黄昏通信社跡地処分推進室

黄昏通信社の跡地処分を推進しています

[あがけ、最後まで] 心に残るゲームたち (19-2):『ぺんぎんくんWARS』(攻略編)

■『ぺんぎんくんWARS』 UPL/アーケード,1985
今回は予告通り攻略編。内容はアーケード版に沿っている。

ルール概要

テーブルを挟んで 10 個のボールを投げ合い、全てのボールを相手側に投げ込めば勝ち。あるいは1本終了時点で相手の側に行っているボールが多い方が勝ち。5対5になった場合は爆弾ボールを1個加えて、ボール 11 個で延長戦を行う。
1本は 60 秒、延長戦は 30 秒。2本先取で試合に勝利する。

プレイヤーの操作・挙動

操作は2方向レバーとボタンひとつ。レバーは左右移動、ボタンはボールを持っていない時は(側にボールがあれば)ボールを持つ、ボールを持っている時はボールを投げる。
ボールは各面の開始時には正面にしか投げられない。残り時間が、面によって定められた一定の数値以下になったときに、レバーを左右いずれかに入れながらボールを投げると、斜めに向けてボールを投げられる。
ボールがぶつかるとプレイヤーは気絶する。気絶している時は仰向けになり、数秒間殆ど動けずボールも持ったり投げたりできなくなる。レバーを左右に入れるとわずかに左右に動けるが、レバーを入れ続けても少し動いた時点で止まってしまうので、動き続けるためには小刻みにレバーを入れなければならない。ボタンを連打すると気絶からの復帰が僅かに早くなる。

障害物

一般的に残り 20 秒を切ると出現する(ただし、既に他の障害物が出ているときは出現しない)。虹色の芋虫のような姿で、テーブル中央を一定速度で左または右に移動する。左右いずれかの端に着くと反転する。ボールを跳ね返す。

延長戦

ボール 10 個に加えて爆弾をひとつ加えて行う。爆弾はボールと同様にふるまうが、タイムが0になるか、一方のフィールドに長時間(タイムにすると 7〜8 秒程度?)とどまると爆発する。爆発した方のフィールドのプレイヤーが負けとなる。

攻略

一般――攻撃

ボールをまっすぐしか投げられない間は、実は戦術らしい戦術は特にない。一応心がけた方がいいのは、ボールを固めて投げることだ。ボールはひとつまでなら持ち運べるので、少し離れたところにあるボールを他のボールのところまで持って行って投げる。相手は固まっているボールをばらして投げては来ないので、だんだんボールは固まりになっていく。それをたて続けに投げると、相手がミスして当たってくれることが多い。
ボールを斜めに投げられるようになってからも、ボールを固めるという基礎は変わらない。ただ、固まっているボールを左右の壁に当てるように投げると、多少は相手を気絶させる可能性が上がる。

一般――防御

攻撃にも関連するが、相手が投げてくるボールには自分のボールをぶつけない方がいい。ボールがぶつかると結局ひとつは向こうに行ってひとつはこちらに来るから差し引きゼロだし、跳ね返って斜めに転がってくるボールの方が絶対によけづらい。
斜めに飛んでくるボールは、常にボールの来た方へよけること。例えば右奥から左手前に転がってくるボールは、右によけた方が(感覚的に)圧倒的によけやすい。テーブルから落ちたボールは一度フィールドを通過して、後ろの見えない壁で跳ね返って再度フィールドを通過し、テーブルの縁で止まる。この二度の通過のいずれでも当たり判定がある。つまり左に避けるとボールは追いかけてくる格好になる。右に避ければ、最初の一度をかわすだけでよい。

相手の気絶

相手を気絶させた際は、次のボールを当てに行き、できればそのまま試合を決めてしまいたい。近いボールから順に当てて行くのだが、この時に最後のひとつは必ずしも相手にぶつけなくてもいいことに注意したい。一般的には流し込んだ方が早いので、序盤の面で余裕がある時以外はぶつけない方がよい。
(左右方向に)離れたところで相手が気絶した場合、ボールがまっすぐしか投げられない時は正面まで運んで投げても間に合わないことが多い。しかし斜めにボールが投げられる時は直接狙うことができるので、しっかり狙って気絶を継続させたい。ただし障害物には注意すること。

自分の気絶

自分が気絶した時には、相手ももちろん次のボールをぶつけに来る。この時、相手は手近なボールから順に投げてくる。充分近くにボールがあれば、続けて気絶させられることは避けられない。
だが諦めるのは早い。気絶中でも僅かながら左右に動くことはできる。相手も最後のひとつは流しこんでくるので、「最後からふたつめ」になるであろうボールの位置を見極め、そのボールからできるだけ遠ざかる方向にレバーを小刻みに入れよう。最後からふたつ目に当たらないですめば、最後のひとつが投げ込まれる前に立ち上がることができる。

各面攻略

1面(ネコ) 気絶:1000点 斜めに投げられる:10 秒以下

流石に弱い。基本的な操作に慣れれば勝てる。まっすぐ転がるボールの軌道を感覚的に把握できるようになっておこう。テーブルは手前が広く奥が細く描かれているが、要するに右から三分の一のところから投げれば右から三分の一のところに転がるわけで、それをどの幅でもぱっと見てわかるようになっておけばいい。
気絶させると 1000 点入るので、残り1個までぶつけたらわざと起きるのを待って点を稼ぐこともできるのだけど、障害物が登場しないうちに止めた方がいい。

1面ボーナスステージ

通常対戦で用いられるテーブルを挟んで、相手(ネコ)とこちらでバンパーを持って向き合い、ボールを打ち合う。拾えずにフィールドに落ちたボールは消滅する。相手側のフィールドに叩き込んだボールの数×1000 点がボーナスとして加算される。時間は 20 秒。
ボールは一定間隔でひとつずつテーブルの奥のほうから手前に向かって転がってくる。バンパーに当てると奥に向けて跳ね返せる。左右に動きながら当てると角度をつけられる。ボタンを押すと 0.5 秒ほどバンパーが光り、光っている間に当てるとボールが加速する。
相手はボールを追ってしまうので、ある程度以上の角度をつけて打ち込んだボールは殆ど入る。テーブルに入ってくるボールは必ず最初にこちらに来るので、全部一回で角度をつけて返せれば殆ど得点になる。
ボールが落ちようが落ちまいが次のボールはどんどん来るので、一回で決められないと段々収拾がつかなくなっていく。

2面(パンダ) 気絶:1500点 斜めに投げられる:20 秒以下

まだまだ弱い。固めて投げていればそのうち必ず相手が気絶するし、そうなれば大体勝てる。相手のボールに当たらないようにだけ気をつけること。
20 秒を過ぎると障害物が出現して、ボールも斜めに投げられるようになる。こうなるとかなり厄介で、安定して勝てるとは言えなくなってしまう。そうなる前に決めてしまいたい。

2面ボーナスステージ

テーブルのあちこちに計 10 箇所の穴があいていて、そこからモグラがひょこひょこと顔を出す。テーブルの手前の縁に爆弾が置かれているので、拾ってモグラにぶつけよう。モグラに当てた回数×1000 点が加算される。制限時間は 20 秒。
爆弾はテーブルの手前の縁に常時5個ほど置かれている。モグラに当たって爆発するかテーブルの奥の縁まで行くと消滅して、また手前の縁に出現する。
爆弾は斜めにも投げられるがとっさには狙いづらいので、中央奥の穴とその左右手前の穴だけを狙うとよい。出てくるのが見えたら投げればちょうど当たる(多少遅れても間に合う)。運がいいとその3つの穴だけでも 15 匹以上倒せることもある。

3面(コアラ) 気絶:2000 点 斜めに投げられる:30 秒以下

ここからはっきり難しくなる。真直ぐしか投げられないうちに決めてしまえれば簡単だが、30 秒というのが微妙で、往々にして斜めタイムに突入してしまう。斜めのボールは真直ぐに比べると格段に避けづらい。多少続けてボールを投げ込まれても無理に切り返そうとせず、しっかり避けてから反撃すること。なにしろ 10 個全部入れられるまでは負けじゃないのだ。
残り 20 秒になったら障害物も登場して、いよいよ決めきるのは難しくなる。タイムアップを視野に入れて試合を進めよう。自分の側にボールを多めに残して、ラスト5秒ぐらいから一気に投げ込む。障害物や相手のボールに当たったりもするからリスクは高いが、漫然と投げるよりはましと言える。

3面ボーナスステージ

爆弾ゲーム。コアラと通常通り対戦するが、10 個のボールが全部爆弾になっている。「爆弾をぶつけられる」か「投げ込まれた爆弾が一定時間経過する」と爆弾が爆発し、プレイヤーは吹っ飛ばされる。タイムは 20 秒だが、殆どの場合途中で終わる。終了条件がよくわからない。(おそらく)相手側に投げ込んだ爆弾数×2000 点が加算される。直撃を避ける、ぐらいしか攻略はない。

4面(ビーバー) 気絶:2500 点 斜めに投げられる:40 秒以下

この面は序盤、それもボールを真直ぐしか投げられない最初の 20 秒が鍵になる。ここでボールを固めて投げていると、ビーバーは球際で実にきわどくちょこまかと動く。この時に気絶してくれればもちろん勝ちだし、綺麗にボールを固めていると、ビーバーはあまりに上手くボールを避けられるゆえに、気絶もしていないのにボールを避け続けて負けてしまうことがあるのだ。
斜めに投げられるようになってからはコアラと同様で、確実に勝てる方法はない。なるべく左右の壁に向けてボールを投げる、気絶しないようにする、相手が気絶したら離れていてもとにかく狙ってみる、など、できる限りのことをするしかない。

4面ボーナスステージ

1面のボーナスステージと同じ。入れたボール一個あたりの得点は 2500 点。

5面(ネコ2周目) 気絶:3000点 斜めに投げられる:30 秒以下

さて、いよいよ2周目。基本的に敵の強さは1周目とさして変わらないと考えていい。2周目で異なるのは各面ごとのフィーチャーだけだ。この面では開始時から中央に障害物が登場する。最初は白いもちのような形で、動きももちもちと遅いが、ボールが3回ぶつかると黒っぽくて中に色とりどりの粒を散らした芋虫のような形に変わり、動きも多少早くなる。さらに3回ボールが当たると他の面でも 20 秒を切ったときに登場するのと同じ虹色のチューブみたいな姿になる。それに3回ボールが当たるとブドウになって動きが止まる。ブドウにボールが当たるとブドウは消滅し、そのボールを投げた方に 3000 点入る。
悩ましいのは、障害物をどうするか、だ。障害物さえなければネコは弱い。しかし、なくしてしまうためには 10 回もボールをぶつけなければならない。これがきつい。ただでさえ投げているボールが戻ってくる(出入りはプラマイゼロだが投げている時間の分マイナス)うえに、避けづらい跳ね返り方をするかも知れない。また、残り時間が 20 秒を切る前に障害物を消してしまうと、残り 20 秒になった時点でまた障害物が出てきてしまうのも辛いところ。
基本的には、障害物は放っておいた方がいいと思う。狙って消すのはリスクが高過ぎる。序盤にたまたまボールが当たることが多ければ消す手もなくはない、というところ。ただし、残り 20 秒を切った後なら、消しても再び現われることはないので、消せそうなら消しに行っても構わない。それはそれで時間がなくてきついのだが。
なお、2周目のボーナスステージは1周目と同じなので省略する。

6面(パンダ2周目) 気絶:3500点 斜めに投げられる:40 秒以下

この面もやはり開始時から中央に障害物が登場するが、今度はバンパーで、消すことはできない(たぶん)。その分悩むことがないとも言える。ここまで来ると真直ぐ投げているだけではどうにもならないので、最初の 20 秒がむしろ邪魔になるのが辛いところ。精々ボールを集めよう。

7面(コアラ2周目) 気絶:4000 点 斜めに投げられる:50 秒以下

ここは開始時に爆弾がひとつ登場し、延長戦と同様にゲームが進む。制限時間は 60 秒のまま。
延長戦は勝つだけならものすごく簡単で、とにかく気絶だけはしないようにボールを避けつつ、適当なタイミングで爆弾を投げていればいい。相手は必ず爆弾を最優先に投げてくるので、試合を殆どコントロールできる。時間が切れそうになったら最後に相手に爆弾が渡るように時間を調整して投げれば勝てる。
というわけで、この面も勝つだけなら楽勝だ。ボールの数が9対2でも爆弾さえ渡していれば勝ちは勝ち。あまり欲をかかないほうがいいだろう。
あまり欲をかかないほうがいいだろう。

8面(ビーバー2周目) 気絶:4500 点 斜めに投げられる:60 秒以下

とうとう2周目も最後の戦いとなった。この面では最初からボールを斜めに投げられる。個人的にはこれこそが真のぺんぎんくんウォーズという感じがする。5面で登場したのと同じ障害物が登場してはなはだ邪魔だが、上述した理由によりなるべく触らない方がいい。おれも1度しかクリアしたことがないので、これ以上言えることはなにもない。

9面(ネコ3周目) 気絶:?点 斜めに投げられる:?? 秒以下

回顧編で書いた通り、ここはネコが2匹登場する。障害物は(最初は)登場しなかったように記憶している。ネコ自体は相変わらず弱いままだが、二対一は非常に厳しいハンデだ。また、どういうわけかこの面はボールが8個しかないので、気絶させられたりするとあっという間に勝負がついてしまう。
それでも1本取れたことがあった以上、どうにもならないわけではなかったのだろう。一応、1匹でも気絶させられたらそこを狙ってボールを投げ続けた方がよさそうではある。
攻略はここまで。

メモ

  • このゲームの攻略記事は本朝初だろう、と書く前は思っていたのだけど、違った。先達がいた(→ぺん村 -- ぺんぎんくんWars)。とはいえ向こうはファミコン版なのでこちらの記事もまるで無意義なわけではあるまい。ファミコン版はビーバーなどパターン化できるようだ。アーケードでももしかするとできたのかも知れないが不明。
  • 実機を多分 10 年近く(あるいはそれ以上)触っていない状況で書く攻略記事にどれほど信憑性があるのか、と言われるとかなり厳しいところ。
  • 攻略なんてさくっと書けるかと思ったら全然そんなことなかった。おかげで2週間あったのに結局押し押しペース。やっぱ週一って無理あるかなー。
  • 10 面以降がどうなってるかご存知の方はご一報ください。