の勝ちという印象で、前週は敗れたとはいえすぐに持ち直したのはさすがだ。ビルズは前週の初黒星に続いての敗戦で、ちょっとオフェンスが落ちてきている感じがあり、そろそろなんとかしたいところ。

最終スコア:KC 26-17 BUF

Arizona Cardinals (4-2) @ Dallas Cowboys (2-4)

見てません!!
ダラス秋のターンオーバー祭りという感じで、ドルトンがインターセプト二本、頼みの綱のエリオットがファンブルロスト二本。ランではケニヤン・ドレイクに 164 ヤード走られ、最終的には 38 失点。もうなにもいいところがない。そしてこれでまだ NFC 東地区単独首位だというのがほんとうにやばい。カーディナルズはマレーが 9/24 だが 188 ヤードタッチダウン2本とかいうよくわからんスタッツで、わりと毎週こんな感じでけっこう勝っているのが面白い。それを思えばこの試合は見ればよかったかな。4-2 はなかなかすごく、NFC 西の台風の目になりそう。

最終スコア:ARI 38-10 DAL

Other Games

ATL(1-5) 40-23 MIN(1-5):てめーライアン、ヴァイキングズ戦になったらいきなり立ち直ってんじゃねえ。……なんていいがかりもつけたくなるが、そこはヴァイキングズのセカンダリーの弱さと見るべきか。この試合が終わった時点では平均失点がリーグ最下位になったらしく、さすがに二度見というか、だって最下位ってことは、ダラス・カウボーイズより下ってことで、そんなこと可能なのかそもそも*1ヴァイキングズはオフェンスでもカズンズが前半だけでインターセプト三本喰らって試合を壊してしまった。どうしようもない。これで6試合でインターセプト 10 本となった。これでもシーズン 30 本は行かないので昨年の蟹泥棒がいかに偉大だったか。ファルコンズはこれで初勝利、おめでとう。
CHI(5-1) 23-16 CAR(3-3):相変わらずのベアーズ、この日もぱっとしない勝利。保持時間もファーストダウンもトータルゲインヤードも全部負けているがなんとか勝ったのはひとえにターンオーバーによるものだろう。というかまあこれけっこう凡戦だったんだろうなとは思われる。フォールズも 23/39-198yds-1TD-1INT とかでめちゃくちゃ普通。パンサーズはブリッジウォーターの自滅で連勝ストップ。ちょっと勿体ない負け。
BAL(5-1) 30-28 PHI(1-4-1):レイヴンズが順調に勝ち……ではあるのだが、最後はだいぶ点差を詰められたようだ。ラマー・ジャクソンもパスでは昨年ほどのスタッツを見せられなくなっている気もするのだが、ランが 9att-108yds とべらぼうな数字で、これが強いよなあ。一方で本職 RB ガス・エドワーズは 14att-26yds とほぼ完封されていて、なんか面白い。イーグルズはギャンブル失敗二回、前半終了間際のフィールドゴール失敗、最後同点ツーポイント決まらず、とチャンスを逃しに逃して負け。まだプレイオフの目があるだけに勝ちたかった。
WAS(1-5) 19-20 NYG(1-5):地獄の NFC 東ド底辺同地区対決。13-13 からファンブルリターンタッチダウンジャイアンツが7点勝ち越し、その返しにワシントンがタッチダウンを返すもツーポイント決まらず。最後ツーポイント行くのはカレッジっぽいというか、NFL ではあんまり見ないんだけどこれはこれでありなんじゃないかと個人的には思っている。ともあれジャイアンツは初勝利。よかったですね。
CIN(1-4-1) 27-31 IND(4-2)ベンガルズが序盤 21-0 とリードしたのだが、そこからコルツが猛反撃。前半のうちに 24-21 と三点差まで詰めると、後半逆転してベンガルズの反撃をいっぱいにしのぎきった。こういう勝ちがあるとリヴァーズが調子に乗るのでコルツとしてはいいんじゃないでしょうか。ベンガルズは今年は勝ち負けはどうでもいいんだけど、それでもバロウに勝てる試合は勝たせてやりたいよな、とは思う。
NYJ(0-6) 0-24 MIA(3-3):はい。これで全敗はジェッツだけになった。この試合もフラッコが投げて 21/44。まあタンクだからどうでもいいんだろうけど完封はひでえな。やってる方も一本ぐらいは取りたかっただろう。ドルフィンズは最後タゴヴァイロアが投げてたらしい。デビューは近いか。

*1:さすがにカウボーイズの試合終わったら抜き返されたっぽい。