黄昏通信社跡地処分推進室

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昔渋谷会館の地下のゲーセン*1に『SHUUZ』というゲームがあった。蹄鉄投げ(ホースシューズ)を題材にしたゲームで、操作はトラックボールとボタンひとつ(だったと思う、記憶曖昧)。
なにせ蹄鉄投げであるからやることはシンプルで、立つ位置を決めて、トラックボールを転がして投げる、それだけだった。ゲージとかあったような気もするが、トラックボールがそもそも力を調節できるデバイスからして無かったような気もする。要するに細かいことはよく憶えていない。棒に引っかけると3点、棒の周りに描かれてる円内に入れば1点で、一投交代で全員二投ずつすると1ラウンド。ただし蹄鉄同士がぶつかって動いた場合もそのまま続け、ラウンド終了時の蹄鉄の位置によって得点が決まる。1ラウンドごとに得点を集計して、蹄鉄を全て取り除き、それを6ラウンド繰り返して勝敗を決める。
ちょっと面白いのが得点の計算方法で、2人以上棒に引っかけた場合は同数分がキャンセルされる。これは3人以上の時意味を持つ。たとえば3人で二回ずつ投げて、ひとりは2回とも棒にかけて、ひとりは1回は棒にかけたが1回は外れ、もうひとりは2回とも棒にはかからず円内、だったとする。そうすると、ふたりが棒にかけた1回分がキャンセルされるので、入る得点は順に3点、0点、2点となる。まあ、そうは言っても実際には毎回棒を狙って投げるしかないわけだが。
シンプルすぎるため対コンピュータだと全く面白くなく、3人以上でわいわいやればなんとか、という程度の凡庸なゲームだった。ただ、トラックボールというデバイスとの相性はとてもよく、うまい力加減で投げることができた蹄鉄がぴったり棒に引っかかってぐわんぐわんと回りながら地面に落ちたときはなんとも言えない気持ちよさがあった。
調べたところアタリゲームズの作品らしく、ローカライズはされていなかったし渋谷会館以外では一度も見なかったので日本で稼動していた例は殆ど無いのではないかと思う。キャラクターが選べるのに4人全員おっさんという辺りはいかにもアメリカのゲームという感じだった。
もう二度と遊ぶ機会もないだろうし、そこまで思い入れがあるゲームでもないのだが、なんとなく思い出したので書いてみた。このゲームを知っている人はどれぐらい居るのだろうか。

*1:渋谷会館の地下のゲーセン:余談だし有名な話だが地上と地下は別のゲーセンである。あと、渋谷会館はエレベータが5階止まりなこともあって5階までと思いがちだがビル自体は9階まである。上は別の会社の事務所が入っている。