黄昏通信社跡地処分推進室

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アーケードの初代テトリスセガ)について、あれは本当に神ゲームだとおれは思っていて、デザインもシステムもバランスも完璧、初心者からスコアラーまでそれぞれに楽しめる。あれ以上足すところも引くところも無く、それが証拠に 20 年以上ガチでロケで稼働し続けた。
その上で敢えて残念だったところを探すとすれば、「電源パターン」「全消しボーナス」「時間でレベル上がるシステム」がある。これらはいずれもハイスコア争いにのみ影響する部分なので、初心者〜並の上級者には一切関係のない話ではある。
大前提として、初代テトリスはスコアは 999999 点でカウンターストップするので、ハイスコアというのは即ち「いかに少ないライン数で 999999 点に到達するか」という勝負になる、ということは知っておく必要がある。
電源パターンは文字通りで、ブロックの落ちた履歴を記録してるチップ(かなにか)の電池が切れてると電源を切って入れ直すたびに全く同じ順番にブロックが落ちてくる。その順番はどの基板でも同じなので、あらかじめ積む位置・順番を考えて決めておくことができる。これによってハイスコア争いは単なる詰めテトリスと化してしまった。
全消しボーナスは画面上のブロックを全て消すとその時に消したラインで得た得点が 10 倍になるというもので、フィーチャーのレア度から言えば妥当なクラスのボーナスなのだけど、ハイスコア争いに及ぼす影響は大きい。最高レベルにおけるテトリス(4ライン消し)のスコアは 10000 点なので、10 倍だと 100000 点。それ1回で単純に 36 ライン縮めることができる。しかし狙ってできるものでもなく、起きる可能性は非常に低い。長い目で見れば運の入り込む要素が小さいゲームだけに、これは残念な仕様だった。
もうひとつ、初代では4ライン消すごとにレベルが1上がり、ブロックの落下速度が少しずつ上がっていくのだけど、ラインを一切消さなくても一定時間が経過するとレベルが上がる。これがハイスコアを狙う上では意味を持ってくる。レベルは0から始まって、レベル8に到達するとラインを消した時に入る得点が最大になるシステムなので、理論上はずっとテトリスを取って行くと
レベル0・1:2000 点×2
レベル2・3:4000 点×2
レベル4・5:6000 点×2
レベル6・7:8000 点×2
これで 32 ライン 40000 点ということになる。つまり残りの 96 万点を何ラインで稼げるか、という争いになる。全てテトリスなら 96×4 で 384 ラインだから、最初の 32 ラインを足して 416 ラインで、これが全消しの無いときの最低ラインになる……はずなのだけど、一切レバーを下に入れずにプレイしていると、例えばレベル0などは4個ブロックを置いただけでレベル1に上がる。これだと 28 ライン 38000 点なので、あと 962000 点となり、テトリス 96 回+2ライン1回の 386 ラインが必要となる。つまり2ライン減らすことができる。スコアラーにとってこの2ラインは莫迦にならない筈で、しかしスコアラーに取ってはその時間も惜しい、というジレンマのような仕様になってしまっている。

長くなったのでここまで。
まあおれスコアラーってほどやりこんでは全然なかったんで的外れなこと言ってるかも知れない。